鵺の声 | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

先日、夜分の山中で怪声を聞いた。鳥とも人とも猫ともつかない悲鳴じみた声で、これが鵺の声なのだろうかと考えた。

 

平家物語に見える鵺(ぬえ)という妖怪は、頭が猿、身体は狸、足は虎、尾は蛇のようで、鳴く声は鵺(別名トラツグミという鳥。鳴き声は独特の奇声)に似ていたので、この怪獣のことをいつしか「鵺」と呼ぶようになったのだそうだ。


さて、近頃ではこの怪獣がレッサーパンダやハクビシンだったのではないかとの説もあるが、レッサーパンダやアライグマの声は鳥に似ているそうで、ハクビシンの声はどちらかと言えば猫に似るとのことだ。

 

いずれにしてもトラツグミ、アライグマ、ハクビシンといった、現代日本の山中や人里近い森でも出会える生き物たちの鳴き声は、それぞれ独特な奇声で、お互いによく似ているということなのだろう。

 

 

                   おしまい。

 

 

※画像は大阪市都島区の鵺塚。

 詳しくは 「ブログ アジアのお坊さん 鵺塚のお礼参り」 

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