歌舞伎にハラハラ感を求めるのは無理なのかなと思った件 | 笛吹きの備忘録

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おばあさんのモノワスレ対策ブログです。
アマチュア楽団でフルートを吹いています。
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八月納涼歌舞伎の第三部を観てきました。


ミステリー作家の京極夏彦さんが歌舞伎の台本と小説を同時に執筆した作品です。


私、こういう新企画には、すぐ飛びつくのですよ♪


…で、大興奮とまではいきませんでしたが、そこそこ面白かった…かな?
物語の運びが2時間サスペンスドラマみたいで、もしかして…、終幕は…、崖で真相解明か?と思っちゃいましたよ。
もちろん、違いましたが…。

一番の感動は、真っ赤な幕を振りかぶしたり、揺らしたり、引き落としたりの大掛かりな舞台転換ですね。
これぞ、歌舞伎!
大道具さん、大活躍! すごいぞー!と思いました。



登場人物は、このお二人も含めて、妖しそうに見えて(というか、妖しいのを期待しちゃうのね)わりと普通な江戸の人々で、◯◯実は◯◯という歌舞伎っぽい設定が、少しずつ明かされるのですが、えーっ!と驚くほどではなくて、あ、やっぱりね…くらいでした。

ぶっかえりとか、はやがわりとか、意外なとこから出てくるとか、何もなかったし…。

一人の女性に異常に執着する殿様を、勘九郎さんが演じているのですが、もっとアブノーマルな空気をまとっていてほしかったなー

殺人事件のトリックが説明だけで、2時間ドラマみたいに再現場面がないのも、ちょっと物足りない、サスペンスなんだから、もっとハラハラさせてほしかった…。

などなど、消化不良もありましたが、橋之介さんの実直な番頭さんがとってもステキだったので、良しっ!

第三部なので、夜です。

11時を過ぎて、雷と大粒の雨のなか、車で帰宅、サスペンスドラマより恐かったです。