アントワープ(ベルギー)

 


2013.09.30 晴

 

ノートルダム大聖堂

 

ブリュッセル中央駅から電車で向かったのは『フランダースの犬』の舞台になったアントワープ。ネロが憧れ続けていたノートルダム大聖堂にあるルーベンスの絵画を実際に観てみたいと、ベルギーを訪ねる時には絶対行きたいと思っていた街。

 

 

アントワープ中央駅

 

電車に乗って約1時間。往復14.2ユーロ、シニア料金は6ユーロだった。アントワープ中央駅は鉄の骨組みでできていて、陽の光が降り注いでいる。産業革命後の1895年から10年を費やして造られたというこの建物は、世界で一番美しい駅のひとつといわれているらしい。

 

 

アントワープ中央駅

 

そして外観は宮殿のよう。
色大理石を使用したネオバロック様式の駅舎はとても駅には見えない。かつて駅舎だった建物を美術館にしたというオルセー美術館(パリ)の方がよほど駅らしい雰囲気で、これは最初から宮殿か美術館の趣だ。

 

 

アントワープ駅前

 

駅前には「この道を行け」というように大きな道が真っ直ぐ伸びていて、聖地へ向かっている様子だったのでためらわずに進む。

 

 

ライス通り

 

広々としたライス通りの道端にはカフェやレストラン、デパートが並んでいて誘惑が多い。

 

 

ヴァンダイク像

 

歩き進んで行くと、アントワープ生まれの画家ヴァンダイク像が立っている。ここからはカジュアルなブランドショップが並ぶメール通り。カフェよりワッフルやパンなどの売店が多いのは、駅前との客層が違うのだろう。誰もが買い物で忙しいから。

 

 

グルン広場

 

そしてグルン広場に到着。アントワープ中央駅から1.6km、徒歩20分という距離らしいけれど、途中で4回休憩したので辿り着くのに1時間以上かかった。広場の先に堂々と聳え立っているのがノートルダム大聖堂。

 

 

グルン広場カフェ

 

グルン広場には子供の遊び場と花屋、そしてルーベンス像。広場にお花屋さんがあるヨーロッパならではの風景がとても好き。ホテルやカフェに囲まれていてアントワープで最も活気ある場所らしい。

 

 

ノートルダム大聖堂

 

アントワープのノートルダム大聖堂はベルギー最大のゴシック様式の建築物で、その鐘楼は他のベルギーとフランスの鐘楼と共に世界遺産に指定されている。大聖堂自体を世界遺産にしても良いのでは?と思うけど、北塔の鐘楼が世界遺産。

 

 

ノートルダム大聖堂

 

左に回ると大聖堂の正面にでる。ファサードには『最後の審判』が彫刻され、扉の真ん中に聖母子像。そう、ノートルダムとはフランス語で「私たちの貴婦人」という意味で聖母マリアのことを示している。フランス語圏内の多都市に建てられているからごっちゃになるけど、ここは『アントワープのノートルダム大聖堂』。入場料は5ユーロ、シニア(60歳以上)3ユーロ。フラッシュ撮影禁止。

 

 

ノートルダム大聖堂

 

内部は縦横に広く中央身廊の両側に3身廊が続く7廊式になっている珍しい聖堂で、小礼拝堂がいくつもあり、それぞれが豪華。

 

 

『聖母被昇天』

 

主祭壇に描かれたルーベンスの作品は『聖母被昇天』。少年ネロが牛乳配達の仕事を終えて祈りを捧げていた絵画だ。

 

 

『キリスト昇架』

 

『キリスト降架』

 

そしてネロが絵画コンクールに自作を提出する前に観ておきたいと願っていたルーベンスの作品がこちらの『キリスト昇架』『キリスト降架』。フランダースの犬の物語りではこの絵画にはカーテンがかかっていて拝見するのに銀貨1枚が必要だったため、貧乏なネロには叶わぬ願いだった。亡くなる間際になぜかカーテンが開いていて、最期に観ることができて幸せだとパトラッシュに語ったネロ…。思い出すだけで泣けてくる。

 

 

ロココ様式の説教壇

 

秘蹟礼拝堂

 

窓は128面あり、そのうち55面がステンドグラスだとか。差し込んでくる光は明るく美しく、小礼拝堂では聖マリア、聖ヨセフなどを祀っている。

 

 

 

 

 

カフェ

 

大聖堂正面にもカフェや土産物屋が並んでいてにぎやか。ほとんどの人がビールを飲んでいる。

 

 

マルクト広場

 

路地の先にはルネッサンス様式の市庁舎とギルドハウスに囲まれたマルクト広場。

 

 

市庁舎

 

様々な国旗がはためいている建物は市庁舎で、ここの鐘楼も世界遺産『ベルギーとフランスの鐘楼群』のひとつ。

 

 

カフェGollem

 

さて、観光後の休憩にはやっぱりベルギービール。
市庁舎の正面向かいにある『Gollem』というカフェを選んだのは「30 bieren vav’t vat」とひさしに書いてあったから。樽生ビールが30種類もあるということかな?

 

 

ベルギービール

 

カウンターにずらりと並んだタップの上には専用のビアグラスがぶら下がっている。より美味しく飲むため、銘柄毎に専用グラスがあるのがベルギービール。

 

 

ベルギービール

 

30種類の生ビールの中から4つ選んで14ユーロなどというテイスティングメニューもあったけど、とりあえずテーブルに置かれた立て札で紹介されているビールを注文した。いつか近くのホテルに滞在してひとつひとつ味わってレポートしてみたいな。

 

 

ヘットステーン

 

ほんのり良い気分になって、100mほど先にある川岸の大通りでタクシーを探した。

 

 

ノートルダム大聖堂

 

アントワープはベルギー第2の都市でバロック芸術が花開いた芸術の都。ブリュッセルからの日帰り観光では巡りきれない魅力的な街だった。

                               つづく

 

 

*1ユーロ=約133円



☆ノートルダム大聖堂 → 旅アルバム「世界遺産」81

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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