大蔵経の話 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

とあるお寺の住職さんに大蔵経について聞かれたのだが、どうやら話の感じでは、私と違って仏教系の宗門大学を出ておられるその方は、大蔵経が一切経であることをご存じなくて、長い長い一つのお経だと思っておられるようなご様子で、例えば「仏教論争」(ちくま新書)を著した宮崎哲弥氏のように博覧強記で、仏教学者でないにも関わらず該博な仏教知識を持つ方もおられるのというのに、こういう楽屋噺を披露するのは宜しくないかも知れないけれど、我ら仏教者たるお坊さんは解行双修(げぎょうそうしゅう)すなわち行にも学にももっと研鑽を積まねばならないと自戒する意味を込めて、私自身も大蔵経のことを改めて調べさせて頂いている次第です。

 

 

 

                        

                                     おしまい。

 

※写真上は八万大蔵経を有する韓国の海印寺(ヘインサ)。

写真下は海印寺を訪れた時に偶然目にした八万大蔵経に関する新聞記事。

 

法藏館から「新編 大蔵経 -成立と変遷」という本が、2020年の11月に発行されているそうです(2021年2月6日 追記)。