こんばんは。


ご訪問くださり、ありがとうございます。


春彼岸の先祖供養


について、ひとつ前の記事

 ↓


でご紹介したところですが、そのうち、蛸薬師と三十三間堂の回向の模様について、どんな感じなのかをレポートいたします。


なお、積善院準提堂は、お盆の法要とほぼ同じ進行でしたので、お盆供養の記事をご覧くださいね。

 ↓


1  蛸薬師

蛸薬師の場所などはこちらをご覧下さい。

 ↓


【お寺がふたつ?】

「蛸薬師」でgoogleすると、

蛸薬師(永福寺)と表示されます。

ところが、実は蛸薬師には、境内に2つのお寺があるのです。


新京極通から入ってまっすぐ進んだところにある薬師如来様を祀ったお寺は永福寺です。

その右手にある細い路地を奥へ進むと、正面奥に阿弥陀堂というお堂があります。

ここは、妙心寺という別のお寺だったのですが、永福寺に合併されたため、永福寺の御本尊は薬師瑠璃光如来様、妙心寺の御本尊は阿弥陀如来様ということになります。

 ↓

蛸薬師の阿弥陀堂について 


ご住職はじめスタッフやお坊さんはすべて同じですが、先祖供養するときはこちらの阿弥陀堂、妙心寺で行われます。

そのため、先祖供養の時に参拝者に配られるお土産(粗供養)にも

妙心寺

と書いてありました。


阿弥陀堂の御本尊の阿弥陀如来様は、金色に光り輝き、とても柔和なハンサムな美形のお顔立ちで、しみじみと心が安らぐ感じです。

御本尊のまわりには金色のシャンデリアのような装飾がたくさん吊るされていて、非常におごそかです。


法会の進行について】

彼岸中日の朝10時から正午までが回向ですが、蛸薬師では、たいてい先着受付順に個別に祈祷してくださるので、開始時間より40分ほど早めに行きました。

その結果、一番でした😅


※卒塔婆をご準備する必要がありますので、前日までに回向の申込みとお支払い自体はすませておいてください。

一霊位3000円です。


阿弥陀堂の左側の勝手口に受付があります。

受付をすると、その家の卒塔婆を係の方が運んで、祭壇の手前の卒塔婆置き場に先着順に並べてくださいます。

早く来た人から、回向の時、順番に読み上げをしていただけるシステムです。


受付でおみやげの粗供養を渡されます。

京都大丸でいつも行列のできている人気の和菓子屋さん、

仙太郎のぼた餅

でした!

3000円のお供養のお土産に仙太郎だなんて、なんと太っ腹な…


お好きな席にかけてお待ち下さい、と言われるので、御本尊のまわりに設けられた椅子席で待ちます。

御本尊に向かって右手、前方の席がお勧めだそうです。

堂内ではマスク着用義務があり、大声は禁止です。


時間になると、三蔵法師のような形の金色の帽子と袈裟をつけた、紫の衣の年配のお導師様と、もう一人の男性のお坊さん、尼住職様と常駐の尼僧のかたが4人で入堂されます。


メロディのあるお経のあと、紙製の花びら(散華)を御本尊のまわりに撒いてお清めされます。


そのあと、阿弥陀経と思われるお経を、4人で迫力たっぷりに読経されます。太鼓や鐘も入り、非常に有難い感じです。読経が30分程度続きます。


10:30頃から、個別の回向スタートです。

施主の名前を呼ばれたら御本尊の正面の焼香台のところに行って、拝んでから焼香します。その間、お導師様は、その施主の卒塔婆を正面にお供えして、◯◯家や、◯◯◯◯信士、などの霊位の名前を読み上げて、追福菩提、極楽往生を祈ってくださいます。


自分の家の回向がすんだら、御本尊の左手の卒塔婆受け渡し所で卒塔婆を受け取ります。

厚さ8ミリ、長さ1メートル以上はありそうなしっかりした立派な卒塔婆で、お墓に立てるためのサイズのものです。持ち帰って自分の家のお墓に立てることができます。

持ち帰らない人は、御本尊左手にある施餓鬼棚という卒塔婆を立てる棚があるので、そこの好きな所に立てるよう言われます。

持ち帰りご希望の場合は、卒塔婆を包むための紙や紙袋をご持参されることをお勧めします。


卒塔婆の受け渡し(施餓鬼棚へのおまつり)がすむと、左手奥の別室のテーブル席に案内され、重箱に入ったお食事とお吸い物を個別に出してくださいます。


わずか3000円の回向料で、立派な卒塔婆と名店のぼた餅とお食事まで出していただいて、大丈夫なのでしょうか…。

あまりの厚遇に感激しました。


というわけで、蛸薬師の彼岸回向、最高でした。お坊さん4人による長くて有難い読経も大迫力です。

個別読み上げも丁寧で、ご先祖様と亡き父母が喜んでくださりそうでした。



2  三十三間堂

三十三間堂では、中尊様のところにある受付で、いつでも、7日間の卒塔婆供養を申し込めます。

ただし、申込翌日から7日です。


例外的に、

春と秋のお彼岸の中日

(春分の日と秋分の日)

は、お坊さんが中尊様のところに常駐しておられて、先着順で、その場で卒塔婆供養をしてくださいます。

一柱または一家あたり1000円です。

今年は10時から3時まででした。

事前に公式サイトでお時間を確認するとよいです。


申し込み方

入口で拝観料を払ってお堂に入ったら、たくさんの千手観音様のところをどんどん進んで、真ん中の大きな観音様(中尊様)のところまで行って下さい。

中尊様の右手に、受付が設けられています。右側は御朱印受付、左側が卒塔婆回向申込受付です。

※御朱印には長い列ができていても、回向のほうはたいてい空いてますので、間違えて御朱印に並ばないようにご注意くださいね。


卒塔婆回向の受付右手柱のところに、卒塔婆が束ねて立ててあるので、

「卒塔婆供養の申込みです。」

と声をかけて、自分で卒塔婆を抜き取り、備え付けの筆ペンで、卒塔婆に直接

① ◯◯家、又は亡くなった方の戒名か本名と、

② 施主(自分)の名前

を書きます。

自分で卒塔婆を書くので、お習字頑張ってください。読みにくい名前は、横に小さくルビをふるとよいです。


◯◯家用の卒塔婆 と、

個人供養用の卒塔婆

は種類が違いますので、抜き取る時間違えないようにしてください。

◯◯家のほうには「家」と書いてあります。

卒塔婆を書いたら、受付の方に渡して料金をお支払いします。


すると、中尊様のところの祭壇におられるお坊さんが順番に施主名を呼んでくださいますので、呼ばれたら焼香台の前の椅子に座ります。


写真のかたがふたり座っている席になります。

 ↓

最初にお坊さんが卒塔婆を祭壇に立てかけてから鐘を鳴らし、 
開経偈
を唱え、
短いお経をあげて、
施主名と、供養されるかたの戒名などを読み上げして、
南無阿弥陀仏を十回お唱えされます。

そのあと、卒塔婆に樒の葉でお水をかけてお清めされ、真言をお唱えされます。

施主も前に出て、卒塔婆に樒の葉でお水をかけたあと、焼香をさせていただけます。

これで終了です。
記念品にお線香をいただけます。
なお、その翌日から7日間、卒塔婆供養は続けてくださいます。

↑の写真のように中尊様のところで回向を受けられるのは感動的ですし、焼香だけではなく、樒の葉のお清めもさせていただけるのがいっそう有難いです。

お彼岸に三十三間堂に行かれるなら、ぜひ先祖供養をなさってみてくださいね。

【おまけ】
彼岸の入りから先祖供養強化ウイークとして駆け回っておりますが、ふと目について笑ってしまった標語がありました。

忘れるな 
先祖も待ってる 
春彼岸

…😅
子孫の頑張りを喜んでいただけるとうれしいです。

今週末の土曜日、3/23が彼岸の最終日ですので、お供養がまだのかたは土曜日にいらっしゃれるといいですね。


いつもコメントやイイネをありがとうございます。

とても励みになっております。