闇金は必要悪 | 統合失調症で痔主の街金業者のつぶやき~過払い金請求のデメリット

統合失調症で痔主の街金業者のつぶやき~過払い金請求のデメリット

突然精神的に破たんをきたしクリニックへ通い、統合失調症と向き合いながら、途中で痔ろうを患い手術を受け、地方都市でささやかなる貸金業を続けるも国策によって被害を被り、産業廃棄物業の会社へアルバイトに出かける毎日を書き綴る。

 自分の住んでいる地域には闇金が5つある。当たり前のことだが、店舗は構えない。中には本業があって、その店舗の一室で営業している方もいれば、パチンコ屋の駐車場に1BOXカーを止め、適当に当りをつけ客を車に乗せ営業している方もいる。

 とんでもない話だが、当時の貸金業協会が県単位で事務所を構えていたころ、そこの研修委員を務め、法令順守を徹底させていた方が今は闇金を営業している。

 そして自分の顧客が闇金を利用しているのを多数確認している。一応、やめとけ、とアドバイスはするが、自己責任の上での契約なのだから、それ以上は深く首を突っ込むことはしないし、警察へ相談しろとも弁護士に相談しろとも言わない。資金需要者は子供ではない。自分で物事の善悪を分別出来る大人だ。

 利息はそれぞれで、月いちのところ、トサンのところに大方分類される。貸す側だってリスクを取らなければやってられない。なにしろ、顧客はもう正規の業者では貸してはくれないブラックの人だ。自営業の人が多い。果たしてその利用者は必死に利息だけを支払い続けている。気の毒なことである。

 たとえ金利が高くても、今日手形を落とさなくては不渡りになってしまう方、今日電気料を支払わなければ電気が止まってしまう方、今日水道料を納めなければ明日から水を利用できなくなってしまう方。ブラックの人たちにとって闇金があって何とかかんとか生活を続けている訳だ。

 闇金側だって、完済を望んではいない。いいとこ1年利息を払い続けてくれればかなり儲かる。元金を投げても全く問題ない。利用者が自殺しても夜逃げしても何も言わない。そして警察に捕まることもない。なぜなら利用者が訴えなくては事件にならないし、大前提として警察は民事不介入の姿勢だ。借りたものはきちんと返すものだ、との認識がある。いくら自治体や国や金融庁からの要請があっても、事件にならない限り警察は絶対動かない。弱者はいつまでも弱者であり、警察は弱い者の味方ではないし、正義の味方でもない。

 事件性のない事案は手を出さない。

 
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