こんばんは。


ご訪問くださり、ありがとうございます。

こちらのブログでは、主として腎不全で透析をなさっている方や、そのご家族向けに、何かのお役にたちそうな内容についてご紹介しておりますが、前回から病気平癒祈願との関連で、何回かに分けて、


お寺で病気平癒などの願掛けをするとき、知っていると、よりお参りが丁寧なものになるポイント


と、


西国三十三所や四国八十八か所の札所巡礼をするときのお作法


について順番にご紹介しております。


前回は第1回として、山門に入ってから手水をして自己紹介するまでについてご説明しました。

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今回はお寺参拝シリーズのその2で、自己紹介のあとに唱える真言のご説明になります。


真言について

真言、というのは、仏教発祥の地、インドのサンスクリット語による仏様をうやまう言葉を、昔のお坊さんたちが日本語っぽい呪文に翻訳したものです。

日本に真言などを紹介したのは、弘法大師・空海様(真言宗)と、伝教大師・最澄様(天台宗)なのですが、そのふたつの宗派は「密教」といって、師匠の僧侶から弟子の僧侶が直接、真言や護摩焚きなどの秘法を教えていただく、ということになっておりまして、密教では真言をとても大事にしています。

(浄土宗や禅宗などの他宗のお寺でも真言は使っているところがあります。ただし、浄土真宗は念仏(南無阿弥陀仏)一本だけのため、真言は使わないようです。)

なお、同じ真言でも、宗派(天台宗と真言宗など)によって少し読み方が違います。

(「のうまくさんまんだ」と「なーまくさーまんだ」のように読み方に違いが出ます。でも、仏様はどちらでもかまわないと思っておられるのだそうです。)


真言は、仏様を敬うための言葉なので、これを仏様の前で唱えると、とても丁寧なお参りになるのだそうです。


唱えるときは、3回、7回、21回のどれかの回数を唱えるのが一般的なようです。

(3回が略式というか普通、21回は超、丁寧バージョン、という印象でおります。)

真言は、仏様によって異なり、また、同じ仏様について、長い真言と短い真言など、数種類ずつあります。


真言は、密教の教えでは、


僧侶から習わないと無効


で、

素人が他の方に教えてはいけないという厳しい掟(越法罪、越三摩耶)

があるそうなのですが、最近は、


お寺の御本尊の前に真言を書いた看板が出ているお寺

(お寺のお坊さんが看板を出してるので、これを見て覚えればお坊さんから習った、との扱いでOK)


とか、


You Tubeで真言を唱えている護摩やご祈祷の様子を配信しているお寺

(お坊さんが配信してるので、お寺の配信で覚えればお坊さんから習った扱いでOK)


など、有難いお寺が増えました。

そういった方法で習い覚えたものも有効、になるそうです。


ほかに、桜井識子さんのCDや、高野山教学部の「日常のお勤め」のCDのように、

信者が仏様の前で真言を唱えてお参りできるように、という目的でお坊さんが関与して作られたCD

もあり、これを聞いて覚えるのもOKだそうです。


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このCDのチラ聞きYou Tubeを、発売元のキングレコードさんがアップしておられました。

開始後1/3あたりから、川崎大師の護摩祈祷が始まりますが、般若心経と真言が聞けます。圧巻です!

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桜井識子さんのCDのチラ聞き 

このCDには、川崎大師のご祈祷のほかに、ひとりのお坊さんが唱えている般若心経と真言も入っています。

チャプターで分けてあるのでわかりやすいです。



一方、こちらは高野山教学部のお坊さんによる般若心経と真言、観音経のCDです。イケボなお坊さんが読経しています。

 


このふたつのCDには、どちらも、


般若心経

のほかに、

十三仏真言


が収録されています。

これを聞いて覚えれば、般若心経の模範的な読み方や、真言のイントネーションも完璧です。

(般若心経については次回、独立して書かせていただく予定です。)


十三仏について

十三仏って何?と思われると思いますが、有名な13種類の仏様のことです。

不動明王、地蔵菩薩、薬師如来、文殊菩薩…など、お聞きになられたことがあるのではないでしょうか。


ただ、十三仏という場合には特別な意味があります。


人は亡くなったあと、7日ごとにあの世で裁判を受ける、といわれておりまして、亡くなったあと

7日目の「初七日(しょなのか)」、

2週間目の「二七日(ふたなのか)」、

3週間目の「三七日(みなのか)」

…と毎週あって、

→7週目の「四十九日(しじゅうくにち)」

でいったん区切りになります。

この日に、供養のための法事をします。

(最近は初七日と四十九日だけのおうちも増えましたが。)


亡くなった方は、四十九日でいったん成仏する、といわれていますが、そのあとも、あの世で引き続き修業があるのだそうで、


百箇日、

一年後の一周忌、

二年後の三回忌、

七回忌、

十三回忌、

三十三回忌、


と法事は続きます。

この節目に回忌法要をしてあげると、亡くなったかたのあちらでのランクアップが早くなり、とても喜ばれるのだそうです。


さて、亡くなったかたの受ける裁判について、裁判官は7日ごとに変わるそうなのですが(閻魔大王も裁判官の一人です)、亡くなった方には、弁護人が7日ごとに交代制でちゃんとついてくださるそうで、それが十三仏の13人の仏様なのだそうです!

(母が亡くなるまで知りませんでした。菩提寺がないので、親に弁護人なしで裁判を受けさせるわけにはいかない!と、49日までの間、母の遺骨を持って7日ごとに、できるだけ十三仏の担当の御本尊がおられるお寺を回り、それぞれ本堂でお供養の一座読経をしていただきました。)


こちらのお寺のサイトでは、十三仏の由来や、どの仏様が何日目のご担当なのか、そしてそれぞれの仏様の真言もしっかり書いてくださっています。

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十三仏に入っていない仏様(千手観音様や如意輪観音様など)が御本尊のお寺もありますが、たぶん、本堂のどこかに真言を書いた看板が出ていますので、お探しになってみてください。


どうしてもなければ、住職さんに聞いてみるのもいいかもしれません。

(※ なお、浄土真宗のお寺では真言は使わないので、聞いても無理かと思います。)


薬師如来様(十三仏に入っておられます。四十九日のご担当です。)が御本尊のお寺はたくさんありますが、薬師如来様は

病気平癒

がご専門なので、腎不全の方には本当に有難い仏様です。


なお、

阿弥陀如来さまの「南無阿弥陀仏」

観音様の「南無観世音菩薩」

弘法大師様の「南無大師遍照金剛」


という言葉を聞いた方もあるかと思いますが、こちらは真言の日本語バージョンだ、と考えるとわかりやすいです。

南無(なむ)、というのは「帰依します」「信じております」というような意味です。



お願いは具体的に】

お寺にお参りしたあと、

手水

蝋燭と線香

お賽銭

自己紹介


まですんだら、できればそこの御本尊の仏様に対応する


真言を3回


唱えます。


なお、自己紹介などは頭の中でOKですが、真言やお経は、音を奉納するので、ブツブツ小さい声でいいから音を出さないと意味がないのだそうです

(まわりにお参りしている方がおられたら、ご迷惑になるので、うんと小声にしましょう。あたりかまわず大声でお経や真言を上げるのはほんとうに迷惑で、そういう、自分さえよけりゃ的な態度は、たぶん仏様も(あちゃー)と思われるのではないか、と思っています。また、願掛けなどで長くなるときは、正面ではなく脇に寄って、後の方の邪魔にならないようにお参りしましょう。)


そのあとで、お願い事を具体的に言います。

こちらは説明が仏様に伝わればいいので、自己紹介同様に、声にしなくても頭の中で言うだけでよいのだそうです。


・病気については病名の他、通院先の病院と主治医の名前も言って、

・もし手術があるなら日程と執刀医の名前も言って、

・何の症状や状況にどう困っていてどこをどうしていただくと助かるのか


を詳しくご説明するとよいそうです。



なお、真言の前に、般若心経を唱えるとさらに丁寧度アップ、だそうですが、般若心経については次回ご紹介しますね。


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