『マッドマックス:フュリオサ』公開中
FURIOSA A MAD MAX SAGA
『マッドマックス:フュリオサ』はタイトル通り、
女主人公のフュリオサの物語で、
幼少時代を演じた子役も、
アニャ・テイラー=ジョイも素晴らしくて、
特にアニャの目力にヤラれたんですが、
男のキャラも立ってたところも良かったので、
今回はそれについて書きます。
先に書いたブログと重複する部分もありますが、
もう少し具体的に書いてみたいと思います✑
【ネタバレ】
本作における男性キャラで一番フューチャーされてるのは
新登場の悪役ディメンタスですね。
これが『ベン・ハー』にしか見えないというね(笑)
ボクみたいに『ベン・ハー』を観てなくても、
こんな乗り物が出てきたのを、マッドマックスをリアルタイムで観てきた映画ファンは知ってるはず。
悪役として、効率ではなく見た目にこだわってるとこはイイです^^
バイカー軍団を率いてイモータン・ジョーの砦を自信満々で←攻めにいくところまでは悪役としてのカリスマ性がけっこうあったと思います。
イモータン・ジョーの怖さも知らずに‥(笑)
ディメンタスは自分の子供を殺された過去があったせいか、
フュリオサに思ったほど酷いことはしないとはいえ、
フュリオサにとっては一番酷いこと、フュリオサの母親を処刑することは躊躇なくやってしまう悪党。
ここでディメンタスの末路は決まったようなもの。
ただ、普段の仕草は悪党としてのカリスマはなくて、
照明弾の赤いのを浴びて喜んでる姿なんか完全に間抜けというかw
憎み切れない雰囲気がありました。
ともすれば、それは中途半端な悪役造形に成りかねないんですが、
それがジョージ・ミラー監督の計算だったことが分かってきます。
復讐劇として痛快なクライマックスを期待した人はガッカリしたかもしれないし、ボクも本来は『ロボコップ』みたいな、もしくは『マッドマックス』の一作目みたいに復讐をスッキリ完遂するクライマックスを期待するタイプなんですが、それはしなかった本作を観た後で思い返すと、
一作目のマックスは復讐を果たしたとはいえ、ラストのマックスはなんとも虚ろな目をしてたんですよね。そこに爽快感はなかった。
『ロボコップ』のマーフィはあんな姿になってしまったにも関わらず、
ラストは爽快感があった。
その違いは、家族を殺されたことへの復讐は、相手を殺しても家族は戻って来ないというところにあります。
ディメンタスも家族を殺された過去があるからそれを分かってる。
なんならフュリオサとディメンタスは合わせ鏡的なところもあるワケです。
そこで本作が復讐モノとして描いたラストの落とし所は本当に見事で、
凄く納得できる絶妙さがありました。
本作は『怒りのデス・ロード』の前日譚なので
イモータン・ジョーも登場。
ディメンタスとイモータンが悪党同士で取り引きするところがなかなか面白いんですが、
シダテルという砦をある意味上手く取り仕切ってるイモータンの方が何枚も上手。
イモータンはとにかく女性の扱いが酷くて、イモータン自身はそれなりに愛情は持ってる風ですが、
ハタから見たらおぞましいレベルの女性の扱い方。
それを思うと、フュリオサが本来復讐すべき相手はイモータンとも言えるから、
そりゃあ本作を観てから『怒りのデス・ロード』を観たら倍燃えるわけです。
さぁ、ここからが本番です!←^^
ボクが今回断トツで気に入ったキャラクターは
フュリオサを超えて
イモータンの警護隊長ジャックです!!!
“最強のトラックドライバー”!!!!
イモータンの砦シダテルのほかに
‘ガスタウン’
‘弾薬畑(バレット・ファーム) ’が出てきますが、
ガスタウンからガソリンを運ぶのが主な仕事みたいでした。
ウォー・タンクがかっこいいんですよね~!
前作のウォー・リグより断然カッコイイです!!
もう このウォー・タンクのアクションだけでもお金払う価値あります!!
15分のアクションの撮影に二ヶ月半かけたとか(^^ゞ
ここでジャックがフュリオサを女と悟るのがよかったですね~!
カッコ良過ぎる構図!!
もう 西部劇やん!
演じるトム・バークが良かったですねー!!!
まぁ地味な俳優さんですが、それがイイ!!
この、寡黙やけど目の前の女を守る、
本作におけるマックスはこの男ですよ!!!
【マッドマックス・サーガ】でありながらマックスが登場しない寂しさはあるんですが、
このジャックの登場と活躍で
その寂しさを補って余りあるものがありました^^
そもそも前作のトム・ハーディが演じたマックスは
もはや一・二作目のマックスのイメージは無かったんですよね。
ボクの中のマックスは、このジャックの方がイメージ近いです。
『デス・ロード』のマックスにはもうヒーローのイメージは無く、
それはまっとうな描き方ではあったんですが、
フュリオサに完全に食われてたし、なんか印象が薄くなってしまってたんです。
その点ジャックは、しっかり自分の意志をもってフュリオサを助けようとするところがいいし、
そこがヒーロー的でもあったので観ていて気持ちが高揚しました♡
この 不器用そうな感じもいいですね~!
このブログのタイトルは最初
【男も惚れる男!警護隊長ジャック!!】にしようかと思ってたんですがw
まだ映画は公開中やし、タイトルにネタバレ要素があったらマズいと思って止めときました(^^ゞ
ボクにとってはジャックの登場と活躍は
サプライズ的な喜びがありましたからね♪♪^^
時間経ったらタイトルをジャックに変えるかもw
バレット・ファームでの戦いが超胸アツ!!!!!(≧▽≦)
この後のフュリオサの
生き抜くための行動には胸が張り裂けそうになった。
観終わった後で一緒に観た連れとも話したんやけど、
「人間‘怒り’のパワーも必要」なんですよ。
そりゃあ人を許して穏やかに生きてる人間もいるし、それは偉いとも思う。
人を許すってそうできることじゃない。
でも、しんどくても怒りの気持ちを忘れないことも
人間の生き方として有りやと思う。
フュリオサが怒りの感情を持ち続けたからこそ
【FURY ROAD】のラストに辿り着けたんやから。
復讐や怒りの感情を持ち続けることの虚しさも知った上で
俺は怒りの感情を持ち続けたいと思う。
今回スクショして初めて気づいたけど、
爆破シーンに人の顔を写り込ますとか さすがミラー監督!!
体がデカくても、大物ぶっても、
強固な意志を持っている人間には敵わない。
人間は、一人では生きられないからこそ
強くなれるんです。