🎬『アンブレイカブル』
UNBREAKABLE (2000)
【M・ナイト・シャマラン監督作品祭り?!➁】
【※ネタバレ
『スプリット』のネタバレも含みます】
本作は劇場で観て ラストが衝撃的で面白かったんですが、
それでDVDも買ったけど、
ラストのネタを知ってたらあんまり観る気が起こらなくて
結局DVDは売っ払ってました(^^ゞ
でも、『スプリット』の続編『ミスター・ガラス』がまさかの
本作繋がりであることが分かって、
『スプリット』が面白かったから
『ミスター・ガラス』を観る前に久しぶりに観ました。
またDVD買いました(笑)
でも、やはりというか、
ネタが分かった上で観たら
その 淡々とした語り口が退屈に感じてしまうところもあって、
正直 ところどころで眠くなりかけましたが(^^;
ネタを知らずに観たら引き込まれると思うので、
まだ観たことない方は
このブログを読む前に観て下さい。
初めて本作を楽しめる人が羨ましいです^^
タイトル通りの〈不死身の男〉デヴィッドを演じるのがブルース・ウィリス。
冒頭から、隣に美人が来るや、結婚指輪を外してアプローチをかけるという
俗っぽい、いわゆるフツーのオッサンとして描かれてるのが面白いです。
奥さんとも上手くいってない感じ。
ミソなのは、自分が不死身の人間であることにまだ気づいていないところで、
それに気づいてる怪しげな男がイライジャで演じるのはサミュエル・L・ジャクソン。
このイライジャの髪形やファッションがいかにも怪しいところもミソですが、
この過剰ともいえるルックにも意味があったことがラストで分かるのもミソ。
ミソが多いですがw
それだけマニアックな作品と言っていいかと思います。
M・ナイト・シャマラン監督が前作『シックス・センス』で大成功を収めたからこそ
実現した作品やと思います。
でないと、こんな脚本の映画化なんて手掛けるプロデューサーはそういないと思いますね(^^;
それほど突飛なストーリーですが
だから面白い。
列車の大事故で 無傷で唯一生き残ったデヴィッドが
自分が不死身の男と気づいていくなんて、
シャマラン監督ならではのいい意味で無茶なストーリーやと思うんですが、
冒頭のテロップで示唆されるように、
ベースにはコミック・漫画の要素があるのが最大のポイントで、
コミックと現実の境がつかなくなったイライジャは異常なようで、
でも実際に不死身の男が存在する展開になるから
異常というより鋭い男にも見えてくる。
この、なんとも摩訶不思議な雰囲気こそが
本作の魅力やと思います。
デヴィッドがなぜ不死身なのか?なんてことは問題ではなく、
その力をデヴィッド自身が認めるのか?
その力をいかにして使うのか?が展開の要になってきます。
父親のデヴィッドを慕う息子くんが
デヴィッドが不死身のヒーローであってほしいと思う気持ちは分かるけど、
この息子の描写も微妙に居心地悪くて、
全編を覆う なんか不穏な空気に吞み込まれる感じになります。
今回久しぶりに観て面白かったのは、
自分が本来やるべきことは何か?
今やっていることは違うんじゃないか?と
今の仕事に疑問を持つデヴィッドの設定って
実はボクら一般人に広く当てはまることなんですよ。
この作品を映画館で観たころは特に仕事に不満はなかったんですが、
今の会社でのポジションに大いに不満がある今のボクが観たら、
本意じゃない仕事に悶々としてるかのようなデヴィッドのモヤモヤが凄く理解できたし、
いよいよ不死身の力を利用して悪者を成敗することで
やっと安眠できたデヴィッドに
今やからこそとても感情移入することができました。
いかにもマンガな設定でありながら、
実は広く共感できるテーマも兼ね備えていることに
今観たからこそ気づけましたね!
『ミスター・ガラス』ではこの息子クンを同じ俳優さんが演じてるので
(おっ!)と思いましたね^^
本当に恐ろしい悪者とはどんな人間なのか―?
ミスター・ガラスは一番危なそうで、
でも、言ってることは的を得ている気がするから、
続編のタイトルが【GLASS】になったのも納得。
ミスター・ガラスが本当に一番ヤバい奴と気づいた瞬間の恐ろしさときたら‥。
普通の男がヒーローとして覚醒していく物語かと思いきや、
ヒーローの存在を信じるあまり、
手段を選ばなかったミスター・ガラスの正体こそが要で、
この世界は裏で悪が牛耳ってると思わされる。
そして、それはまさに現代の社会の構図であることに気づかされます。
ミスター・ガラスは世界をどう変えようとしているのか?
それが気になって仕方なかったので
本作に続いてスグに『ミスター・ガラス』を観ました。
続きます―✑