いちびらない。 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 「がんばらない」という言葉が皆さん、お好きだそうで、仏教ライターの方も仏教家ではない方も含めて、何人もの方たちが皆それぞれに、「がんばらない」について説いておられるようですが…。
 
 さて、「天台ジャーナル」122号(平成25年5月1日発行)に、葉上観行師が、こんなことを書いておられます。
 
 
 実際に現場を見たわけではないが、葬儀の受付で「香典」を差し出す時に「紅白の水引」で出した男がいると聞いた。
 さすがに受付の人も「ちょっとこれは」と、やんわり拒絶したが、差し出した男は「あんたら、モノを知らんのにもほどがある。故人は極楽に行ったのや。めでたいことやないか。そやから、紅白でええのやないか」とうそぶいたという。
 もちろん受付の人たちは殺気立ち、男と派手な立ち回りを演じて、葬儀はムチャクチャになったという。
 このような人間を関西では「いちびり」という。
 
 
 おもしろいです。簡潔です。この後、葉上師は、もう一つ別のエピソードを紹介しつつ、これらの件について、やさしく仏教的な解説をしておられます。長くなるので引用しませんが、その文章もまた、理屈っぽくなく、おもしろくて簡潔です。
 
 がんばることが苦しみを生んでいる、ということを理解するのは簡単で、だから「がんばらない」という言葉は万人受けするのでしょうけれど、いちびることが「我」であることを理解するのは、なかなか容易ではありません。だから世の中は、「いちびり」の人たちでいっぱいなのでしょうね。
 
 
 
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