もう20年前か…。 『セブン』で衝撃を受けて、20世紀最後の大傑作『ファイト・クラブ』ですでに
ボクの中では神様的存在の映像作家になったデヴィッド・フィンチャー監督。
さほど世間的には盛り上がらなかった記憶がある『ゾディアック』も素晴らしかった。
そして、3年前の『ドラゴン・タトゥーの女』には完全にハマって、4回観に行ったっけ^^
だから、まさにフィンチャー監督待望の新作(!!)のはずなのに、ボクは二ヶ月近く劇場に足を運ばす、
上映終了間際にやっと観るというね;^^
まぁ、年末は忙しいというのもあるけど、本作のチラシのビジュアルやタイトルにピンとこなかったし、
一番気が乗らなかったのは、主演がベン・アフレックということでした。
誤解のないように言うと、ボクは決してベンが嫌いではありません。むしろ好感持ってます。
しかし、人の好いイメージが強過ぎて、ヘタすれば間抜けに見えかねない彼が(ファンの方すいません)
カリスマ性抜群のフィンチャー作品に合うのか?という疑問があって、あんまり気乗りしなかったんです。
【ネタバレも含みます】
しかし、本編を観ると、この一見イージーに見える有名スターの起用が、確信犯的なものだったことに
すぐ気づくことになるのです。
妻の突然の失踪に翻弄される主人公は、見ようによっては情けなくも見える。
そんな主人公を演じさせたらベンは似合う。
先に書いたように、ベンはいい人に見える俳優ですが、そのキャラクターが本作の主人公ニックには合っているんです。
でも、そんな主人公にも裏の顔が見えてくるところが本作のミソ。
それ以上に、失踪した妻エイミーのキャラクターの複雑さが徐々に見えてきた時、
観客は完全にフィンチャーのスリラーとサスペンスの世界にドップリとハマることになるんです。
それにしても、本作におけるロザムンド・パイクの演技は驚愕に値するもの!!
『007 ダイ・アナザー・デイ』の時から見てるからなおさら!!(^^ゞ
『17歳の肖像』や『アウトロー』あたりでは、(もう、オバサン入ってるかも)と思ってしまいましたがw;^^
本作のパイクは若さを取り戻したかのような本来の美貌を披露。
その美しさが後半のインパクトのある演技に繋がるという、巧妙な演出。
『ドラゴン・タトゥー~』では、それまで女優としてのインパクトが弱かったルーニー・マーラを見事に化けさせたフィンチャー監督は、普段は凝った映像ばかりがフューチャーされがちですが、
実は女優の演技力を引き出すのが非常に上手い監督さんであることは間違いないでしょう。
パイクちゃんがアカデミー主演女優賞にノミネートされる日が来るなんて正直まったく想像もしていませんでした!!
後半はまさに二転三転の展開になって、終着点が予想できなくなるのもフィンチャー作品の面白さ!!
意外なクライマックスの展開になって、(一体どんなエンディングになるんやろ?)と、固唾を呑んでスクリーンに食いついていましたが、
(そう来るかぁ~!!!)といったラストに心底唸ったというか
心底怖かった!!!! いや、今も怖い((((((ノ゚⊿゚)ノww
本作は女性が観ると、意外に‘楽しめる’かもしれません^^
が…、
男性、
特に、既婚男性が観たら
とてつもなく恐ろしい映画に
なっています(^^ゞ
本作の怖さがピンとこなかった既婚男性の方は、本当の幸せ者かもしれません(笑)
とりあえずサラッと書いたつもりなので、
また、ガッツリ書きたいと思います。 原作もポチッとしたんで(笑)