『チルソクの夏』 (2004)
先日あった 通天閣でのフリーライブで、ハンバーガールZの堤友香ちゃんが
イルカさんの♪なごり雪 を歌ったので、この曲が主題歌の本作をスグに思い出しました。
映画館では観てなかったんですが、ボクの生まれた山口県下関市が舞台ということで、
6歳くらいまでしか住んでなかったから、ほとんど記憶にないとはいえ
自分の生まれ故郷が舞台の作品を観てみたいという思いもあって、昔はDVDを持ってました。
凄く感動したんですが、何回も観る類いの作品でもないと思って、DVDは売ってしまってましたが、
ゆうちゃんの歌に感動して♡ また 無性に観たくなったので、レンタル落ちですがポチっとしました^^
仕事で疲れてる上に、お腹いっぱいでw夜中に観たから、途中で眠くなってまうかも? と思いましたが、
自分でも驚くくらい 見入っていました。
下関と韓国の釜山が 親善を深めるために年に一回開催していた‘関釜陸上競技大会’で知り合った
郁子(水谷妃里)と安(鈴木淳評)の恋が描かれますが、
1970年代後半が舞台なのでメールなどなかった時代。
遠く離れた二人が手紙でやりとりするシーンがなんとも微笑ましく、
自分が若い頃を思い出して観ていました。
ボクも若い時は携帯とかなかったから、手紙をよく書いてました^^
新入社員のころ大好きやったコが田舎に帰ってしまって、仲はよかったから よく手紙書いてたな~(*^.^*)
でも、相手の親はよくは思ってなかったみたいで、そういうところも本作と重なる部分があったかな(^^ゞ
70年代を舞台にしたせいか、佐々部清監督は まるで
そのころTVでやってた青春モノのようなノリで撮っているのが凄くいいです。
いわゆるベタではあるんですが^^それが凄くしっくりくる。
何回もニヤっとしてw 何回も切なくなって‥。
まさに、自分自身の青春時代をフラッシュバックできる作品になっています。
国同士の事情はあっても、恋をする二人にとってはそんなこと関係ない。
まわりの大人から揶揄されようと、純粋な恋を貫こうとする二人の姿に本当に心洗われます。
【チルソク】とは韓国語で【七夕】の意味。
‘一年後の七夕にまた会おう’という二人の約束がなんともロマンチックで、
手紙でやりとりするだけのシーンがほとんどなのに、だからこそ
自分が純粋に人を好きだった頃の気持ちが鮮やかによみがえって、
なんだか ずっと甘酸っぱい気持ちで観ていられました(^.^)
郁子の父親が流しをやっているという設定もよくて、
それを演歌歌手の山本譲二さんが演じてるからドンピシャ^^
カラオケブームに押し流されそうになる男の哀愁を見ていたら、
(古き良きものが新しいものに取って代わられるのは、今も昔もおんなじやったんやな)
っていう思いになりました。
この映画の主人公たちのように手紙を書くことも、今の若い人は減ってると思うし。
懐かしい昭和歌謡や映画も色々登場するので、ボクみたいな昭和男子がハマるのは間違いないですが、逆に、今の若者が観たら 本作をどう受け止めるのか? なんか 興味ありますね^^
主役の水谷妃里ちゃんが可愛くて、かつ 昭和の時代がいい意味で似合っているので
彼女のキャラクターも本作の大きな魅力ですね! 実際に陸上をやってたそうです^^
その友達を演じた3人も 走る姿が実に様になっていたのが良かったです。
ここは 監督のこだわりを感じましたね!
上野樹里ちゃんが本作の後でブレイクしたのはご存知の通りです。
‘七夕’をモチーフにした映画では『7月7日、晴れ』がボクは大好きなんですが、
その小説版のあとがきに書かれていた、
「好きな人とは、別れても また会える」というような言葉がずっと心に残っていて、
その言葉を信じて生きています。
この『チルソクの夏』は、「別れても また会える」という、現実ではなかなか叶わない、
でも、誰もが心のどこかで願っている夢を見事に叶えてくれます。
そこで流れてくる♪なごり雪 の、切なさと 春の訪れを感じる歌に、自然に涙が流れてくるんです―。
映画ナタリー@eiga_natalie
「半落ち」の佐々部清が62歳で死去、故郷・下関で新作準備中に https://t.co/wu0GknbqPj https://t.co/CKwi3BBCok
2020年03月31日 22:26
ショック‥。
ご冥福をお祈りいたします。