!!お坊さんは髭を生やしてはいけません!! | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 教義や宗派、人柄、思想に関わらず、お坊さんは髭を生やしてはいけません!

 そもそもお坊さんはなぜ頭を丸めるのですか? あるテラワーダの高僧が「面倒くさいから」といみじくも喝破した通り、格好、しがらみ、人の目、我がの目、すべての「面倒くさいこと」から離れるためではなかったのですか? だからこそ、お坊さんはお葬式で死んだ人に剃除鬚髪、即除煩悩と偈文を授けるのではないのですか?

 荒法師のように見えるから? 仙人のように浮世離れしてるから? まさか、まさか、ただ単に格好いいと思っているだけで? 行に入っている間、髪も髭も剃らないということはありますが、行が済んだらきれいに剃ります。タイのお坊さんやスリランカのシャム派は眉まで剃ります。テラワーダの瞑想では髪、体毛、爪、歯、皮膚をすべて無常なるものとして観想します。頭を丸めているのに髭を生やすのは、とても間抜けなんじゃないですか?

 経験も修行も浅い者が、何を偉そうにと叱られるかも知れません。それでも我執が形になって皮膚に張り付いたようなお坊さんの髭面を見るたびにこう思います。

  !!お坊さんが髭を生やしてはいけません!!

おしまい。