地獄の4丁目8番地:昨日の友は今日の敵 Part2 | ピロの屋本館@ロサンゼルス

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天使の女王の町Los Angelesでの生活記録

 

Fall 2021

 右差し おバカの悪あがき 左差し

 

 

前回の続きです。

 

 

さて、周りの迷惑も考えず、

自分勝手我儘に振舞い続けた

バカンジーに、

いよいよそのツケが

現実的に現れ始めた。

 

 

ある日、ランデ教授のクラスで

テストがあったんだけど、

ヤツはFをくらい、

それまでの総合成績が

62点まで下がった。

 

 

何度も述べた通り、

うちの学部の合格点は75。

 

 

5点上げるだけでも

ちょい大変なのに、

その差13点ともなると

今後宿題やらラボの課題やらを

チマチマと頑張っても、

かなり厳しい。

 

 

そしたらその日の帰り、

バカンジーはパーキングで

泣き始めた。

 

 

『クラス落としたくない!!!』

 

 

なんでも、

その時に勤めていた職場に、

1学期後輩のメーガン

という子が入ってきたらしい。

 

 

バカンジーの話だから

どこまで本当か分からないけど、

ヤツが仕事ができるもんだから、

メーガンが嫉妬して

偉そうに振舞ってくるのが

イヤだとかなんとか。

 

 

そんな中、

クラスを落としたら、

そのメーガンがいる後輩たちと

同じクラスを、落第生として

取らないといけなくなるので、

こんな恥ずかしいことはない。

 

 

すると少しは心を入れ替えたのか、

突然ランデ教授クラスの

グループプロジェクトの

ミーティングをしようと

言い始めた。

 

 

このプロジェクトを

しっかりやって提出すれば、

どれだけ成績が悪い生徒でも

大抵クラスをパスできるくらい

までの成績にはなると、

ランデ教授が言っていたから。

 

 

ということで、

最後の頼みの綱だか糸だか

知らないけど、

バカンジーがしきり、

我々はミーティングをすることに

なったんだけど、

これがまたおかしなものだった。

 

 

我々のグループは、私とヤツの他に

ナンシーとディラという子がいた。

 

 

ディラとあまり

しゃべったことがなかった

バカンジーは、ディラ無しで

3人だけでミーティングをしようと

言い出した。

 

 

私が『それはマズイんじゃん』

って言ったけど、

『別にいいよ』

私の意見を無視し行われた

ミーティングだったけど、

”これ、やってて何か意味ある?”

なミーティングだった。

 

 

だってヤツ、仕切ってた割に

何一つ準備もせずに来て、

『どーすんの?』

と言い続けるだけだったから。

 

 

結局そんな感じで

40分しゃべったけど、

我々3人とも、

『ん~、どうなるんだろうね~

で終わっただけ。

 

 

私とナンシーが

思ったより戦力にならない

とでも思ったのか、

すると今度は、ディラも入れて

集まってやろうと言い出した。

 

 

その集合場所は、

ヤツの家から一番近い場所と

ヤツが指定してきたんだけど、

案の定バカンジーは

約束の丁度1時間前に

”本当に今日集まるの?”

とグループTextをしてきた。

 

 

当たり前だろっムカムカ

自分が言いだしたのに、

土壇場になってから

そのTextを送ってこれる

神経が知りたいわっ。

 

 

そして想像を裏切らず、

1時間半も遅刻してきて、

みんながあーだこーだと

教科書見ながらやっている中、

ヤツは教科書すら持ってこず、

ラップトップだけ広げて

終始何もせずに座っていただけだった。

 

 

そんな女だったので、

当然プライベートでも

問題は起こっていた。

 

 

当時付き合っていた男と

頻繁に喧嘩をしていたんだけど、

その度、私の同僚のブリオを

巻き込んでいた。

 

 

ある日、いつものように

私とブリオがバンに乗って

火葬場へ行く時、

こんな会話があった。

 

 

ピロ『この週末はなにするの?』

 

ブリオ『あぁ~、週末ね~。。。

バカンジーがさ、

一緒にタトゥーを入れに

行きたいって言ってたから

一応そういう感じにはなっているけど

どうだかな~』

 

 

フリオは浮かない感じだった。

 

 

事情を聞いてみると、

実はバカンジーは、

その他にも過去に何度も

ブリオを誘っていたんだと。

 

 

でもその度ドタキャンで、

結局今まで一度も

約束ってのが果たされたことが

なかったらしい。

 

 

なので

”どうだかな~”

が付いたと。

 

 

するとまた別の日のこと、

今度はブリオから

『ピロ、見てくれよ、このText!』

と、バカンジーとの

やり取りを見せてきた。

 

 

簡単に説明すると、

バカンジーから、”今度食事に行こう”

と誘ってきたから、少し経ってから

ブリオが誘ったら、

『私、彼氏いるんだから

行けるわけないっしょ!!!』

とキレて返してきたと。

 

 

まぁ、私はそれを聞いて

大方察しがついたんだけど、

その真相はこうだ。

 

 

男と喧嘩したから

ブリオを誘った。

けど、ブリオが誘い返した

その時にはすでに男と

仲直りしていたから、

もうブリオは不要だったと。

 

 

結局、そんな事を何度か

繰り返していたもんだから、

流石に寛大なブリオも

プチっとなったようで、

2人は険悪になった。

 

 

しかし、バカンジーは

サンドからも雇用条件を

出されていたよね?

 

 

少なくとも週1で、

トレーニングに行かないと

いけなかったよね?

 

 

どうしたか。

 

 

私が仕事へ行く日を必ず聞いて、

同じ日の同じ時間に行くと言い出し、

2週間だけそうして、

そしていつしか行かなくなった。

 

 

その言い分がまた

素晴らしい。

 

 

ブリオの態度が悪いからだとさ。

 

 

自分はブリオが挨拶しやすいよう、

彼と会った時に彼の目を見たのに、

ブリオは完全無視を貫いたから、

すごいガキだとキレていた。

 

 

 

その頃学校の方では

こんなことをやらかしていた

バカンジー。

 

 

ある日、Dr. デーモンが

アレンジャーのセミナーを

学校でやるよと言った。

 

 

それに出ると、

修了書がもらえるという。

 

 

バカンジーの他に、

実はナンシーも、

クラスを落としそうだった。

 

 

で、2人してそのセミナーに

出ると言い出した。

 

 

そうでもしないと、

もし本当にクラスを落としたら、

2人はこの学期で

なにも残らない事になるからね。

 

 

2人が誘ったから私も何となく

行く事になって行ったんだけど、

ここでバカがまた

人を自分の都合よく

利用しようと行動を始める。

 

 

まず、Dr. デーモンに、

”期末テストの為の

Study Sessionをやってくれと

みんなで頼もう”

と突然提案してきた。

 

 

それを最初私に言ってきた。

そしてナンシーと

ディラにも声をかけていた。

 

 

2人とも

『あ~、まぁ別にいいけど~』

程度の返事で、

大して興味なさそうだった。

 

 

クラスメイトで、フリオという

男の子がいたんだけど、

彼もそのセミナーにやってきた。

 

 

するとセミナーが終わった時、

バカンジーがササッと

フリオに接近し、

Study Sessionの話をして

誘っていたんだけど、

これがまたまた酷かった。

 

 

結局、自分はStudy Sessionを

してもらう必要があるんだけど、

自分でデーモンに交渉したくないから、

フリオに言わせる為に

彼を誘っただけだった。

 

 

セミナーが終わったあと、

我々は5,6人で

デーモンのところに行ったんだけど、

バカンジーは言い出しっぺなくせして、

フリオの後ろに隠れ、

他の女の子と並んで、

”私はなんかよくわからないんだけど~”

的表情をしてスカしていた。

 

 

するとデーモン、

以外にもすんなりOkayを出してくれ、

2,3週後の水曜日、

レクチャー後の1時間しか

時間が取れないけど、

それでいいならできるぞと。

 

 

水曜に仕事があった私は、

その時点で行けないこと決定。

 

 

けど私は、別にStudy Sessionを

受ける必要もないくらいの

成績は取れていたんで、

特に出れなくても問題ではなかった。

 

 

それからデーモンは、

もう1つ付け加えた。

 

 

『Study Sessionをやるのは

別にいいけど、

その代わりキャンパスでやるから、

お前たち、レクチャー終わったら

来ないとダメだぞ』と。

 

 

当時デーモンのクラスは

まだZoomだったから、

そのStudy Sessionに出たいなら、

朝クラスが始まる前に学校に行って、

学校のどこかから

Zoomで授業を受けて、

その後に学校でStudy Sessionを

受けないといけなかった。

 

 

デーモンは、我々以外の

クラスの生徒にも

Study Sessionをやるよと

日時を告げた。

 

 

しかし、ここでまたバカンジーが

ワガママを言い出すのである。

 

 

”Study Sessionには出たい。

けど学校に行くのは面倒だから、

Zoomにしてほしい”

という勝手な要望を、

またまたフリオに言わせたのだ。

 

 

すると、普通にご機嫌だった

デーモンも、

流石に若干ムッとして言った。

 

 

『先日も言った通り、

Study Sessionはキャンパスでやる。

Zoomではダメだ。

キャンパスに出てこれないなら

やらないからな』

 

 

全てはバカンジーたった1人の

自分勝手な言動とは知らない

デーモンは、

それを言わされたフリオや

我々関係無い生徒達にも、

”いい加減にしろ”

言わんばかりにムッとしていた。

 

 

そりゃそうさ。

 

 

そのStudy Sessionは

デーモンからすると、

仕事以外の時間を取って

わざわざやるわけだからね。

 

 

彼はZoomが嫌い。

生徒の顔が見れなくて

どれだけ理解しているか

わからないから。

 

 

だからStudy Sessionは

しっかり対面し、さらに、

それぞれが質問を持ち寄り、

デーモンがそれを説明する

というスタイル。

 

 

でないと、デーモンだけが

説明で喋っているんだと、

普段のレクチャーと同じで、

わざわざ時間取る意味がないからと。

 

 

さてそのStudy Session当日、

私の職場では1時から

Thanksgiving Partyがあった。

 

 

私はデーモンのクラスが

終わった後に仕事へ行き、

ブリオと一仕事終えて戻って来た。

 

 

そしたら12時半頃、

バカンジーがやってきた。

 

 

Study Sessionが終わって

直行してきたのだろうか。

私は尋ねた。

 

 

『Study Sessionどうだった?』

 

 

するとヤツは答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あ~、あれね。

行かなかったわ』

 

 

さすがに私も

あきれ顔で言った。

『You didn't go ???』

 

 

結局ヤツは、私、その他の

グループメンバー、フリオ、

それにデーモンまで巻き込んで、

Study Sessionをやってくれと

予定を立てさせたくせに、

Zoomじゃないから行くの面倒

って理由だけで

参加しなかったのである。

 

 

その時、職場に現れたヤツの目は

むくんでいて、誰が見ても、

”今わたし、昼寝から起きた

ばかりですが、なにか?”

な顔だった。

 

 

次の日に学校へ行った時、

私はフリオとディラに聞いた。

 

 

『ねぇStudy Session行った?』

 

 

2人共同じ返事だった。

 

 

『いや、行かなかったよ』

 

 

結局ね、

バカンジーだけだったのよ、

再受講しているくせして、

成績がギリギリで

ジタバタしているおバカさんは。

 

 

私もフリオもディラも、

クラスをパスするのに

充分な成績があり、

今更Study Sessionなんて

受ける必要なんて全くなかった。

 

 

どれだけ足りていたか。

 

 

期末テストでもしもFを

取ったとしても、

まだギリギリ

パスはできるってくらい。

 

 

だから私もフリオも、

むしろ成績を上げようと、

そっちに力を入れていた。

 

 

ディラはこう言った。

 

 

『別にStudy Session行かなくても

私、充分パスはできるから。

誘われた時は面倒だから

”別にやるなら参加してもいいけど”

とは答えたけど、

最初から行く気無かったし』とね。

 

 

 

そして今度は

職場のパーティーでの

バカンジーの態度。

 

 

うちがよく利用する、

道路の向こう側にある

教会の牧師さんも招待したんだけど、

そんなお客様がいる前でも、

バカンジーは皆が食事のテーブルに

自分のラップトップをドカッと広げ、

終始宿題をやっていた。

 

 

そして、食べるだけ食べ、

まだPartyも終わってないのに、

とっとと帰って行った。

 

 

それもこれも、

全ては男との時間を作るため。

 

 

けどやはり現実は、

ヤツが思っているほど甘くはなく、

そんな他力本願作戦では

上手くいくはずもなかった。

 

 

しかし、自己反省が

全くできないバカンジーは、

成果が出ないことに

焦り苛立った。

 

 

そこでヤツは、

とんでもない計画を思いつき、

今度はそれを実行することに

なるのである。

 

 

 

続きはまた来週。

 

 

 

ではではパー