四旬節に入って最初の土曜日に、カトリック所沢教会で『黙想と祈りの集い~テゼの音楽と共に』を開催しました。
いつものように、イコンとローソクの灯りに心を集中させて、皆さんで祈り、歌います。

今回のイコンは、

『最後の晩餐』です。
左端の青い衣がイエスさま、その胸に寄りかかっているのは聖ヨハネ…。新訳聖書のヨハネによる福音書13章21~26節にある、イエスさまが「あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」と言い、イエスさまのすぐ隣の席にいたヨハネが「主よ、それは誰のことですか」と尋ねたという場面です。
聖書には、ヨハネが「胸もとに寄りかかったまま尋ねた」と書いてあるのですが、このイコンでは、ヨハネの肩に、イエスさまがやさしく手をかけています。
よく知られているレオナルド・ダ・ヴィンチの 『最後の晩餐』では、こういう描かれ方はしてませんよね。
仲間に裏切者がいると断言する厳しい言葉に使徒たちが動揺する姿がリアルに描かれています。
今回のイコンは現代イタリアのイコン作家リーナ・デルペーロ(1941~)の作品です。(その模写ね)
リーナはイコン製作について「目を美しさでうるおし、心を希望で満たす何かを表現することが私の目標」と語っています。イエスさまが、12使徒のなかで最年少だった聖ヨセフに示した、やさしさ、いたわり…、主はすでに、私たち愚か者をゆるしてくださっていると、リーナは表現しているのでしょう。