上画像は、「書泉」のしおり。

 

 学生時代、時々、神保町に出かけては、南海堂書店から山陽堂、秦川堂、悠久堂あたりを順番にのぞき、書泉グランデに寄って帰るのを、楽しみにしていました。

 

  お昼は何軒かあったカレー屋さんで食べ、「書泉」のあとは、喫茶店でコーヒーを飲みながら、買ったばかりの本をちらちらと眺め、電車・バスを乗り継いで、下宿に帰る。

 

 大学にも書店はあり、下宿近くにも古書店はあったのですが、一つには専門書が必要だったので品揃えという点で、二つ目には私の趣味の文学史や街道史、登山史の関係で、そして、もう一つには形も図柄もユニークな「書泉」のしおりが楽しみだったので、遠征するだけの価値はあると思っていました。 

 

 就職して結婚して、何度かの転勤・転居もあって、当時のノートやコピー、専門書の多くは引っ越しの際、処分してしまったのですが、本の間から出てきたしおりは、私にとって、学生時代の思い出のようなもの*。

 

 捨てられずに、時々眺めたりしています。

 

 

 就職してからは、本を読む時間も通勤途中に、読む本も文庫本に変わったので、よく書店のレジ脇に置いてある日本聖書協会のしおりを愛用するようになりました。

 

 

 文庫本は当時、新潮を除いてスピンがなかったので、「ひも」がブックマークとして便利でした。

 

 私はクリスチャンではないのですが、キリスト教に興味を持つようになったきっかけは、神田のニコライ堂と日本聖書協会のしおりです。

 

 その後、自動車通勤となり読書量も減り、引っ越しの際に本は重いので図書館利用が多くなり、さらに本を買うにしても古書目録やネット利用のため、新刊書店に行く機会もめったになくなりで、しおりとの縁も薄くなりました。

 

 その中で、最近気に入っている+気になっているのが、数年前、古書で買った『ロシア正教会と聖セラフィム』(サンパウロ、2002年)に挟まっていた、下のしおり。

 

 

 授洗者イオアンはバプテスマのヨハネで、マトフェイは福音書のマタイ。

 彼を記念したのが、2月19日付けのこのブログで登場した「豊橋ハリストス正教会」、聖使徒福音記者マトフェイ聖堂です。

 

 

*書泉のウェブページ「書泉しおりギャラリー」で、過去に配布されていたしおりを見ることができます。その中に、見覚えのある絵柄のものを見つけ、懐かしくなったので、今日はこんな内容にしてみました。