双六あれこれ | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

「双六」型の盤上ゲームは、一回休み、三つ下がる、振り出しに戻るといった意外な展開を含め、絵柄の様々なバリエーションも含めて我々の遊び心をくすぐるが、元々、日本で「すごろく」と言えば、碁石のような道具を使った「盤双六」のことで、「長谷雄草紙」で鬼と対戦するゲームや、「徒然草」に頻出する「双六」は、この「盤双六」だ。

今日の我々が見るような、盤上の絵の振り出しから上がりに至る「絵双六」は、中世、仏教の絵解き双六から始まったそうで、荒木又衛門の伊賀の仇討をモチーフにした江戸時代の浄瑠璃「伊賀越道中双六」などという外題は、絵双六をイメージしたタイトルだろう。

京都の浄福寺というお寺の釈迦堂(西陣釈迦堂)に、現代版の仏教双六があるらしいのだが、ご縁がなくてなかなか開帳日に参拝できない、と思っていたところ、西本願寺の授与所にも、下の写真のような双六が売られていることが分かった。

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お釈迦さまの生涯を双六にしたもので、なかなかに興味深い。他には親鸞上人双六なども置いてあって、また余談ながら、この授与所には、双六以外にも経本を床に直に置かないための、子ども用の経本台などもあり、さすが布教にかけては他の追随を許さぬ宗派の授与所だけあって、仏教グッズのバリエーションが充実している。

何にしても、サイコロを振って盤上のコマを進める双六型のゲームを、子どもの時に好きだったという人は、きっと私以外にもたくさんいるに違いないと思う。


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