さて、前回のちょっとした続きです。

 

 

 

 

小5から小6まで勉強を放棄し続けていた娘が、なぜ本人なりとはいえ、勉強をするようになったか。

勉強をしている風ではなく、学び、理解し、覚えたいと思うようになったか。

 

と書き始めて、いきなり不安になりました。

エラそうなことを書いて、学期末テストの結果は大丈夫なのかい?と。

結果も出ていないのに「勉強してるー♪」なんて書いて沈没したらショックが大きいのではないかな?と。

 

そう。結果といえば。

姉妹どちらも女子最高峰にダンクシュートしたママ友がいます。

いっしょにお茶をしていたら、長女ちゃんが同じ学校に合格した3姉弟のママ友の噂になりました。

彼女は一本気で夢中になりやすいタイプのママだったので、長女ちゃんの学校が決まった勢いで「美人でおしゃれ!勉強も御三家合格!コミュ強でクラスでも一軍!運動もできてリレーの選手!夢を全部かなえる幸せのメンタル術を教えるママ塾を開校します!」と言い出しました。

わたしの感想は「美人なのも足が早いのも素敵長女ちゃんの資質であって、メンタル関係ないのでは……?」だったのですが、前出のママ友が言うには「結果が出てないのに度胸があるわね」でした。

「だって全てが途中でまだ結果が出てないでしょう。勉強という項目に限って言っても、長女ちゃんだけでなく子ども全員が理lllかハーバードかケンブリッジ合格させてから開校しないと説得力なくない?」と言ってて「お母さま、さすがですわ!」と、つい叫んでしまいました。

そう、問題の大小があれども、結果を出る前に「なぜ勉強をやるようになったか」と書いていいのだろうか、と、テスト結果が出るのを待っていました。

話のスケールが違いすぎますがw

(ちなみに、ママ塾さんは1年ぐらいで飽きてほかの楽しいことに邁進中です♪)

 

 

で、逸れた話をもどしますが、なぜ娘が彼女なりにとはいえ勉強するようになったかといえば……

「初めて底を見たから」だそうです。

 

入った中学は、偏差値で言えばいわゆる適性校。

にも関わらず、学校に入っての、中1・1学期の成績は……!

 

入ってすぐの学力テスト:上位

中間テスト:中位

期末テスト:下位

 

わたしとしても「あちゃー」という感じでしたが、さらに事態を重く見てくださった方がいらっしゃいました。

それは、担任の先生です。

「娘さんの成績は普通で言えば指導が入るものではないのですが、あまりに落ち方が急激なのでイレギュラーでお話をさせていただいてもよろしいでしょうか」

そんな電話がかかってきたのは、期末テスト返却あと。

 

前のめりに「もちろんですとも!」と答えると同時に「わたしも同席させてください!」とお願いしていました。

なにせ新小5から、怒涛の転げ落ち方を見せてくれた娘です。

バイオハザードのゾンビ村民が落としてくる恐怖の大岩かな、ゼルダのゴロンシティかな、というぐらい、今まですごい勢いで転げ落ち続けてきました。

転がり上手。もはや落下のプロ。

そして2年間かけて、机に座りながら妄想の世界へと旅立つための定期券もゲットしているので、スルー力もはんぱない。

とりあえず、わたしが全ての小テストと提出物を把握だけはしておきたい。

 

なんとか中学受験時にもしてこなかった二人三脚を始めて(勉強そのものは見ず)、1年以上かけて挽回したわけで、その方法はまた今度書くとして(と、未来予告再び)その時の娘が言うには。

 

「お母さん、わたし初めて底を見たんだよ!それが意外と怖かったの!」とのこと。

 

先日、昔の引き出しから出てきた新小5のSAPIX時の偏差値を見て「うわ、高っ!」と驚いたのですが、四谷大塚しかなかった時代を生きたわたしには当時、S偏差値とN /Y偏差値が違う意味がわからず、じわじわと落ち始めてとうとうS50を切りそうになった時、娘の理由=「SAPIX はお菓子が食べられない」、わたしの理由=「下降が止まらない塾は傾向として娘と合わないのではないか(夫も同意見)」という流れで、転塾してしまいました。

その時点ではα落ちしたもののまだアルファベット上位と中位をいったりきたり。つまり、SAPIXは底を見る前に脱出完了。

 

学校ではそれでも上位だったし、日能研にうつってからも最初に入ったクラスからは落ちたとはいえ、その次のクラスという立ち位置ではいられたし、優秀者ノートもゲットしていたので同じく底は見ていない。

 

しかーし。しかーし。しかーし。

このカーブで急降下している成績、完全に次は底だよという曲線を描いている。

SOKOに激突5秒前。

 

娘は初めて考えてみたらしい。

今まで見たことのない底はどうだろう。居心地はいいのか悪いのか。自分はここにいられるのか。いたいのかいたくないのか。

そう考えたら答えは「NO!」だったそうです。

思ったより娘がヘタレで良かった!

 

かといって今まで通りの生活をしていて下がった成績、自分ではどうしたら上がるのかわからないから、ただ日々をやり過ごしていたそうです。

↑たぶんココがもっとも重要で、子ども自身もいたくている場所ではなく、目指す光が見えない、または見えたとしてもそこまで行く方法がわからない状態にあるのだと思います。

つまり、途方に暮れている。

うちの場合は出口の光を目指させるのではなく、ボルタリングのように少し手足を伸ばせば届く手がかり、足がかりを照らして出口まで誘導した感じです。三進二退ぐらいの気持ちで。

 

本当にあの時、お声をかけてくださった担任の先生と、小テスト満点計画・提出物の確認など小さな頑張りを見せる娘にチアアップし続けてくれた各教科の先生には大感謝です。

ちなみに3ヶ月で急降下した成績を回復させるには、1年以上かかりました。

長い戦いでした。(とか言って、いつまた落ちるかわかりませんがw)

 

でも、これは小学校の時に勉強方法を身につけていなかった娘が、自分なりの方法を模索していくために必要な試練だったのかな、って思っています。

 

さて、どうやって地獄の谷から生還したか、それはまた次のお話で。

 

↓ツイステ6章より