『ピースメーカー』が描いたテロを今考える。 | 【映画とアイドル】

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本作はスティーブン・スピルバーグが立ち上げだ映画会社ドリームワークスの

 

第一回作品やったと思います。

このシンボルマークのイメージがスピルバーグっぽくて好きです。

 

 

 

本作は基本的にはエンターテイメント作で、いかにも映画的な見せ場もいくつかありますが、

 

 

 

‘テロ’というものについて考えさせられる部分があるので、

現実では終ることのない、テロによる被害報道にふれる度に本作が頭をよぎります。

 


 

 

テロリストが核弾頭を列車から強奪するオープニングから緊迫感溢れる展開。

 

 

 



 

 

 

いきなり恐ろしい核爆発のシーンがあり、緊迫度は早くもマックスになります。

 

ボクは長崎に住んでいたことがあるので、原爆資料館の悲惨な写真も見たことがあるし、そういう跡地も見たことがある。

 

いわゆる被爆二世である同級生もいたので、核の恐ろしさは多少なりとも感じているつもりです。

 

その核が テロリストの手に渡るというストーリーは珍しくはないですが、

 

本作は強奪されたシーンから、それを運ぶシーン、それを本当に使おうとする者がニューヨークに潜入するクライマックスまで、

その核を追う主人公二人の奔走を軸に 終始緊張感を持続させて描き切っているので、

まさに手に汗握る作品になっています。

 

 

 





事件を追う原子力科学者ケリーにニコール・キッドマン、

 

 

 

彼女に就く陸軍大佐デヴォーにジョージ・クルーニーという、

最高に美男美女の二人がずっと行動を供にするのに、甘ったるいシーンが皆無なのが逆に新鮮。

 




 

出会ったばかりの駆け引き的な会話は、

ジェームズ・ボンドとボンドガールの気の効いた会話のようで、観ていてニンマリ^^

プロフェッショナル同士のやり取りには思わず引き込まれます。

 

 

 

普通ならちょっとしたラブストーリーの要素をはさみたくなるキャスティングなのに、それをラストシーンのみにとどめ、しかも そのラストシーンも決して甘いものではなく、あくまでもシリアスな雰囲気を残した

 

 

 

ミミ・レダー監督の演出は 女性とは思えない骨太なもの。

18年前に映画館で観た時は、妙にアッサリ感じたラストが今観ると なんともいえない余韻がある。

 

 

 

 

 

 




 

アメリカを中心とした西側諸国の軍事介入によって、内戦が激化してしまう国は

悲しきかな、いつの時代もあるような気がする。

そういう情勢に詳しいわけではないから、ハッキリしたことは言えませんが、

‘大量破壊兵器があるから’という名目で始めたイラク戦争では結局そんな兵器は見つからなかった。

しかし、そんな戦争に日本が大金を拠出したことは事実。

これからは直接的に軍事行動に加わるかもしれない。

 

 

 

 


 

 

そんな状況を踏まえて観ると、本作は今観た方が恐ろしさが増してしまうのです。

 





 

 

一般市民が望んでもいない内戦で大切な家族を奪われたらどうなるか…。

 

テロは絶対悪やと思いながらも、家族を失った悲しみでそんな凶行に走ってしまう人間がなんと悲しく見えてしまうことか。

 

そこには狂ったモンスターではなく、悲しみに突き動かされている人間がいる。

 

だから 本作にはテロリストを倒した爽快感が皆無で、ラストシーンが静かなのも納得。

 

 

 

 

 

 

 

最近 あまりにも酷いテロ事件があったので、色々と考えてしまいますが、

 

 

先に言った通り、本作は基本 エンターテイメント作!

 

 

 

 



ベンツをまるで‘武器’のように操るカーアクションや、

 

 

 

 




 

ヘリで核弾頭を積んだトラックを追跡するシーンの臨場感など迫力タップリ!!

 

やっぱりアクションは実写が一番です!

 

CGを使った爆破シーンだけシラケてしまいますw

 

 

 






マンハッタンでロケしたクライマックスも緊迫感溢れる演出が見事!!

 

 

 

 

 

 

他国にミサイルを撃ち込む国を【平和の使者】と言えるのか?

 

最近、そのミサイルで味方を誤爆した国がなかったか?

そもそも 他の国を空爆すること自体が‘誤爆’じゃないのか?

 

それを止めたら、事態はもっと悪化すると言うけど、実際のところは分からない。

 

確実に言えるのは、実際に被害に合うのは一般市民で、

その行為の尻拭いをさせられるのは、それを指令した者ではなく

国に雇われた、やはり一般の国民であるということ。

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

 

 

 

 

 





否応なしに、不幸な【暴力の連鎖】に巻き込まれてしまうのは、

いつも普通の人たちなんやということを 忘れてはならないと思います。