子どもの頃、洞窟や鍾乳洞に興味があったのは、単純に江戸川乱歩や横溝正史の小説の影響だったのだと思うが、とにかく観光で訪れた山口県の秋芳洞や高知県の龍河洞には、いたく感銘したものだ。
物心ついてから、自分の意思で訪れたのは岡山県の井倉洞と満奇洞、これは明らかに、そこが横溝正史の「八つ墓村」の舞台になり、その映画のロケにも使われたと聞いてのことだった。
その前後、沖縄の玉泉洞、滋賀県の河内風穴、岐阜県の関ケ原鍾乳洞、和歌山の忘帰洞(洞窟風呂がホテルになっている島)、三重県伊勢の山中にあり、「大菩薩峠」にも出て来る水穴や覆盆子(ふぼんじ)洞、島根県の海中洞窟・加賀の潜戸(くけど)など、あちこちの洞窟や鍾乳洞を訪ねたし、高僧の修行場だった、ちょっとした岩屋なども含めると、訪れた洞穴は枚挙に暇がない。
海外では韓国済州島のお寺をお参りした時に訪ねた万丈窟、タイのカンチャナブリにある洞窟寺院のカオ・プーン洞窟、ラオスのルアンパバンにあるパク・ウー洞窟くらいだ。インドのアジャンタやバラーバルの石窟寺院は、人工的なものだから、洞穴とは言い難い。
今回のブログのタイトルを「アジアの洞窟」と銘打ったわりに、大した数を訪れていないのは、お坊さんになってアジアを訪れるようになった頃には見聞も増え、もっと興味深いものが世の中にたくさんあることを知ったため、洞窟や鍾乳洞を見ても、昔ほど心躍らなくなったからなのかも知れない。

※画像は済州島・万丈窟のパンフレットです。
※ホームページ「アジアのお坊さん」本編も是非ご覧ください!!
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