明治座で『壽祝桜四月大歌舞伎』を観てきました。
文化庁の「劇場・音楽堂等の子供鑑賞体験支援事業」で、無料招待だったのですよ。
曰く「新型コロナウイルス感染症の影響下において、子供たちが文化芸術の鑑賞や体験をする機会が多く失われている状況に鑑み、子供たちに芸術の鑑賞・体験等を提供する取組を支援する」
なんと!粋なお計らい♪♪♪
用意してくださったのは、花道横の一等席でした。
「こんな近くを愛之助さんが通るの?」と、クールな孫たちも、ちょっと興奮ぎみ…。
ちなみに彼女たちの知ってる愛之助さんは「倍返しの人」なのですよ。
演目は『義経千本桜 鳥居前』、『大杯觴酒戦強者(おおさかづきしゅせんのつわもの)』、『お祭り』の三つでした。
『義経千本桜 鳥居前』は、華やかな舞台で、派手な立ち回りもあって、三人とも呆気にとられていましたね。
ところが、終わってから私に聞くのですよ。「今の、有名な人が出てたの?」
狐忠信が愛之助さんだったのに…。

イヤホンガイドを聞きながらの観劇でしたので、この花道を揚げ幕に向かって、狐の手振り足取りで引っ込む「狐六方」は理解して、ホォーーーという顔で見ていましたが、それを演じているのが「倍返しの人」だとは、イヤホンガイドも教えてくれなかったのね。
つづく『大杯觴酒戦強者(おおさかづきしゅせんのつわもの)』は、芝翫さんが達者な芸を見せてくれましたが、三人はイヤホンを着けたまま、よく寝てました…。
そして『お祭り』では、「待ってました~」のやり取りや清元の出囃子には興味をもった様子でしたが、日本舞踊そのものはイマイチだったようで、再び寝落ちしとりました。
12~15歳の伝統芸能鑑賞は、こんなものかしら…?
種を一粒蒔いただけでは、芽が出るかどうか分かりません。文化庁さん、もっともっと種を蒔いてくださいませ~!!
オマケの話…。
「おばあちゃんも狐忠信をやったことあるのよ」と見せた写真が大ウケでした。

2018年の暮れ、西武百貨店で開催された『歌舞伎の世界展2nd』での、なりきり写真です。