殺人犯が逃走後に中国・黒竜江省の寺院で僧侶になっていたという、2016年8月31日のニュースをインターネットで目にしたが、私の手元にある、海外の仏教やお坊さんに関する新聞記事の切り抜きの中に、中国に関するものは何故か少なく、インド僧が初めて中国に仏教を伝えたという故事にちなむ白馬寺をインドのパジパイ首相(当時)が訪ねたというニュースや、達磨大師の墓にちなんだもの、少林寺関係のニュースなどがいくつかある程度だ。
ちょっと興味深いのは2006年6月のニュース。100歳を越えて亡くなった福建省の仏教僧侶の遺言どおり、その遺体を坐禅の形で木炭や石灰と共に甕に納めて三年後に開けたところ、腐らずに生前と変わらない姿だったため、地元仏教会が「肉身和尚」と呼んで永久保存を指示したそうだ。
さて、今回の殺人犯のニュースだが、事件後、近隣寺院の尼僧さん曰くに、「ブッダは我々に罪を深く悔いるように説いている。自分でしたことを心から後悔していたのなら、彼は自首すべきだった」とのことだ。
この文章はインターネットから丸々、引用させて頂いただけなので、具体的なニュアンスは分からないけれど、殺人犯が僧侶になることを咎めるのでもなく、僧侶になったから罪が許されると説くのでもない、ちょうど良いくらいの按配のコメントが、元強殺者でありながら、ブッダの教団で出家して後に長老となったアングリマーラ師のエピソードさながらで、大変に興味深い.

※韓国 海印寺の壁画に描かれた出家直前のアングリマーラ長老。
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