ブータンのお坊さん | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

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 ブータン国王夫妻の来日以来、ブータンのことに興味を持つ日本人も増え、知っている人はずいぶん昔から知っていた、「国民総幸福」というブータンの国是も有名になった。日本の大型書店では、以前から出版されていた、古いブータン間係の書物までが、にわかに面出し、平積みされている。 

 私が昔に住んでいたインドの仏跡、ブッダガヤの日本寺は、お隣がブータン寺だったのだが、ある時、ブータン本国から巡礼に来て、ブータン寺に止宿していた若いブータン人のお坊さんに、近々、仏跡ラージギルで行われる法要に自分も参加したいから、日本寺の車に一緒に乗せて行ってくれないかと頼まれたことがある。

 結局、それを聞きつけたネパール人僧侶や在家活仏のチベット人やらが、わらわらと乗り合わせることになったのだが、その中でもブータン人僧侶はとりわけ温厚で、その後、手紙をやり取りしたり、彼がブッダガヤに巡礼に来た折りには、旧交を暖めたりしたものだ。

 ブータンへの入国規則は今と変わらず大変だったので、当時の日本寺の駐在主任だった三橋ヴィプラティッサ比丘が、ブータン寺の住職に話を付けてみるから、あなたたち、ブータンに行ってきなさいよなどと、私や同期のH師やY師に仰ってくれていたのだが結局うやむやになり、数年前、自力でブータン国境を目指したものの…という顛末については、こちらをどうぞ。