ひたちなか市外野
こどもと大人のピアノ教室
講師の小室典子です
先日、小学6年生の生徒さんの保護者の方と、ご自宅でのピアノ練習について、LINEでやり取りをしました。
他のご家庭にも共通する内容だと感じたので、シェアさせていただきます。
保護者:「発表会も近いのに、なかなか練習しなくて心配です」
私:「年末年始はあまり弾けなかった、と本人が話していました。本格的な練習はこれからですね。
ピアノは好きだと思いますし、先日は『中学生になっても続けたい』とも話していましたよ」
保護者:「本人にハッキリと“続ける”とは言われていませんが、そう思ってくれているなら嬉しいです。
毎日しっかり練習して、ピアノが大好きなんだって伝われば、主人も理解してくれると思うんですが…
今の状態ではちょっと…。
家のピアノが弾いてもらえなくて、かわいそうなくらいで…」
私:「実は、毎日しっかり練習しているお子さんって、たぶん10人に1人くらいかもしれません。
それでも、ピアノが嫌いなわけではなくて、興味のあることが他にもたくさんあって、学校から帰ってきて色々しているうちに、気づけばピアノの時間がなくなっていた…
そんなお子さんが多いんですよ。
今の時代、“毎日ちゃんと練習しなさい”と厳しく言い続けたら、きっとピアノをやめてしまう子が増えてしまうと思います。
年に2〜3回、発表会やピアノステップなどで頑張る。その“メリハリ”があるだけで、十分だと私は思っています。
そして…
『練習しないならやめなさい!』は、禁句です。」
保護者:「先生、まさにその禁句ばかり言ってしまっていました💦
でも、ピアノを通して音楽を好きになってほしいという気持ちは変わらないんです。
私、息子の気持ちが冷めてしまったのかと思っていました…」
私:「お子さんによって、好きなことの“優先順位”は違いますから。彼はきっと、いろんなことに興味があるタイプなんでしょうね。」
保護者:「親って本当に勝手ですね。自分のことは棚に上げて、子どもには完璧を求めてしまいます。
でも、先生に聞いていただけて気持ちが楽になりました。ありがとうございました。」
保護者の方が、つい理想を求めてしまう気持ち…とてもよくわかります。
でも、ピアノが人生のすべて!という人は、
ピアニストか、私のようなピアノの先生ぐらいではないでしょうか。
以前のブログでも書きましたが、ピアノは10年は続けるのが理想です。
多くの大人の方が
「中学生でピアノをやめなければよかった」
と後悔しているのを、私は何度も耳にしています。
生徒さんの多くは、
「ピアノが弾けたら楽しそう!」
「弾けないよりは、弾けたほうがいいよね」
……そんな気持ちで、習いに来てくれていると思います。
だからこそ、「ピアノが大好き!」じゃなくても、
細く長くでも、続けることに意味があるのです。