こんにちは。
ご訪問くださり、ありがとうございます。
こちらのブログでは、主として腎不全で透析をなさっている方や、そのご家族向けに、何かのお役にたちそうな内容についてご紹介しておりますが、病気平癒祈願との関連で、何回かに分けて、
お寺で病気平癒などの願掛けをするとき、知っていると、よりお参りが丁寧になるポイント
と、
西国三十三所や四国八十八か所の札所巡礼をするときのお作法
について順番にご紹介しております。
第1回は山門に入ってから手水をして自己紹介するまでについてです。
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第2回は、自己紹介のあと、願掛けの前に仏様に奉納する「真言」についてのご説明です。
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第3回は、願掛け前に唱えるととても丁寧なお参りになる、般若心経についてです。
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今回はお寺参拝シリーズの第5回として、
西国三十三所観音霊場巡礼
についてご紹介します。
【西国三十三所巡礼について】
西国三十三所観音霊場巡り、とも言われますが、奈良時代に徳道上人というお坊さんが閻魔大王から三十三の法印を授かって札所を開いたのが始まりで、平安時代に花山法皇が再興し、盛んになったと言われています。
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札所は関西に集中しており、京都市内に全体の3分の1に当たる11の札所があります。
一番南は和歌山の那智山青岸渡寺(那智の滝)で、ここが出発点の1番札所です。
北の端は丹後の天橋立にある成相山成相寺で28番です。
西の端は姫路の書写山円教寺で27番です。
(27→28は、西の端から北の端への移動で大変ですね💦)
東の端は岐阜県の谷汲山華厳寺で、ここが満願の33番札所です。
和歌山県スタートで、奈良県、京都府、滋賀県、大阪府がほとんどで、京都市内は1日に何箇所も回れます。
お花や紅葉の綺麗な札所も多いです。
(長谷寺(牡丹)、三室戸寺(あじさい)、醍醐寺(桜)、清水寺(桜)、六角堂(桜)のほか、滋賀県の長命寺や観音正寺は秋の紅葉が素晴らしいです)。
また、那智の滝や天橋立は、もともと観光地で風光明媚なところですから、季節の良いときにお回りになられるととても楽しく、ご家族を同行される場合も誘いやすく、観光旅行としても素敵です。
西国三十三所霊場は、全て観世音菩薩(観音様)をおまつりしています。
観世音菩薩は、病気平癒や厄除開運、事業繁栄など、現世利益(生きている人間のためのお願い事)を叶えてくださる仏様です。
※阿弥陀如来は、死んでから極楽に連れて行ってくださり、あの世で幸せにしてくださる方面の仏様です。
観音経には、観音様を信じておすがりすると与えられる、いろいろなごりやくについて詳しく書かれています。
西国三十三所霊場を全てお参りして御朱印をいただくと(満願)、願掛けしたことが叶う。
満願の御朱印帳は、自分が死んだときに棺桶に入れてもらうと、極楽行きのパスポートになる。
と言われています。
私は京都で自宅を買ったあとに名古屋に転勤させられ、京都から名古屋に新幹線通勤しながら、土日に西国三十三所を回って「関西での勤務に戻れますように」とお願いしたところ、満願のあと無事に関西に戻れまして、願いを叶えていただきました。
霊験あらたかなことはもちろんですが、西国三十三所は全部観音様のお寺で、いろいろな観音様がおられますので、回っているうちに、たぶん
「この観音様が大好き!」
というお寺がみつかると思います。
そういう意味でも、楽しくてためになる巡礼だと思います。
【必要なもの】
1 御朱印帳
西国三十三所専用のものを札所で売っています。
ネットでも買えるとは思いますが、いろんな表紙と中のデザインがありますので、最初に大きめの札所にお参りして、実際に中を見てからお求めになるのがよいかと思います。
有名なお寺の授与所には朱印帳や数珠、経本など、たくさんの巡礼グッズを置いています。
2 輪袈裟
お参りのとき、首からかけます。
これも、大きな札所で売っていますが、ないところもあるので、お近くの仏具店やデパート、通販などでお求めになるとよいかと思います。
四国の方は四国遍路の札所でも買えますし、高野山や比叡山でも買えます。
安いものは千円前後です。
【お参りの方法】
各項目については、それぞれ、引用のブログで詳しく記載しておりますので、ご参照ください。
1 山門をくぐり一礼
2 手水舎でお清め
3 本堂に行き、線香と蝋燭をお供え
4 お賽銭を入れる
5 仏様に自己紹介
※1から5まではこちらに詳しく説明しています。
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ここから、巡礼特有のお作法が入ります。
専用の経本には全部書いてあります。
6 開経偈 かいきょうげ
(お参りの最初の挨拶的なお経)
無上甚深微妙法
むじょうじんじんみみょうほう
百千万劫難遭遇
ひゃくせんまんごうなんそうぐう
我今見聞得受持
がこんけんもんとくじゅじ
願解如来真実義
がんげにょらいしんじつぎ
(仏様の有難い教えに出会うことはすごく難しいけど、私はそういう機会を得たので、真の教えをわかることができることを願っております、というような意味です。)
7 懺悔文 ざんげもん
(これまでの悪い行ないを懺悔するお経)
我昔所造諸悪業
がしゃくしょぞうしょあくごう
皆由無始貪瞋癡
かいゆむしとんじんち
従身語意之所生
じゅうしんごいししょしょう
一切我今皆懺悔
いっさいがこんかいさんげ
(これまで、私が欲張りで怒りっぽくてバカなせいで、言葉や行動でいろいろな悪いことをしてきましたが、そのすべてを反省して懺悔します、というような意味です。)
8 般若心経
唱えかたはこちらをご覧ください。
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9 観音経(世尊偈)
唱え方はこちらをご覧ください。
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10 延命十句観音経
(観音様をたたえるお経)
観世音 南無仏
かんぜおん なむぶつ
与仏有因 与仏有縁
よぶつういん よぶつうえん
仏法僧縁 常楽我浄
ぶっぽうそうえん じょうらくがじょう
朝念観世音 暮念観世音
ちょうねんかんぜおん ぼねんかんぜおん
念念従心起 念念不離心
ねんねんじゅうしんき ねんねんふりしん
11 御本尊真言
3回唱えます。札所の本堂にはすべて看板が出ていますし、専用の経本にも載っています。
できるだけ、その場で急遽暗記でもいいので、暗記して本を見ずに唱えてください。
12 御本尊御詠歌
和歌の形でご本尊の功徳を歌ったものです。札所の本堂にはたいていは看板が出ていますし、専用の経本にも載っています。
これは見ながら唱えてもかまいません。
13 お願い事
くわしく具体的に、説明的にお願いしてください。
14 回向文 えこうもん
(締めのお経です。)
願以此功徳 がんにしくどく
普及於一切 ふぎゅうおいっさい
我等與衆生 がとうよしゅじょう
皆共成佛道 かいぐじょうぶつどう
(このお参りの功徳を世の中の皆様にお分けして、私も皆様も一緒に仏の道に入れますように、というような意味です。)
これだけ唱えるとすごーく長丁場になりますので、混み合うお寺では横の方でお参りしてください。
輪袈裟をかけて数珠を持って経本を出していれば、あ、巡礼さんだな、長くなるな、とわかっていただけると思います。
15 納経所で御朱印をいただく
墨が反対側のページにつかないように、新聞紙などをはさんでくださいます。ドライヤーを置いてありますので、それで乾かす人もいます。
御朱印のほかに、散華といって花びらの形の紙をくださいます。全部集めて台紙に貼ると綺麗な地図のようなものが完成します。
これでお参りは終了です。
一つのお寺で30分はかかりますので、無理のないスケジュールでお回りになってくださいね。
私達は順不同で回りましたが、順番を気にするかたもおられるようです。
難所は、階段地獄のお寺です。
4番 槇尾山 施福寺
(車で登る道はなく、階段か、裏参道のきつい山道しかありません。)
32番 繖山 観音正寺
(車で登る道はありますが、こすりそうな狭い離合困難道です。)
こちらのふたつは本当に大変です。
西国三十三所はバリアフリーではないので、車椅子のかたが全部自分で回るのは難しいです。
階段地獄は代参でクリアしてくださいね。
一部の寺はバリアフリーで、大阪の中山寺などは、安産祈願のお寺なので、妊婦さんの安全のためか、階段横にエスカレーターがあります😄
難所解説のサイトがありましたので、ご参考になさってください。
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皆様が観音様のお助けで、いろいろなことについてのお願い事が叶いますように。
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