POLAROID (2017)
【※この予告⤵で分かる範囲のネタバレは含みます】
ポラロイドに写った人間が悲惨な死を遂げるという設定は
呪いのビデオの『リング』を連想しましたが、
新鮮さはないものの、そのぶん王道のホラーとして安心して?w楽しめます。
予告で‘世界各国 上映中止’と出ますが、
そんなに怖くもエグくもありません(笑)
昔『バーニング』というスプラッター映画が‘全米27州で上映中止’とか言ってて
たしかになかなかなスプラッター描写やったんですが、
‘全米38州で上映中止’とか言ってた『サランドラ』は全く怖くなかったですww
でも、こういうハッタリをかましたような予告は好きですね^^
DVDには特典で海外と日本の予告編が入ってたんですが、
日本の予告の方が断然よくできてました。
予告はハッタリをかましてるようでしたが
本編は意外なほどしっかりとしていました。
いわゆる低予算ホラーと言ってよいと思いますが、
撮影や音楽は低予算ホラーとは思えないクオリティで、
若手俳優たちの演技も素晴らしい。
88分というコンパクトさもあって
退屈する暇が無い面白さと言っていいほどでした。
普通はこのテの設定なら、
この有り得ない状況を信じる者と信じない者とのあつれきをある程度は描くものですが、
写真を燃やすと同じように手に火がついてしまうという決定的な事象を序盤に持ってくることによって、
主役の若者たちが危機をスグに察知するのでストーリーに無駄がありません。
しかも、中盤からは彼女たちがポラロイドの謎に迫っていくので
サスペンス的な面白さが加わり、
ホラーとしてよりむしろそっちの展開に引き込まれました。
ただし、テンポがいいのは良いんですが、
真相が分かる展開がやや性急過ぎるのは勿体ない気もしましたね。
画面が暗過ぎるというユーザーレビューを見かけましたが
ホラーとしてはむしろ当たり前レベルの演出で
ボクは見にくいとは全く思いませんでした。
視聴環境による可能性もありますね。
冒頭の掴みから引き込まれるし、
まずなんといってもポラロイドの起動音・シャッター音の音響効果が非常に効いてます!
いわゆる序盤は‘音で怖がらせる系’なところがあって
そこは賛否分かれるかもしれませんが、
リブート版『チャイルド・プレイ』の監督に抜擢された
ノルウェーのラース・クレヴバーグ監督の演出は
初の長編作品とは思えないほど堂に入ったもの。
Jホラーの影響を感じさせつつも、
ハリウッドデビューを意識してか
終盤は直接的なホラー描写が出てくるので
ここも賛否分かれるとは思います。
直接的な描写になると得てして怖くなくなってしまうものですが、
正直、本作でもその傾向はあります。
ただ、ボクはラストの締めくくり方といい、
本作が主人公の女子高生の精神的な成長を描けているところに好感が持てました。
(オレならあそこはこうして、最後はアレを使ったのになぁ~)とか妄想してしまいましたが←
それを書いたらネタバレになるのでここでは書けません^^ゞ
そんなにエグいシーンもないので
ホラーが苦手な方にも安心してオススメできる作品です。
‘安心してオススメできる’っていうのが
ホラー作品への褒め言葉になるのかは分かりませんが(笑)