ウォーフェア戦地最前線 | 【映画とアイドル】

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🎬『ウォーフェア 戦地最前線』公開中

  WARFARE

 

【WAR=戦争】

WARFARE=戦闘行為軍事行動

 

 

 

今年の映画館初めは『ウォーフェア』でした。

 

 

 

先日 同じくイラク戦争を舞台にした『リダクテッド 真実の価値』を観たから、

なるべく短いスパンで観たいと思って行きましたが、

リアルな戦争映画を続けて観たらやはりしんどかったです。

でも、戦争映画はそれくらいでいいんですよ。

 

観る前から面白い映画ではないと分かってたし、

監督の考えやプロダクションノートを読みたかったので

珍しく先にパンフレット買いました。

「袋下さい」って言ったら、かっこいいA24の袋付きでした。

 

(パンフレットの記事も参考にして書きます)

 

 

 

 

観に行く前にライムスター宇多丸さんの映画評を⤵見たんですが

とにかく音が凄い(!!)ということで、

でももうドルビーシネマとかではやってなかったから

いつもは行かない前の方の3列目のど真ん中で観ましたが、

これが大正解。

圧倒的な臨場感で迫る本作は前の方での鑑賞がオススメです。

 

 

 

 

 

本作のアレックス・ガーランド監督の『シビル・ウォー』も映画館で観て

なかなか面白かったんですが、

ただ、期待したほどでもなく、かつ、予想とは違う作風でした。

しかし、そこには確かなメッセージ性を感じました。

ガーランド監督は公の場で非トランプ大統領の立場を明確にしていて、

『シビル・ウォー』でもトランプを皮肉ったような描写があったので、

現アメリカ大統領に批判的な気骨のある映画監督が描くイラク戦争の映画は観たいと思いました。

 

 

【一部ネタバレ含みます】

 

 

 

 

 

 

本作でまず特筆すべきは

元ネイビーシールズのレイ・メンドーサという人がガーランドと

共同監督・脚本としてクレジットされているところです。

『シビル・ウォー』で軍事アドバイザーとして参加したことがきっかけで

本作が誕生したそうですが、

普通であれば本作でも軍事アドバイザーというポジションでやるものですが、

ガーランド監督の戦場におけるリアリズムに徹底的にこだわりたい気持ちが

メンドーサを単に軍事アドバイザーとしてだけでなく、

彼のリアルな体験をそのまま脚本にし、

それを彼と忠実に映像にすることで

かってないほどリアルな戦争映画が生まれたと思います。

メンドーサがメインで撮ってガーランドが補佐に回ったというのが驚きです。

ガーランドほど実績のある監督が補佐の方に回ったということは

それだけ実際に戦争を経験した人間を尊重して作った作品ということです。

監督として実績は無くとも、

戦場のことを実際に知っているメンドーサ監督が描く兵士たちの姿は極めてリアルです。

 

 

今までのアメリカの戦争映画であれば

敵の姿がよく見えない、つまりアメリカ兵ばかり映す撮り方に違和感を覚えることもありましたが、

本作においては よく見えない敵に囲まれるアメリカ兵の姿を描いているので

敵の姿がよく見えないのもまたリアルです。

 

そもそも普通の戦争映画であれば

ある作戦に従事する部隊を描いて、その作戦の進行とともにストーリーも展開するものですが、

本作のそれは作戦というほどのものには見えません。

民家にこっそり押し入ってそこを占拠し

そこを基地として周りのイラク人たちを見張っていただけだからです。

パンフレットの解説で、それがアルカイダ幹部の監視と狙撃の任務だったと分かりましたが、本編観ててもボクは気づきませんでした。

ただ、イラク人に怪しい動きがないか監視してるだけに見えました。

でも それがイラク人にバレたら攻撃をされるのは当然です。

民家に押し入ってそこの家族をひとつの部屋に閉じ込めてるんですから。

その家族に怪我をさせたりレイプしたりはないから

『リダクテッド』ほど観ていてしんどくはなかったけど、

家に押し入れられた方はたまったもんじゃないですよ。

女の子もいたから心の傷を一生背負ったのは間違いないと思います。

 

 

イラク人みたいなアメリカ側の兵士も二人いたのが意外でしたが、

なぜアメリカの部隊にいるのかは分かりませんでした。

でも明らかにアラブ人のような彼らが時には盾のような扱いを受けていたのも事実です。

 

 

95分という短い尺でありながら

戦闘が始まるまでが意外に長いんですが、

いつ戦闘が始まるかわからない緊迫感が常にあるので退屈には感じません。

 

 

ひとたび戦闘が始まると緊張の糸が緩む瞬間は全くなくなります。

戦争とはそういうものでしょう。

 

イラク人からの爆撃で一瞬で窮地に陥った部隊。

まるでスクリーンを観ている自分も爆弾による粉塵の中にいるようでした。

 

両足に深い傷をいくつも負った兵士の悲鳴は

今まで観た全ての映画の中で一番頭の奥・心の奥まで響いてきました。

 

ここからは重傷を負った二人の兵士を搬送するための戦いになります。

つまり、ひたすら守りの戦いになって、

もうそれは作戦などではなく

ひたすら兵士たち自身が生き延びるための戦いになるんです。

これもまた戦争の真実やと思います。

 

大怪我を負った仲間を何とか救いたいという思いしか兵士たちには無いように見えました。

もうそこにはアメリカの国としての大義なんて関係ないんです。

とにかく目の前の仲間を助けないといけない。

 

 

戦場をリアルに描いた作品としては『ブラックホーク・ダウン』を思い出しますが、

この作品も観ていて辛かったので映画館で観て以来観ていません。

でも、ラストの主人公の言葉はいまだに覚えています。

「戦う理由があるとすればそれは仲間のため」

こんな言葉やったと思います。

 

いざ戦場での戦いが始まったら、

自分と仲間の命を守ることで精一杯になって

そこでは誰と戦ってるかというのも関係なくなるんやと思います。

自分と仲間が生きて帰るための戦いになるんです。

 

 

この作品ほど悲鳴がずっと続く映画を観たことがありません。

しかも屈強に見えた兵士たちの悲鳴です。

まさに戦場は地獄でしかなく、

押し入られて家が滅茶苦茶に破壊されてしまう市民にとっても間違いなく地獄なんです。

 

 

 

 

 

人と人が殺し合う戦争をまるで容認するかのような意見を日本でもよく見かけるようになりました。

日本の首相が他国の戦争への介入も持さないという恐ろしい発言をしましたが、

その首相を支持する人が意外に多いことに驚きと失望を感じる日々です。

 

リアルな戦争映画を観たら気が滅入るのが分かってるのに劇場に足を運んだのは、

今日本が、世界がこういう状況やからこそ

戦争の真の姿をしっかり見ておくことが大事と思ったんです。

 

アメリカの退役軍人の人たちも本作のリアルさを認めています。

PTSDを抱える退役軍人でこの作品を観たいという人もいるそうです。

ここまで実際の兵士たちに認められた作品を他に知りません。

 

 

エンドクレジットの最初の方を見て少し違和感を覚えたんですが、

最後のテロップを呼んで納得しました。

この作品は実際に戦争を経験した人たちと作った作品であることを伝えたかったんやな、と。

 

 

 

 

映画を観た翌日の早朝に

平和について真剣に考えてる高校生たちの姿を映した番組をやっていました。

 

 

今日本は戦争を放棄する平和憲法を守れるかどうかの瀬戸際に来ていると思います。

戦争を放棄することを「無責任」と呼ぶ人も多いですが、

未来ある若者を戦争の地獄に放り込むかもしれない政党に投票する大人の方がボクは無責任どころか酷いと思います。

 

戦争を国と国とのパワーゲームくらいに思っているのなら、

実際の戦地では兵士も民間人も悲鳴を上げて、

自分の命や体だけでなく、心も破壊されてしまうことを

映画を観るだけでもいいから知るべきやと思います。

 

そして、自分がこの世からいなくなった後の

若い人たちの未来も考えてほしいです。