ウエーサカ祭にブッダを思う | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

インド暦のウエーサカ月の満月の日は、ブッダの誕生した日とされていて、日本語表記ではウエーサカ、ウエサカ、ウエーサーカ、ウエサクなどと色々で、また国によってもそれぞれ呼び方や日にちの数え方が違うが、2016年に限って言えば、インドのブッダ・ジャヤンティ、ブッダ・プルニマは5月21日、タイのウィサカ・ブーチャーは5月20日となっている。

ちなみにブッダの誕生と成道と入滅は同じ日のことだったとされており、この3つについての祝日であるウエーサカ祭は、成道の地であるインドのブッダガヤの大塔や周辺の各国寺院でも盛大に行われる。

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余談ながら、日本の法衣屋さんにはインド好きの方が多いのではないかと思う。文字通り、「大塔」という名の法衣屋さんもあるそうだが、そう言えば「ジャータカ」という仏具屋さんもあるし、他の法衣屋さんのカタログ名が「そうぎゃり あんだえ うったらそう」(お坊さんの着る衣のベースである三衣それぞれのインドでの原語)だったりと、皆さん、よく勉強しておられるなあと思う。

さらについでながら、ブッダガヤ日本寺駐在同期のH師から、業界最大手の法衣屋さんが出している、社長さんが直々に登場して解説してくれる、「法衣の歴史」みたいなビデオを頂いたことがあり、インドの仏跡を始めとするアジア各地のお坊さんたちが、それぞれの衣の着方を実演する、貴重かつ魅力的な内容ではあった。


そんなこんなで、さあ、美しい満月を眺めつつ、ブッダに思いを馳せよう。


「〈修行完成者はここでお生まれになった〉といって、信仰心ある良家の子が実際に訪ねて見て感激する場所がある。

〈修行完成者はここ無上の完全な悟りを開かれた〉といって、信仰心ある良家の子が実際に訪ねて見て感激する場所がある。

〈修行完成者はここで教えを説き始められた〉といって、信仰心ある良家の子が実際に訪ねて見て感激する場所がある。

〈修行完成者はここで煩悩の残りの無いニルヴァーナの境地に入られた〉といって、信仰心ある良家の子が実際に訪ねて見て感激する場所がある」

ー「ブッダ 最後の旅 大パリニッバーナ経」(中村元訳・岩波文庫)130頁の四大仏跡巡礼をブッダ自身が在家信者に勧める箇所 より

              
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                         おしまい。


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