ヨレヨレの波の波間から | 曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

曽根賢(Pissken)のBurst&Ballsコラム

元『BURST』、『BURST HIGH』編集長の曽根賢(Pissken)のコラム

 

[七曲り荘日記]

 

巻頭連載[第125回]
「我らの時代の墓碑銘を描く画家――その淫蕩する光線」

 

「円形脱毛」
佐藤ブライアン勝彦●作品&文

 

エルマロの柚木さん(右)と渋谷で叫ぶ

 

 

 

髪が伸びて邪魔なので、そろそろ友達の美容院を予約しなきゃな。

と後ろ髪をかきあげたら違和感。

あれっ? 人差し指にツルッとした感覚が!!

 

確認すると、また円形脱毛になってた。

何年か前のブログでも、たしか円パゲの事を書いたような気がする。

原因は、店が忙しくて絵を描けないのがストレスで、ハゲたんだと思う。

 

ん〜、ショック。

頭皮は嘘つかないな(笑)。

週休2日にするしかハゲは治らなそうです。

 

 

[今週のブライアンのお勧め小説/パウロ・コエーリョアルケミスト』角川文庫]

羊使いのサンチャゴは、彼を待つ宝が隠されているという夢を信じ、アフリカの砂漠を越えピラミッドを目指す。様々な出会いと別れを経験し、少年は人生の知恵を学んでゆく――。

 

最初に読んだのは、もう20年以上前だと思う。表紙もこの絵じゃなかった気がする。

友人のアメリカ人がブラジルへ旅行した時、メールをよこした。

「今、サンパウロの図書館にいるんだけど、ブライアンが好きそうな本があった。アルケミストを読んでみて」

その時点で、すでに10回以上は読んでいたんじゃないかな。

 

この本は10代〜20代の若い時に読むといいかもしれない。

信じる心の大切さを教えてくれる一冊。

 

 

 

美白アプリで撮ったら韓流スターぽくなったやつ

「こういう人、韓流映画にいますよね 」(かっちゃん)

「真面目な狂人役」(曽根)

「そんな感じ。女騙したり、食べ物に毒いれたり、車に偽装工作して人殺してそう。あと会社のっとり」

「そこまでは言ってない

 

 

 

411日(木)鬼子母神は晴れ。

 

午後2時、大家さんへの和菓子(草餅・求肥・桜饅頭×2人分)を買い、隣りの不動産屋へ寄る。

ようやくである。

(たったこれだけのことを、2カ月以上? も躊躇していたのだ)

 

応対したのは以前も何度か面倒をかけた女性である。

電話番号を訊かれ、慌てて、うろ覚えを伝える。

(ケイタイは部屋に置いとくクセがある)

物件が見つかり次第、連絡をくれるという。

さて、どうだろう?

私の素性は彼女に知られている。

 

ま、なるようになるさ。

あがいたところで、こういうことは運命だもの。

不動産屋だって、そこだけじゃないのだ――けれど、不思議と彼女へ好意を持っている自分もいる。

59年間、自分のした決定に満足したことがない私だ。

七曲り荘だってボスYが決めてくれたおかげだし。

 

10日間大阪へ行っていた大家さんと娘さんへ、和菓子と家賃を渡す。

その後、部屋で確かめたらケイタイ番号が間違えていたので、あらためて不動産屋へ電話して伝えた。

電話を切ると、なにやら、あしらわれた気分をおぼえた。

 

 

[夕食]

●赤魚粕漬(半額品)

●納豆2パック(包丁で叩いてネギと大葉を刻み)

●海苔

●作り置きの煮豚3切れ(酢醤油にラー油と辛子)

●カブとキュウリの糠漬け

●ごはん

●ほうじ茶

(暖かくなってきたので、味噌汁の作り置きは中止とした)

 

歯がダメになってから大粒納豆が苦手となった。

とはいえ、今さら小粒に替える気もない。

手間はかかるが、叩いてひきわりにすると、うん、旨い。

俎板には、折りたたんだラップを敷いて叩いた。

 

作り置きの煮豚(バラ肉ブロック)は、1,000円ほどのものを常に「半額」で。

塩で煮て、あとはこうして食べるか、チャーハンやラーメンに入れたりする。

魚同様、スライスしたものよりブロック肉のほうが味がいいのはもちろん、実はかなりリーズナブルだ。

ほら、豚コマは半額にならないからね。

 

すでに何度も書いたが、ヒモ暮らしをしていた下石神井時代、なじみのスーパーの店員たちから、陰で、

「半額くん」

と、呼ばれていた(インサイダー情報)私だもの。

三つ子の魂百までだ。

 

 

 

4月12日(金)鬼子母神は曇り。

 

午後1時、生活保護課の担当ケースワーカーが、新しい担当(女性)を連れて部屋へ来る。

とはいえ、寝たきりなので布団が敷きっぱなしだ。

座卓で調理をしているので、その上だって乱雑だし、煙草のヤニで黄色くなったヨレヨレのカーテンも恥ずかしい。

 

そのため(断って同意を得て)部屋へは入れず、流し前の半畳に3人が立ち、引き継ぎをする。

いつもは廊下と流しからの対面となるのだが、今回は中に入ってきたのだ。

わざわざ扉まで閉めて。

(さすがに流しと部屋の境の暖簾を背に、私は半歩部屋へ後ずさった)

 

20センチ面前の2人の視線がいたたまれず、墓穴があったらミミズやモグラの餌になりたいと身をすくませた。

彼らは職業上か、決して笑みを漏らさない。

私はわたしで何もかもが恥ずかしい。

この間、2分。

扉を閉めた途端、一心にわかに[シアン100%+マゼンタ80%+ブラック100%]と搔き曇り、慌てて薬をざらざらと飲みこむ。

 

で、疲れ果て、たちまち眠りに落ちた。

緊張から、2時間ほどしか眠れなかったからだ。

眠る寸前に身もだえした。

「くそっ、なんであんなにペコペコ頭を下げちゃうんだろ」

 

「生活保護受給者の忸怩たる思い」4000字感想文レースで、大賞を獲れるんじゃないかしら。

別名「引かれ者の小唄」大賞を。

しかし、眠りは私をきれいにしてくれるはずだ――と信じて眠る。

 

 

[今週の曽根のお勧め作品/    ]

NMIXXつれづれ草]

 

●容姿は「姫」だが、低い声とデカいくしゃみと男子高校生みたいな態度が「将軍」と(公式からさえ)呼ばれるソリュン(20歳)。

 

すみません。

今週はどちらも

休載します。

 

 

4月13日(土)鬼子母神は曇り。

 

私は以前、某女子スタッフから「曽根さんは女の不幸を撮るよね」とお褒めの言葉を頂いたこともあるカメラマンであった。

 

――とここまで書いて、便所へ立ち、戻って座ったら、何を書く気だったのか、一切を忘れてしまった。

やばい。

あれ?

これがアルツハイマー型認知症の始まり?

いや、これくらいなら、もう10年前から始まっていたような?

 

気を取り直して、食事をしよう。

 

[朝食兼昼食]

●インスタント喜多方ラーメン(煮豚、卵、メンマ、ワカメ、三つ葉)

 

 

喜多方ラーメンが全国区で有名になったのは80年代後半らしいが、近県では70年代から有名だったのだと思う。

なぜなら、小学生か中学生(70年代半ば)のころに、宮城から喜多方市まで食べにいったことがあるからだ。

(毎年夏に親父の幼なじみ5家族と、2泊旅行に行くのが恒例で、そのスケジュールに入っていたのだ)

 

親父の提案であったらしく、店は憶えていないが、2階の広い座敷で、私たち総勢20人(大人10人子ども10人)で食べた様子が今も頭に浮かぶ。

「こっちじゃ、こうして座敷で喰うのが普通らしい」

親父は味にうるさく(オフクロは正反対)、ラーメン好きで、観光バス運転手であったから、北海道から京都までの各所を知っており、喜多方ラーメンの評判もまた聞きつけたのであろう。

 

少年の私の感想は「うちの(古川市)のラーメンと変わらないな」であった。

どちらも、鶏&豚骨&魚介出汁のあっさり醤油味で、具は煮豚、メンマ、茹で卵スライス、ネギが定番。

食後の息が、煮干し&サバ節臭くなるのも同じ。

ただし、うちの町いちばんの店の若旦那は、90年代にフランスでも有名だったハードコア雑誌『お尻クラブ』の愛読者という、隠し味が効いていたが。

 

あれ?

この話も、書いたことがあるな。

それも何度も。

 

10年以上も書いていると、やはり話がだいぶダブるな。

若いころ、好きな作家のエッセイで、以前も読んだエピソードに出くわすと、

「ネタが尽きたのか?」

「健忘症?」

「原稿の2度売りじゃないか」

と、悪態をついたもんだが、自分には優しい私だ、この際、眼をつぶろう。

で、このまま瞑目したまま灰になりたいもんだ。

 

気を取り直して、月曜日の昼が〆切の連載詩をまとめよう。

ここ数日、幾つかの数行フレーズをメモしてきたので、それを「呆然」と眺める。

うう、眠い。

季節の変わり目は、いつも以上に体調最悪、気分は落下傘、で、眠気ばかりがつのる。

そんな身で、読者を「勇気づける詩」を書くのは、職業倫理が欠如していると思われてもしようがない。

 

ううダメだ、ギブアップ、今日は眠っちまおう。

こんな頭じゃどうしようもない。

おやすみなさい。

 

やはり、引っ越しが終えるまで、気が落ち着くことはないな。

でも、新しい場所に移れば、体調ともども活性化するかもしれない。

しかし、それまで、こんなヨレヨレのブログがつづくかもしれない。

が、ま、あなたも眼をつぶってちょうだい。

せめて我らだけでも、許しあおうじゃないか、こんな世界なんだから。

じゃ、瞑目します。

ところで、来世は「女の不幸」まで撮るカメラマンにはなりたくないな。

自分の不幸は悟れず、他人様の不幸を引き出すなんて、ヒモのすることだもの。

じゃ、よい夢を。

 

 

 

[処女詩集販売中]

『火舌(かぜつ)詩集 Ⅰ ハードボイルド・ムーン』

著者:曽根 賢(PISSKEN

ドローイング:佐藤ブライアン勝彦

 

判型A5/平綴じ/96ページ

部数:300

税込み価格1320

 

さて、販売方法だが、以下の2つの書店で、通信販売、また店頭発売します。

2書店のサイトを検索してもらって注文してください。

ネット注文できない私のようなひとは、誰かに頼んで注文しましょう。

 

詩集には私のサインが入っています。

 

「タコシェ」

http://tacoche.comには、遊離型テストステロン11.8 pg/ml以上であればあれば要注意(ボーダー)8.5pg/ml以下の場合は明らかに(シングル小説もセカンド&サードも注文できます)

 

「模索舎」

http://www.mosakusha.com/

 

「阿佐ヶ谷ネオ書房」

書店販売のみ

 

尚、くどいようだが、この処女詩集は、あくまで『火舌詩集』のⅠであって、今後あと2冊を発行します。

3冊合わせて『火舌詩集』となるので、ぜひコンプリートしましょう。

「火舌」とは中国語で、火事の際、窓から吹き出し、壁を舐める炎をいう。

 

[サード&セカンド・シングル通販中]

A面「PISSINTOMY HEROES
B面「七曲荘二〇三号室」

 

セカンドシングルのジャケット。被写体は細菌学者の志賀潔。撮影は土門拳。

 

アドレス:budroll.shelvis.sy3@gmail.com

――以上へ以下のことをメールしてから、お金を振り込んでください。

郵便番号と住所
名前(口座のカタカナ読み振りも)
電話番号
サード、セカンドのどれを希望するか

(ファーストは売り切れ)

●1,600円(発送代込み)
振込先――ゆうちょ銀行

BUDROLL(バドロール)
普通口座:店番908
口座番号:5133817

 

 

『キャンプ日和』(河出書房新社)

キャンプ小説&エッセイのアンソロジー。トリに曽根 賢の短編「二つの心臓を持つ川の縁で」が掲載されています。

 

 

『点線面』5号(ポンプラボ)

曽根 賢の特集と、論評風の新作エッセイが載ってます。詳しいことはネットで検索してください。

 
P.S.

原稿仕事の依頼は下記まで。
●pissken420@gmail.com