なくせななくせ | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

この頃、よく思うのだが、人の癖、特に思考や行動の癖というのは、なかなか治らないものだ。

たとえば遅刻の癖。何かと言うと、よく遅れて来る方。何か遅刻をしやすい事情が、それなりにあるとしても、遅刻が度重なる以上、前の回より後の回では、少しでも遅れないように気を付けて然るべきだし、またそれが無理ならその事情を、遅刻が度重なるごとに説明すべきだと思うのだが、やはりいつも何の説明も断りもなく普通に遅れて来るような方がいるとする。

それがいかにも平気で遅刻するような厚顔なタイプではなく、一見、温厚で真面目そうな方だった場合、どうしてあんな人が、ああなんだろうと、みんなに思われたりするのだが、それがやっぱり、その人の「癖」なんだと思う。

治らないのだ。治そうとしても治らない、もしくはそれが悪いということに気づいていない、けれど厳然と存在する自分に絡みついた、どうしようもない癖の数々。ああ、正に無くて七癖。

自分ではそれが癖だということにすら気づいていないけれど、周りから見れば、あの人はあんな人だとレッテルを貼られているであろう悪癖は、きっと私の中にもあるだろうと思う。

自分も含めて、そういう癖のある人をよく観察すれば、確かに頑固な部分が見える。環境と体質と今までの経験によって培われた思考パターンと行動パターン、即ちガチガチに固まった自分の「癖」。認めるのはしんどいけれど、それが自分の「癖」だと気づいたならば、その癖をなくすことは、まだ可能だ。まだ間に合う。



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