「定本 インド花綴り」のこと | アジアのお坊さん 番外編

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インド好きの方なら、ご存知かも知れないが、「定本 インド花綴り」(西岡直樹 著・木犀社)という本は、1980年代から90年代にかけて、同じ著者が著した「インド花綴り 正・続」を、2002年に定本として、1冊にまとめたものだ。

などと、私も偉そうに言っているが、この本を読み直そうと思って調べてみて、10年以上も前に新版が出ていたことを、最近になって初めて知った。

さて、インドのブッダガヤの印度山日本寺に初めて赴任した時、あの木やあの果物の名前は何と言うのだろうと疑問に思った熱帯植物のことを調べるのに、日本寺の図書館にあった旧版の「インド花綴り」を、よく読んだものだ。

北インドでよく見る、ココナッツではない椰子の木をパルミラヤシと呼ぶこととか、日本寺とお隣のブータン寺の間にも真っ赤に咲いていた火炎樹を、インドではグル・モール(鳳凰樹)と呼ぶことも、この本で覚えた。

以前に椰子の木のことを書いた時にも添付した古い写真なのだが、下は1990年代に撮影した、タイのワット・パクナム寺院の外国人僧坊から見た運河と椰子の木。これはココ椰子だ。


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こちらも1990年代に撮影した、インドのブッダガヤの様子。写っているのが、パルミラヤシ。


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今もタイや台湾で、インドで見るのと同じような熱帯植物を見た時に、これは何と言う名前だろう、日本語での呼び名は何だろうと思ったりするので、まずは「インド花綴り」を読み直そうと思った次第。

ちなみに仏典によく出て来る「曼陀羅華」(まんだらげ)、日本ではチョウセンアサガオに比定されたりするが、本来、インドではデイゴを指すのだそうだ。法華経に出て来る「雨曼陀羅華」という文句は、「デイゴの花びらのシャワーが降る」というイメージだったのか。

死ぬまでに勉強したいと思うことが、まだまだたくさんあります。



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※こちらは先月に撮影した台南の寺院、西華堂。熱帯はいいなあ。


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