LICENCE TO KILL (1989)
公開中の新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』のブログは
観た日にスグ書きましたが、完全ネタバレなので
タイミングを見て公開したいと思います。
『NTTD』を観て この『消されたライセンス』が無性に観たくなりました。
ナゼ観たくなったのか?については『NTTD』のネタバレにつながるので書けません。
本作は自分の中ではシリーズ5本の指に入るくらい大好きなので
いずれガッツリ細かいブログを書きますが、
今回は本作のテンポと同じく
ボンドとボンドガール、悪玉に絞って
最初から最後までササ~っと書きたいと思います✑
グレーで正装してるボンドの姿を新鮮に感じました^^
この時代は実写が当たり前でしたが、
今観るとなおさら素晴らしい本物の映像です。
ティモシー・ダルトンのジェームズ・ボンドはシリアスなイメージが強いだけに、
時おり見せる笑顔がさらに印象深いものになります。
この、最高にハッピーなオープニングタイトルの入り方は見事でした。
アルバート・R・ブロッコリの偉大さを今さらながら実感しています。
彼がプロデュースした最後の007映画としても本作は大事。
野心的なプロットにGOサインを出したブロッコリは偉いし、
一見掟破りでありながらしっかりボンド映画足り得ているのは
ブロッコリの息がかかってるからなのは間違いないでしょう。
ここが本当に幸せに溢れたシーンになったから
復讐劇としての展開がいやが上にも盛り上がる!
何気に『女王陛下の007』を思い出させる。
真のオマージュとはこういうシーンのことを言うと思います。
これみよがしな演出をしなくても、ほんのワンシーンが心に刺さる。
フェリックス・ライターが酷いやり方で瀕死の重傷を負わされてしまったのはもちろん、
花嫁が殺されたことでボンドの怒りが頂点に達したのは間違いありません。
それによる復讐劇は『女王陛下の007』のラストに対するオトシマエでもあるとボクは思います。
ダルトン=ボンドの本気の目はゾクゾクするほど。
シリアスな復讐劇になっても
体を張ったアッと驚くアクションシーンは健在!
ここのシークエンスの一連の流れは素晴らしかった!!
ここで奪った大金をこのあとで活用する展開もホント上手い。
新作が公開される度に「ボンドガールの描き方が新しい」とか、
新作に至っては「ボンドガール」を「ボンドウーマン」と呼ぶようになっていますが、
007映画には何十年も前から強くてボンドと対等な女性が登場していました。
本作のパムも正にそんなボンドガール!
この頃はチンピラ風情やったベニチオ・デル・トロがビッグになるとは!!
今は貫禄ついたのでw悪玉をやってほしいところ^^
やっぱりこれがボンド映画ですよね~!!
ここのマイケル・ケイマンのスコアもいいです♪
マイケルは『ダイ・ハード』の音楽をやった人なので、
最初本作を観た時はそのイメージもかぶってしまいましたが、
今となっては本作の音楽もけっこう好きですね。
‘ジェームズ・ボンドのテーマ’に対するリスペクトも随所に感じられます♫
55歳の若さで2003年にすでに亡くなられてたんですね。残念です。
このシーン好きやなぁ~!!^^
キャリー・ローウェルかわいいですよね~♡
シリアス路線の本作にまさに花を添えてくれた感じ☆
本作がシビアな内容の割には重くならなかったのは彼女の貢献も大きいと思います。
悪玉の懐に入る展開も大胆で面白い!
実はQが大活躍する作品でもあります^^
ここのローウェルも可愛かったぁ~♡
ダルトン=ボンドはスナイパーが似合う!
ここからの展開で図らずも悪玉のサンチェスの信頼を得る展開も上手い。
サンチェスを演じたロバート・ダヴィにボクはB級みたいなイメージを持っていましたが(決して悪い意味ではなく)、
本作の、残忍でありながらもどこか愛嬌もあり、ビジネスマンとしての冷静さがありながら
義理も重んじるサンチェスを見事に体現していて素晴らしかったですね!
これは嬉しい誤算でした。
やっぱこういう間があってこそのボンド映画^^
サンチェスは 風貌に似合わないお茶目な表情もよかった^^
ここのローウェルも可愛い(#^.^#)
本作は一見ボンドの孤軍奮闘っぽいですが、
実は魅力的な協力者たちに助けられる展開も好き。
こういうシーンの迫力とロケハンの素晴らしさも正にボンド映画の魅力!
まるで女神に見えたシーン。
こういうところもジョン・グレン監督はさすがにわかってます。
グレン監督はアクション演出が上手い印象が強いですが
ボンド映画におけるキャラクターの描き方も本当によくわかってる監督さんなんですよね。
彼が5作連続登板したこの時代がボクの中では007の絶頂期やったと思います。
ここの迫力もさすが!
本作、あらためて振り返ると、実は大きなアクションの見せ場はさほど無いんですよね。
でも脚本の流れが見事なので、そのテンポ自体がまるでアクションのごとき魅力を放ってる。
だから全く緊張の糸が切れないまま
クライマックスのタンクローリーアクションに突入します!!
かさかのタンクローリーの片輪走行!!!!
昔のボンド映画は必ずアッと驚くアクションシーンがありましたが、
ブロスナン=ボンド以降は無くなったかなぁ~。
ブロスナン作品はアクションは総体的にいいんですが
アッと驚くほどのものはなかったと思う。
クレイグ=ボンドに至っては、現代においては昔のようなアクションを撮るのは無理なんかな?と
思ってしまう。
ココよ!ココ!!
ボンドの戦いにはこういうシーンが欲しい。
だからこそのボンド映画! 007!!
シリアスなばかりじゃ他のアクション映画と同じになってまうだけ。
傷だらけなイメージも強いクレイグ=ボンドですら
ここまでボロボロになったことはないハズ。
悪玉との一騎打ちを観れなくなって久しい気がする。
正に決着をつけた(!!!)って感じで力が入る🔥
復讐の虚しさも滲ませるダルトンの表情がさすがでクッとくる。
でも、しんみり終わらないのがボンド映画。
今回の復讐はパムの協力なしには遂行し得なかった。
それがちゃんとわかってて、認めているボンドがいい。
ライターが死ななくてよかった。
生きていれば希望は残るもの。
かわいいな~(#^.^#)
二番手のボンドガールを殺さないどころか、
未来の幸せをも暗示させたところが素晴らしかった!!
ダルトン=ボンドの女性の描き方ホンマ好き。
これぞボンド映画のラストシーン!!!!!
今回初めて泣けてきました。
あまりの多幸感に。
本作から次回作の『ゴールデンアイ』までは
それまでで一番長い6年ものインターバルがあったので、
新作のニュースがない数年間はこのラストシーンを寂しい気持ちで観ていた記憶がありますが
今は全く違います。
2021年になった今でも007は世界的に大ヒットしている。
そしてまたきっと新しい007映画に会える。
こんなボンド映画がまた観れるなら、
いくら待たされてもいいです。
JAMES BOND WILL RETURN