坊主がソウルで坊主の屏風を… | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

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 韓国のソウルにある曹渓寺(チョゲサ)の会館の物販部で見かけた、インドの四大仏跡を漢字で表した衝立です。


仏生迦毘羅    誕生 ルンビニ (カピラ城)

成道摩謁陀    成道 ブッダガヤ (マガダ国)

説法波羅奈    初転法輪 サルナート (ヴァラナシ)

入滅倶尸羅    入滅 クシナガラ


 ここでお慰みに、四大仏跡にちなんだ私の坊主川柳を。

●ルンビニ
伝説によれば、ブッダは生まれるとすぐに七歩あるいて「天上天下唯我独尊」と言ったとか。

這えば立て 立てばと願う 暇もなく

●ブッダガヤ
苦行をやめたブッダは尼蓮禅河で供養された乳粥を食べてすぐ、近くの菩提樹の下で悟りを開きました。

おかわりを したい時分に 菩提樹下

●サルナート
悟りを開いたブッダはヴァラナシ近郊の鹿野苑で最初の説法をしました。大乗仏教が生まれる遥か以前のことで、ここに仏教は始まり、そして後には世界中に広まりました。

真言も 弥陀も法華も 説かぬまま

●クシナガラ
日本の西行法師はその願いどおり、ブッダが入滅した2月15日の涅槃会に亡くなりました。でもブッダの教えからすれば、その西行の純粋な思慕すらも執着とは言えませんか? 死に臨んだブッダの最後の教えは、すべてのものは移り変わる、常によく気をつけて励め、でした。

西行の 願い涅槃に 程遠く


 さて、2009年の暮れに見かけた曹渓寺の衝立ですが、昨年すなわち2011年の暮れに訪ねたら、会館が模様替えされていて、見当たりませんでした。或いは買い手が付いて、今頃は誰かのお宅に飾られているのでしょうか?

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