昨夜の夕食は手巻き寿司にした
きっとこの南部の田舎町で、手巻きを食するのは、うちだけなんだろうなー、なんて考えながら食べていた
それと同時にある人たちとの出会いが思い浮かんだ
それはまだ、私が新婚当時の話である
新婚当時、私はまだ大学に通っていた
で、1日の半日は、日本食レストランでバイトをしていた
若かったあの頃
学校、バイト、学校、バイト、と1日に2往復していた
南カリフォルニアにある、ある日本食レストラン
ダウンタウンから20分くらいのところにあり、本格的な寿司を食べれるということで、すごく人気があった
私は主に昼間働いていたのだが、とにかく忙しかった
さて、なにをもって自分が寿司職人とアメリカで名のるのかは、未だに謎だ
そのレストランのオーナーは言う、
「俺のにぎる寿司を目当てにみんな遠くからやってくるんや、俺のにぎる寿司じゃないと、満足してくれんのや~」
単純な質問をさせてもらった
「お寿司にぎるのは、どこで修行されたんでっか」
彼は言う、
「独学じゃ」
そんなことも知らずにアメリカ人は、
「あんたの寿司最高やでー、やっぱり経験ある人がにぎる寿司はちがうねんなー」
なんて、毎回来るたびに、オーナーを絶賛
どや顏のオーナー
まあええ、うちは働かせてもらとる身やさかい、余計な事は言わん事や、といつも自分に言い聞かせていた
あの頃3時間昼間働いて、チップで150ドル位はもらっていたから、悪くない仕事だった
さて、そのオーナー、調子にのって、こう言いだした
「最近ホンマに忙しいやろ。そこでな、
メニュー変えてみようと思うねん。いい意味でな」
あかん
あかん
あかん
あかんの文字が脳裏に浮かんだ
「なんででっか?」
一人の子がオーナーに聞く
「忙しいのはいい事や。でもな、忙しすぎて、一つの寿司作りに集中できんのじゃ」
「じゃあ、どうすると?」
またその子が聞く
「うん、それはお楽しみっちゅうことで。そんでな、来週から1週間、店閉めたいねん。メニュー作りに集中したいんや」
あかん
あかん
あかんで~
その数日後、レストランは1週間お休み状態になり、入り口の戸には、デカイ文字で
「メニューをリニューアルするために、1週間お休みさせていただきます。1週間後、乞うご期待!!」
いかにも客に、
「待ってろや~~、もっと美味いもん食わしたるで~~」
と言わんばかりのメッセージ
悪い予感がしていたのは、私だけだったのだろうか
アカン!の直感は大当たりだった
この続きは、また明日