仕事が忙しすぎて心が死んでいます。管理人です。

平日はおろか休日さえも趣味の時間がとれず、発狂しかけたので、せめて通勤電車の中だけでも仕事以外の事をしようと読書習慣を再び始めました。

 

 本日の本はチャペックの『ロボット』という戯曲です。今はもう普通に使われている「ロボット」という言葉は、この戯曲から生まれた言葉だそうです。

 

 以下物語の結末に触れています。

 

 物語はロッスムのユニバーサル・ロボット社というロボット会社社長のドミン、その奥様(恋人だっけか)のヘレナ、そして会社の役員達を中心に進みます。

 ドミンという人は(ラテン語で『主』をあらわす名前だそうな)労働の奴隷と化した人間を解放するためにロボットを作りました。しかし、ロボットが新たな奴隷として働いている現状に心を痛めたヘレナはロボットに心を与えるよう社員にお願いします。

 

 ロボットが人間の生活に及ぼした影響は、「女性が子どもを作るのをやめてしまった」というものです。これは少子高齢化が進む今の世界を本当に的確に予言しているなと思いました。労働力が確保できるなら、人は自分の人生を謳歌したいですよね。

 

 しかし、人間の心を持ってしまったロボットは、人間に反旗を翻します。R.U.Rの社員達も全員殺されてしまいます。ただ一人残ったアルクビストという技師だけが、人間という種の滅びる様を見届けます。彼が見たのは、ロボット界のアダムとイブの誕生でした。ロボットという形となって、生命は続いて行くというお話でした。キリスト教的宗教観がよく理解できないので難しいのですが。この結末は神の愛によるものなんですね。人間という種は滅んでしまうけれども、人間は新たな生命を作り出して、その種の命は続いているという希望なのでしょうか。

 

 今では珍しくもないロボットの反乱というSFですが、これが1920年の作品だという事を感じさせない面白さがありました。

 

 

 にっぱちとはよく言ったもので、八月になって仕事に余裕が出て来たので久しぶりに仕事に関係のない本を読みました。純粋に読書を楽しむのっていつぶりだろう。

 

 本日の本はジュール・ヴェルヌの『地底旅行』です。ディズニー好きの人ならばセンター・オブ・ジ・アースというアトラクションをご存知かと思います。これは、あのアトラクションの原作になったお話なんですよ!

 

 物語の語り部は、高名な地質学者であり古生物学者であるリーデンブロック教授を叔父にもつ青年 アクセル。リーデンブロックとアクセルは、偶然手に入れた稀覯本に挟まっていたメモに書かれた暗号を解く。その暗号は、錬金術師・アルネ・サクヌッセンムが残した、地球の中心へ向かう大発見を記したものだった。

 

 かくして、二人とガイドのハンスはアイスランドの火山の火口から地中へと降り立ち、13週間にわたる地底旅行を開始する。

 

 地底旅行というお話から、ずっと洞窟のような所を旅するお話かなと思っていたのですが、ジュール・ヴェルヌの発想力はそんなつまらない物語を許しません。

 水を求めて瀕死のアクセルをかばうリーデンブロック教授の愛、どんな困難にも立ち向かう強さに思わず勇気づけられました。そうして乗り越えた洞窟の先には、なんと!空と海が広がっていました。超巨大洞窟のなかに広がる海と電気?磁気?によって発光する空の描写には思わず冒険心が踊ります。

 

 そして、地底のなかで今なお生き続ける大昔の生き物たち。古生物学とか恐竜とかそういうものが好きな人にはたまらないシーンだと思います。1800年代後半は博物学、理科ブームの年ですから、民衆は喜んで読んだのだろうなぁと私も楽しくなりました。

 

 長い長い旅を経て、物語の結末はどうなるんだろうと思っていたのですが、そこはジュール・ヴェルヌ。安心して終わらせてくれます。

 

 彼の小説は何作か読みましたが、手に汗握る展開なのに不快なドキドキはないんですよね。いつも爽やかに終わってくれるので読後感が最高です。本作もとても良い作品でした。

 

 

 まさかの。管理人がまさかの恋愛本に手を出しました。

きっかけは手痛い失恋です。もともとクソ喪女の自分が何の武器も持たずに男と戦うのはリスクが高すぎました。ではどうするか。喪は本から学ぶのです。というわけでこちらの本を手に取って、男性心理を勉強しようと真面目な私は思ったわけです。

 

 作者の春乃れぃさん。初めてお名前を拝見したのですが、とても快活な文章を書かれる方だなと思いました。このような本を手に取っているのは私のような「ブスだけど人に愛されたい……でも自分に自信がないからテクニックでカバーしたい……」という人が多いのではないでしょうか。そんなモテない我々の背中をドン!と押してくれる力強さがあります。

 

 以下、私が本書を読んで特に学んだ事を……。

 

・「でも、だって、どうせ、だけど」Dから始まる言葉を使わない。ブスはひがんだらもっとブスになる。

 

・①いつもニコニコ②しぐさが可愛い③話し方に愛らしさ④なんにでも興味を持つそんな可愛げを持ったブサイクであること。私は表情がないとよく言われるのでこれは参考になりました。

 

・話し上手より、聞き上手より「引き出し上手」これは目から鱗でした。私は人前でスピーチをしてるのか?ってくらい喋りすぎる事が多く、聞き上手を目指してあえてだまる事が多かったのですが、それは間違いなんですね。相手の話を促す!相手がアピールしたいポイントを見極めて、そこをつつく!という努力が必要なようです。コミュニケ

ーションって難しい……。

 

・相手の話を聞き出すにはなんにでも興味を持つ「知りたがり女子」になること。私は何故か男の人と張り合ってしまって「あ、それ○○ですよね」と自分の知識をひけらかしてしまうところがあります。可愛くねえええ、誰から見ても可愛くねえええ!!反省。

 

・ほめろ。「すごい!」のあとに具体的事象を付け加えて褒めろ。具体的に、短くというのがわざとらしく聞こえないポイントなのだそうな。ベタでいいんだね。ストレートでベタに褒めればいいんだね。

 

・「目を見よ」アスペルガーにはつらいけれど、相手を見つめることで親密度はアップする。

 

・話し方にも注意する。①ゆっくり②敬語で③流行の言葉をつかわずに話すべし。伊集院光のラジオを愛聴しすぎて言葉が非モテなので、気をつけます……。

 

・飲みなどの席で役立つ①靴を並べる②いただきます、ごちそうさま③食器を通路側に(ということは、席をとるときに通路側の席に座らなきゃいけないんだ!)④彼らの知り合いには一歩下がって敬語!⑤足を組まない、肘をつかない(どっちもやりがちです!下品な私!)⑥うなずけ!!

 

・感情を表に出せ。母から「鉄面皮」と言われている管理人です。「感情がないの?」とすら。感情がないのではなく、感情を表現する表情筋が発達しなかったのです……。嬉しい、悲しい、淋しい、楽しい、これらを全身で表現できる、素直で可愛げのある女を目指すのです。

 

・奢ってくれそうなときに千円をサッとだすさりげなさ。ことわられたら「じゃあもうすこし一緒にいたいから珈琲でも……」という可愛げ。春乃先生はすごい可愛げがあるよね!すごいね!

 

・割り勘ではなくても、小銭くらいは出すべし。25255!!「ごちそうしてよかった」と思わせる事。

 

・喧嘩したら……。相手に謝らせるサプライズ!こんな素敵な事を考えつく春乃先生は本当に人柄がいい人なんだろうなと思う。私には思いもつかない。

 

 この他にもきっとあなたの役に立つテクニックが満載です。

 

 本全体の印象として、私が得に気をつけようと思ったのは「感情をきちんと出す」ということと「相手に反応する」ということです。アスペルガーの管理人は「会話は情報交換のツール」くらいにしか思えないのですが、殿方にとって会話は自尊心を満たし、自分をアピールする大切な行為のようです。どこまで実践できるかわかりませんが。とりあえず鉄面皮ブスからの脱却を目指して明日から頑張りたいと思います。