職場でミスしたBBAのお話し | ピロの屋本館@ロサンゼルス

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天使の女王の町Los Angelesでの生活記録

BBA記事の続編です。

 

 

BBAの過去記事は、

最後にリンクしておきますので、

興味ある方はどうぞ。

 

 

定期的にあるんです、

BBAに関する出来事が(笑)。

 

 

細かい事は

イチイチ記事にはしてませんが、

今回はまぁアップしても

いいかなって。

 

 

単なるナイトサービスの

アシスタントとして雇われた

BBAだけど、

私のスーパーバイザーが

9月までお休みを取っているので、

マネージャーがBBAに

オフィスの仕事を教え始めた。

 

 

さらに、ヤツは

美容師やっていたとかなんとかで、

そのライセンスを持っているからと、

ヘアメイクまでやり始めた。

 

 

ま、私はエンバーミングさえ

できればあとはどーでもいいので、

やりたい人が勝手に

やればいいと思っている。

 

 

しかし、入ったばかりの新人に、

あれもこれもと仕事をさせると

職場の秩序が乱れる

ってのもあるんで、

もう少し時間をかけても、、、

と、私は思っている。

 

 

なぜなら、

やっぱり新入社員のプリシラも、

BBAと同期とは言え

BBAより1,2ヵ月

早く入っている。

 

 

そして彼女も、別の葬儀社に

勤めていた時には

ヘアメイクをしていた。

 

 

BBAがライセンスあるったって、

それは生きてる人のでしょ(笑)。

亡くなった人とは

またちょっと違う場合もあるしな。

 

 

そういった感じで

仕事を急激に覚え始めたもんだから、

そしたらまぁ、

それはそれは偉そうに、

まるでマネージャーの如く

振舞いはじめたBBA。

 

 

そ~ら、言わんこっちゃない

と、私は内心思った。

 

 

とは言え、

そんな態度を見せるのは

私にだけ。

 

 

別の人たちには

そういったボッシーな態度は

していないので、

周りはそこまで

分かってないと思う。

 

 

さて、そんなわけで、

ご遺族と接触がある仕事も

はじめたBBA。

 

 

ご遺体に着せる

お洋服やらその他の

装飾品やらを預かった。

 

 

その際には必ず、

Personal Effects Sheet

というものに

何を預かったのかを

書かなければいけないんだけど、

BBAが書いたものがこれ。

 

 

これには、
星ゴールドの長袖ドレス
星下着
星リップスティック
星十字架ネックレス
星イヤリングセット
星洋服のピン
 
と、この6つの物が
記入してあった。
 

 

しかし、私がマネージャーの
サンドから渡された一式には、
これらの他にも
以下の画像のものがあった。

 

 

靴下と手袋
 
 
私は洋服を着せる時には、
必ずこの
Personal Effects Sheet
を見ながら、
お預かりしたものを
1つ1つ確認をする。
 
 
ちなみに、
左側に書いてある数字の横の
✔マークは、その確認の際に
私がつけたもの。
 
 
image

 

で、これにはこの通り、

6コしかお預かりの物が

書いていないけど、

サンドから受け取ったものは

8コだったと。

 

 

これってさ、

間違いなくBBAが

書き忘れているわけです。

 

 

一緒に受け取った物なのか、

はたまた、後からご遺族が

持って来たりして

追加になったものなのか知らんけど、

いずれにせよ、このSheetに

しっかり明記しないと

他の人は分からないって話し。

 

 

その為にこのSheetには、

担当者の名前とサイン、

持ってきたご遺族の名前とサインを

書く欄がある。

 

 

画像は修正してあるけど、

このSheetには、

BBAの名前とサインが

バッチリと書いてあった。

 

 

この確認作業は

本当に大事なプロセスなので、

我々は学校でも言われている。

 

 

『ご遺族によっては、

ポケットに何かを入れて

持って来たり(靴下や下着)、

または故人が入れっぱなしで

忘れていたものが出て来たり

なんて事もあるので、

必ずポケットの中まで確認すること』

 

 

見た感じで明らかに何も入ってない

と分ったとしても、

確認が必要なんですよ。

それはご遺族にも

確認してもらうって意味で。

 

 

なぜなら、

例えばご遺族が後から、

『死んだ主人は、いつもポケットに

〇〇を入れてあったはずなんですが』

なんて後から言われたら、

目の前で確認をしていなかった場合は

面倒なことになるでしょ。

 

 

それともう1つ。

 

 

まぁ、BBAが書いた
これでもいいんだけどぉ~、、、
本当ならば、
色とかその他の特徴も
書いた方がんだけどね~。
 
 
例えば下着だったら、
BBAはUndergarmentしか
書いてないけど、私だったら
”White underwear”って書くかな。
 
 
これもまた繰り返しだけど、
万が一他のご遺体の物と
混ざってしまったよ!
なんて事になった際、
お預かりした物のDetailが
少しでもあるとヒントになるし。

 

 

それは受け取るスタッフ

だけじゃなく、

こうして実際に

ご遺体に服を着せる側にだって

自分の身を守るのに必要でね。

 

 

だって、もしBBAが

ご遺族から受け取ったものを

私が着せました~、

で、後からあれがないとか

これがないとか言われても、

BBAが受け取ったかそうでないか、

私が失くしたかそうでないか、

確認のしようがない。

 

 

どの段階で何が起こったか

ってわかるよう、

確認はその都度行うのが

常識なんですよ。

 

 

というわけなので、

私はオフィスへ行って、

このシートと、

2つの記入されていなかった物を

BBAに見せて尋ねた。

 

 

まずBBAの名前を呼んだ。

 

 

いつも通り無視。

 

 

なので質問に入る。

 

 

『ねぇ、これもあのご遺体の?』

 

 

するとBBA、振り向いて

『は~?あんたが

服着せんの???』

と、アホなことを返してきた。

 

 

っというか、

質問してんのは私なんだけど、

なんであんたが

突拍子もない質問をすんの(笑)?

 

 

それに、私がご遺体に

洋服を着せるなんてことは、

3年前から数え切れないほど

やってることなので、

BBAが今更聞く意味が不明。

 

 

そしてBBA,

物をチラッと見たけど、

途端にまた顔を私から背けて、

『そうよ!それもよ!』

ぶっきらぼう、且つ

偉そうに投げ捨てるように言った。

 

 

私はそこで、

”シートに書いてないぜ、これ”

とBBAの間違いを

指摘してやる事は簡単だったけど、

まぁそこでそれを言うと

角が立つわけだし、

相手は50のツラした幼児だから、

逃げ場ってのは

残してやらんといけないでしょ。

だからそこは敢えて言わずにいた。

 

 

そして私が、

『じゃ、いいのね?』

と聞いたらBBA、

 

 

『Do so,

okay??』

(そうしてよ、分った???)
 
と、半ギレで言い放った。
 
 
私が『は?』と言うと、
BBAはもう一度同じ事を、
今度は若干大きな声で言った。
 
 
ミスを謝るどころか逆切れ。
 
 
どんだけ育ちも性格も
悪いかが露呈してしまった瞬間
って感じで捉えていいのかな(笑)?
 
 
さて、その後も
ヘアメイクの件で
またブツブツと偉そうなことを
言っていたんだけど、
『あっそっ』とだけ言っといて
無視して帰って来た(笑)。
 
 
 
 
ってお話しだったのですが、
これを読んだ方の中には、
”大した事ないんじゃん”
と思った方もいらしゃるかも。
 
 
でも
大したこと
なんです。
 
 
この業界は
本当に細部に渡って気をつけないと
すぐに裁判になってしまうんですよ。
 
 
ご遺族は、
愛する家族を失って
傷心しきっている。
 
 
そんな時に、葬儀社で
変なミスがあると、
普段なら流せることでも
”許せん!!!”
ってなるケースもある。
 
 
そして実はこの2日前に、
うちの職場ではないんだけど
大事件が起こって、
サンドから皆に話があった。
 
 
私はPrep roomで
検死解剖のご遺体の
エンバーミング中だったので、
サンドがわざわざ下りてきて、
私に話した。
 
 
『マネージングパートナーの1人が、
誤って違うご遺体を埋葬したことで、
今日解雇された。
皆にも話したけどピロも、
今後は必ずご遺体のタグを
確認して、絶対に間違いが
ないようにしてな』
 
 
まぁ、私はこれでも
Mortuary学校の卒業生なので、
そういった確認作業は、
入学してから卒業するまで
言われ続けてきた。
 
 
だから、ご遺体に付いている
タグの確認をせずに、
例えば、火葬準備やら
エンバーミングやらを
する事はないんだけど、
それでも我々は人だから、
いつどこでミスが起るかなんて
誰にも分からない。
 
 
なので私個人的には、
何度も確認するとか、
別の人と確認し合うとか、
まぁ、そこまでやって
やっと普通かなという感じ。
 
 
その他にはこんなことも。
 
 
ある葬儀社があるご遺体を埋葬した。
でもこの時には、
ご遺体は間違っていなかったの(笑)。
しかし、別のご遺体の服を着せて
埋葬してしまった。
それが後日その服の持ち主にあたる
ご遺体の準備をする際に気づいたと。
 
 
これだって本来なら
裁判沙汰でも不思議ではない。
 
 
しかし、その葬儀社は、
ご遺族に正直に打ち明けた。
するとご遺族が、
”正直に打ち明けて下さったことに
感謝します”
といって、そこは
大事になるのは免れたようだった。
 
 
でもね、人間ってさ
結構ズルかったりするでしょ。
 
 
だからこういった事を理由に、
示談でお金を、、、ともなるわけさ。
 
 
訴えられれば
免許を失う可能性もあるし、
訴えられなかったとしても、
それはそれで痛い出費だし、
噂で広まれば評判も落ちる。
 
 
問題はね、
ご遺族が誰を訴えるかに
かかっている。
 
 
本来ならば、受け取った際に
しっかり確認&記入をしなかった
BBAの責任なんだけど、
もしもご遺族が、
”着せた人の責任!”
と思って訴えたら
影響受けるのは私である。
 
 
といった理由で、
確認はいつ何時でも
必要なのだと。
 
 
で、その確認をしに
オフィスへ行った私に、
BBAがあの態度だったって
お話しでした。
 
 
 
 
風船 余談 風船
 
BBAに確認後、
私はこのSheetの蘭の下から、
この2つの追加アイテムと、
自分がエンバーミングした際に、
ご遺体と一緒に届いたロザリーも
付け加えた。
 
 
ちなみにそのロザリーは、
私がEmbalmimng Case Report
にもしっかり明記していたのも。
 
 
だからね、
ここでも同じなんです。
私がCase Reportに書いてた
そのロザリーを、
こっちのSheetには書かなくて~、

ってなると、

???

になっちゃうと。

 
 
そして
私が書いた追加事項は以下。
 
1 pair of white short socks
(白い短い靴下)
1 pair of light golden colored short lace gloves
(薄いゴールドカラーの短いレース手袋)
1 light pink beads rosary w/crucifix
(十字架のついた薄いピンクビーズのロザリー)
 
 
そして、そのSheetをコピーして、
ブリオが集めているファイルと
ご遺体のファイルの両方に入れた。
 
 
BBAが自分のミスに逆切れしようが
謝らずに流そうが、
これを見れば一目瞭然。
 
 
とりあえず、今後も
BBAがなにかやった後は、
要厳重確認は決定です(笑)。
 
 
 
BBAの過去記事も
リンクしときましょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ではでは皆さま、
くれぐれもBBA化には
気をつけましょうねニヤニヤ