パソコンと男性ホルモンの切れた黄金週間最終日前日 | 曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

元『BURST』、『BURST HIGH』編集長の曽根賢(Pissken)のコラム

 

[七曲り荘日記]

 

巻頭連載[第128回]
「我らの時代の墓碑銘を描く画家――その淫蕩する光線」

 

「エロトピア育ち」
佐藤ブライアン勝彦●作品&文

 

「無題」

 

「無題」

 

 

 

ギャラリーのオーナーさんから連絡があって、作品は15日迄に送ってくださいとのこと。

今回はグループ展なので展示は45枚だと思うんだけど、2週間で30枚くらい描いた。

 

それをSNSで見た師匠が、

ZINE予約しとく」って。

気が早いすぎー(笑)。

でも、せっかくだから、ドローイングだけのも作ってみようかな。

 

今日の午後、

「そうだ! 女性を描いてないじゃん」

と思い、筆を走らせると……あれれ、昭和のエロ本の挿絵ぽくなってしまった。

 

 

絵を見ながら思いました。

『エロトピア』育ちの血がそうさせてしまうのかなと。

 

 

[今週のブライアンのお勧めバイク/ベスパ50s

●よく中免を持っていると勘違いされます。

おそらく、トライアンフとかBSA乗ってると期待され、

「バイク何乗ってるんですか?」と聞かれますが、原付きしか持ってません(笑)。

そもそも、乗り物全般、運転が苦手。

そんな私が、高校の時と東京で乗ったのが、このベスパ50sの赤でした。

 

 

 

 

5月2日(木)鬼子母神は晴れ。

 

午前11時、病院へ。

主治医の愛子先生の「茶髪ボブ」が美容院帰りのごとく美しく、今月も賞賛の言葉が自然と口からあふれた。

愛子先生は知的で品のいい美人、齢は40代前半か?

痩せ気味で、たぶん……小柄。

そういや、もう4年ほどの付き合いだが、彼女が立ち上がった姿を見たことがないんだな。

いつか見たら、あなたへ詳しくご報告しよう。

 

[夕食]

●鶏の手羽元焼きバジル風味7本(ラップに包んだ昨夜の残りを保温中の釜で温めて)

●ハスとフキの煮物(総菜屋)

●高野豆腐(総菜屋)

●カブの糠漬け

●牡蠣と豆腐とネギの汁物

●ごはん

●小ぶりのグレープフルーツ(みたいな国産品種)

 

 

 

食事をしながらNETFLIXで、マーゴット・ロビー主演『バービー』を観た。

彼女が『Vogue』のインタビューで、NMIXXの「Love Me Like This」について、

「この曲が発売(注 23年3月20日)されてからずっと夢中になっていて、バービーを形作るのにも役立ちました。この女の子たちは天才で、私は大ファンです」

と語っていることを知ってから、ずっと気になっていたのだ。

そもそも彼女のファンだし。

(ただし日本版『Vogue』のインタビューを確認したが、その部分はない。

私が知ったのはアメリカ人のXからで、たぶん日本版ではカットされたのであろう)

 

で、その感想は、以下の[NMIXXつれづれ草]へとつづく。

NMIXXとバービーの類似点とは?

 

 

NMIXXつれづれ草]

●2022年のソリュン(右/17歳)、ジウ(16歳)

 

●今年5月1日「ソウル・フェスタ」バック・ステージでのソリュン&ジウ。髪型のせいか齢が逆転したように見える。とはいえ、やはりジウは確実に大人顔になったな。

 

●映画のネタバレ全開なので、知りたくないあなたは映画を観てから、以下の文を読んでいただきたい。

 

 

●映画『バービー』世界には、人間界の他に「バービー・ランド」があり、そこにほぼ人間化したバービー「たち」と、男の「ケンたち」が暮らしている。

 

●ただしバービーたちもケンたちも、乳首と性器が無く、その部分はつるつるである。ゆえにバービーとケンは生殖行為をできないし、恋人になることもできない。

●実際に口から水や食物を接種せず排泄もしない。

 

●バービー・ランドは完全な女性優位な世界で、バービーたちが仕事をし、ケンたちは存在を許されながら何の仕事もなく、彼女たちと遊ぶ相手でしかない。

●バービーたちは与えられた仕事とファッションとライフスタイルを毎日楽しみ、ネガティブな思考をすることはなく、死もない。

 

 

●この不完全に人間化したバービーたちと「KPOPアイドル・グループ」と重ね合わせることによって、マーゴット・ロビーはバービー像を形作ったのであろう。

特に「着せ替え人形」であり「生殖行為も排泄」もしない、ネガティブな思考と死から無縁なバービー像をアイドルから学んだのではなかろうか。

 

●映画のバービーは、リアルな人間社会の「マッチョイムズ」を経験し、その後、自らリアルな「意志を持つ女」になろうと人間世界に住む決心をする。

で、最初にやったことが映画のラストの「落ち」となっている。

つまり、女性アイドルがやがて「女」になるには、まず「性器」が必要であると。

 

●しかし、マーゴット・ロビーはNMIXXを見て、彼女たちが単なる着せ替え人形ではなく、アイドルでありながらリアルな少女の本質を表現することに驚き、大いに魅力を感じたのだ。

それはすべて妄想であるが、しかし、さすがマーゴット・ロビー、見る眼があると断言したい。

たぶん、同じオーストラリア出身の歌姫リリー・ペンであると思われる。

 

●それにしても「ケン」という男たちは、世界のどこにいっても「馬鹿なヒモ」であるのだなあ、と安心したのであった。

 

 

 

5月3日(金)鬼子母神は晴れ。

 

NETFLIXで、話題のハードSF作品『三体』(シーズン1)全8話を一気観する。

こりゃあ凄いわ。

原作読んでみようかな。

 

久しぶりに2,000円のNETFLIX用ギフトカードをコンビニで買ったのは、これを観たかったからだ。

気づけば世は「黄金週間」に入っていたし、生活保護受給者もこれくらいの楽しみは許されるかと。

 

 

5月4日(土)鬼子母神は晴れ。

 

NETFLIXで、韓国版『寄生獣 ザ・グレイ』エピソード1の全6話を一気観した。

面白かった。主演女優の魅力に満足する。

6話目最後に日本人俳優(たぶん日本版の主人公役)が現れ、エピソード2の流れを予見させた。

 

 

さて、明日は何を観ようか。

まだ「黄金週間」は2日あるのだし。

 

 

[今週の曽根のお勧め作品/TEENGENERATE LIVE映像]

YouTube映像/Live at Fireside Bowl Chicago 11/2/1995

 

90年代東京のガレージパンク・シーンと、ギターウルフのセイジさんに多大な影響を与えたバンドのアメリカ・ツアーの映像。

●とにかく観ればあなたならわかるだろう。これぞ大和魂全開のパンク・バンドだと。最初小バカにしていた毛唐どもが、音が鳴った瞬間に、みんな吹っ飛ぶ姿が痛快である。

 

 

 

5月6日(月)鬼子母神は曇天。

 

で、昨夜遅く書いてアップしたが、昨日の昼に突如としてパソコンが切れた。

「バッテリーが切れます、早く電源をつけてください」

うんぬんを画面に表示したまま、プツンと。

 

しかし、電源はずっと入ったままだ。

いろいろ試したがダメだ。

で、常のごとく、シギーへメールする。

すぐには返事がなかった。

 

で、パソコンが切れてしまうと、あとは本を読むしかない。

が、先日の「みちくさ市」で、100円老眼鏡を失くしてしまい、文字を判読できない。

しようがないので、百円ローソンへ買いにいこうと立ち上がった。

視界に、洗濯ものを詰めた大きな手提げ袋が2つ入った。

これもしようがないか、出るついでに今日こそ洗濯しよう。

 

で、それを両手に下げ、よろけながらコインランドリーへ行き、4つの洗濯機に分けて回した。

その足で百円ローソンへ。

途中、鬼子母神脇を通ると、境内では恒例の手作り市が開かれていた。

 

 

買って部屋へ戻り、またコインランドリーへ行って、洗濯ものを乾燥機2台にかけた。

が、1台がコインを入れても動かない。

「ええっい、まとめていれちゃえ」

ぎゅうぎゅうに詰めて回した。

 

部屋へ戻り、ごはんに昨夜の豚肉炒めの残りを乗せ、その上にレトルトカレーをかけて食す。

食後、シギーが電話くれ、体力があれば、部屋までパソコン持って来いよと言ってくれた。

洗濯で3日分の電池を使っていたが、もちろん「行く」と伝える。

 

乾燥機にかけた洗濯ものを部屋へ運び、生乾きの数点を干し直して、ようやく部屋を出た。

七曲りの路地を抜けるとすぐ、民家のガレージ内で、韓国料理を売っていた。

初めて見る光景だった。

そこで御土産用に、2種類の韓国炒め物と、白菜キムチ、初めて聞く「春菊キムチ」のパックを買う。

(1パック500円)

売っていたのは、韓国人なまりのある妙齢の女性2人。

保冷剤を入れてくれ、韓国海苔をサービスしてくれた。

 

池袋から埼京線で1本だと言われたが、そこは「人生で1度も満足に目的地へ着いたことのない男」であるからにして、新宿で電車が「なぜか」乗り換えになり、パソコンと韓国料理の入った重いバックを肩に下げてホームを渡り、そこで長い時間待ち、乗ったら乗ったで、渋谷駅直前で「なぜか」緊急停車。

 

シギーは最寄り駅で30分も待ったそうだが、私の方こそ「カフカ世界」に紛れ込んだように感じられ。このまま永遠に着かないんじゃないかと呆然としていたのだった。

シギーは今年11歳になる次男坊と一緒だった。

 

彼は赤ん坊のときに1度見た切りだ。

もうあの夜から10年が経っているのかと、またまた呆然とする。

浅草の三社祭の夜だったっけ。

スケートボードを持った、女の子みたいな顔つきをした次男坊は、途中自転車で母親と兄がいる自宅へと帰った。

 

 

●家まで歩く途中で、シギーが撮ってくれた。青空と緑をバックにした自分が新鮮。下の写真の胸の染みは、自律神経失調症の異常発汗のせい。そろそろ本格的に始まったような。あ、胸の髪の毛は後ろで縛った地毛。早く切りたい。が、素面じゃ床屋が怖い。

 

 

私同様、離婚したシギーは独り住まいで、その部屋はまさに大学生のそれだった。

もう私はへとへとで、着くなりシギーのベッドへ寝そべる。

そのうち手が震え始め、低血糖になっていることに気づき、慌てて、途中に寄ったコンビニで買った菓子パン2つを貪り食う。

 

なんの話からか、中学時代のシギーの喧嘩話となり、何度か聞いた話だったはずだが、ホント(確か親父さんが言ったと聞いたが)「事故で首の骨を折らなかったら、そのうちひとを殺していたかもしれない」というのは、当時の周りの総意だったんだろうな。

 

「喧嘩にはトンファ―が一番、殴ったら軽く吹っ飛んでいくし、鉄パイプで殴られても、こうやって防げるし」

って、鉄パイプで殴りかかられる喧嘩って……。

 

元会津虎徹会で現建築会社社長のOにしろ、私の周りの男たちは、今は誰よりも優しいが、10代のころはホンモノの狂暴が多い。

「強い男は優しい」

だから、私とつきあってくれているのだ。

が、そういう男はたいがい詩人気質も持ち合わせているからだろう。

私は子どもの頃から、そういう不良から不思議と優しくされてきたのだ。

 

●大学生部屋での還暦コンビ。私が持っているのが直して(?)もらったパソコン。

 

 

結局なんのことはない、電源シールドの不備だった。

念のためにと、シギーは「予備の同じノートパソコン」をくれた。

その後、シギー自慢のプロジェクター(映写機)で、壁のスクリーンにNMIXXを映してもらう。

いやあ、いまのプロジェクターの性能って凄いな。

で、前に使っていたプロジェクターを御土産に持たされた。

 

車で送ってくれた。

(それまで19歳の長男へ貸していたのだ)

車中で、2011年の初夏に2人で、東北の震災取材をしたときの話になった。

あれからもう、13年が経っているのか……と、またまた呆然となる。

 

5日間の取材最終日、東京へ帰ってきて、深夜のファミレスでハンバーグ定食を2人で食べた話は、このブログに何度か書いた。

その場で、シギーが口にした「自らの運命に対する呪いの言葉」を耳にし、ようやく私はシギーをダチと認めた。

認めたとは偉そうだが、それまでシギーを、どうしてもダチとは思えなかったのだ。

あまりにシギーはナイスガイ過ぎたゆえに。

 

しかし、あえて彼はあの夜「ダチとして」私の前に姿を現してくれたのである。

それを「認めることができた自分」にも拍手を送りたい。

ちょいと哲学めいた物言いになるが、ダチとはこちらから見つけられるものではなく、あちらから突然姿を現してくれ、それを認めることができた者だけが、ダチとして結ばれるのだと、60近くになって、ようやく理解できたのだ。

そんなダチが、1人でもいたら人生万々歳じゃないか。

 

さて、これをアップしたら、夕食作りをしよう。

一昨日買ったハンバーグ用の、牛豚合挽き肉が腐ってしまう。

付け合わせはズッキーニと人参。

100数十円の「ハンバーグの素」を入れて少量の水と一緒に練り、焼くだけだから実は簡単だ。

が、もうへとへとである。

果たして夕食をとることができるだろうか。

 

おやすみなさい。

「黄金週間」も今日で終わりか。

しかしまあ、入院前は毎年「黄金週間」になると、鬼子母神境内で立ちんぼうしてたんだなあ。

震災取材はついこないだのような気がするが、立ちんぼうは昔昔のことに思えるのはなぜかしら。

 

明日は、ようやくテストステロンを射てる。

体力も切れているが、男性ホルモンは数日前にもうはっきりと切れていたのだ。

今夜はお互い、早く寝ようじゃないか。

良い夢を。