捉え後の世界37日(捉え暦:37日)

原始体操開始から:57日(1ヵ月と27日)


身体の伸びと腸腰筋の伸び
腸腰筋が伸びていると感じる時は、身体も伸びている。

心地よく、姿勢を正そうと背筋を伸ばそうとしなくても、身体の内側から伸びて身体が地面とほぼ垂直になっている。

骨格上正しいと言われている姿勢が、内側の腸腰筋の伸びにより作られている。

 

解剖写真を見ると、腸腰筋の守備範囲(くっついている部分)は股関節―鳩尾までなので、この筋肉がリラックスすれば身体が自然と伸びるのは十分うなずける話である。

逆に言えば、腸腰筋が十分に活性・リラックスしていないのにも関わらず、無理に身体を起こそうとするから、腰や背骨が変に反って壊れるのではないだろうか。

 

やはり外側より内側を優先すべきである。

鳩尾から脚?
伸びのせいなのか、歩いていると、鳩尾あたりから上が浮いているように感じる。なんというか、鳩尾から下が水中で、上が浮いているかんじ。

 

水中にいるからと言って、足の動きが鈍いわけでは全くなく、その逆で、すーっと水面を移動する鳥やワニのような感じである。

それから鳩尾から上は沈まないので、姿勢が勝手に崩れない。

俗にいう「鳩尾から脚」という感覚なのかな。

だとすると、またもや自動的に勝手に達成したことになる。

少なくもとも、これまでの経緯から「鳩尾から脚」を実現するには次のことをクリアしなければならない。

①捉え後の世界に入る
②股関節を切り替えて歩いている
③腸腰筋の伸びと身体が伸びが連動する

また、③の達成のためには、
 
④腸腰筋のリラックスと、それに連動する骨盤と肋骨の引き離しが十分にされていないといけない。

これには、
⑤さらに骨盤や肋骨周辺の癒着がある程度剥がれていないとだめである。
 
つまり、腸腰筋がリラックスする環境を作る必要がある。それには、腸腰筋そのものと周辺の筋肉(骨盤や肋骨)の両方がリラックスしなければならないようだ。
 
「腸腰筋のリラックス・伸び」と「骨盤と肋骨の引き離し」は密接に関係している。「引き離し」が達成されていない胴体レベルで、腸腰筋のリラックスや伸びは得られないし、また逆も然り。
 
ようやく北京原人理論(胴体力)で言われている、「骨盤と肋骨の引き離し」の重要性が少し理解できたように思う。「引き離し」は腸腰筋の潜在能力を引き出すために環境作りの1つ。

「鳩尾から脚」はおそらく、上記の環境が整って初めて出てくる感覚で、腸腰筋がリラックスして伸びない限りは、どんなに意識したところでそうはならないような気がする。
 
巷では「鳩尾から脚」という言葉が出てくるが、けっこうレベルの高い話だと思う。少なくとも自分には。
 
「骨盤と肋骨の引き離し」が不十分な胴体レベルで「鳩尾から脚」は語れない。
 
始まりはいつも北京原人から。