DEEP RISING (1998)
本作は『ハムナプトラ』でブレイクしたスティーブン・ソマーズ監督がその前に送り出した
B級モンスター映画好きならおそらく知らない人はいない傑作です!!
ソマーズ監督は『G.I.ジョー』も面白かったのに
もう長いこと作品を発表してるフシが無いのが残念です。
本作と『ハムナプトラ』では脚本家としてのセンスも感じられて、
とにかく見せ場を(これでもか!!)と魅せる手腕は見事です。
もう だいぶ前の作品になるので
【完全ネタバレ】で振り返ります。
"DEEP RISING"っていう原題からいいんよな~!
深海からの怪物目線のショットもお約束でイイ感じ。
映画館で観た時は、しょっぱなの音響から迫力が凄かったです
先に‘B級モンスター映画’とは書きましたが、
本作、このテの作品にしては珍しく
4千500万ドルもの製作費がかけられているので(ウィキペディアより)
展開の面白さだけではなく、ビジュアル的な見所も多いです👍
洋上の豪華客船が舞台というのがいいし、
セットもよくできています。
悪い子ちゃんですが^^ヒロインをファムケ・ヤンセンが演じているから華があります✨
『007 ゴールデンアイ』で脚光を浴びたあとで本作に出演したので、
昔のボンドガールにありがちなB級路線の女優さんになってしまうかと心配しましたが、
この後も長きに渡って第一線で活躍してくれたのは嬉しい限りです。
主役のトリート・ウィリアムズもいい感じ。
本作、キャスティングが実にハマっていてみんな素晴らしい。
ジャイモン・スンフー、クリフ・カーティス、ジェイソン・フレミングなど
この後活躍する俳優たちが脇に揃う、今観たら豪華な布陣。
キャスティングディレクターのセンスに脱帽です。
とにかく出てくるモンスターがヤバすぎて
敵味方関係なく共闘する展開が好き^^
まさにCGの時代になったからこそできた
俊敏なモンスターにハラハラさせられること間違いナシです
豪華客船という密室を舞台にしているから
脱出劇の面白さもあって、
『タイタニック』×モンスター映画
『ポセイドン・アドベンチャー』×モンスター映画みたいな趣きがあるのも
映画ファンにはたまりません。
大御所ジェリー・ゴールドスミスの音楽も終始快調で作品のテンポを盛り上げます♫
まぁ考えたら、このテの作品でゴールドスミスを起用してる時点で
作り手本気よな
まず食われるのはw豪華客船の乗客たちですが、
みんな超リッチな連中やからさほど気の毒にもならないし←
そもそもその描写は敢えて控えることで
その後で客船に乗り込んだ主人公たちの恐怖感を上手く煽ってます。
そこからヤラれる奴らは悪人どもやから
観ていてさほど可哀そうにもならないからww
ハラハラしながらも
軽い気持ちでモンスター描写を楽しめるのがいいです
密輸業者とはいえ基本善人の主人公たちはしっかり助かるし、
悪い子ちゃんといえども美人のヒロインももちろん生き残ります
しかし本作が本当に素晴らしいのは
ヤレヤレと安心したラストにもう一発カマしてくるところ
しかしそこには悲壮感は無くて、むしろ爽快感すらあるのが最高
オープニングのテロップにもあったけど、
‘この地球にはまだまだ未知の世界がある’という、
ある種のロマンすら感じさせてくれるラストシーンに
今でも心は踊るんです