“宙組の人材育成に思う” | 完全に流されまくりの日常…

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突然趣味思考が突然変わりますが、良かったら覗いてって下さい~✨

宝塚ジャンルで大変人気の方のブログに書かれていた事は前々から私も気になっていた事です。
こちらとても参考になりました。

宙組スター緒月遠麻さんの『ヤン・ウェンリー』が素敵過ぎて、
2014年から宝塚を観始めました。


当然宙組贔屓になりましたが、
2014年時点の宙組は、
他組からすれば『出向』扱いなのだとすぐに分かりました。
要するに一段下に見られてました。


公演プログラムの企業宣伝数を見ても組スポンサーの数は5組中一番少なく、
予算が厳しい宙組はどうしても生徒が抱える資産に頼らざるえない状況。
また宝塚人事の便利屋になることで宝塚から予算を引き出すしかない懐事情だったような気がします。



そうこうしてるうちにトップスターを育てる事も出来ず、
とうとう20年越えてしまった、
みたいな気がします。


ムラオさんの記事に書かれていたとおり人材育成の無駄遣い間違いなく、
私が思うに本来責任を取るべきはまず組長です。

しかし組長は10年間変わることなく11年目を迎えようとしてます。
理由は10年間の働きが宝塚からある意味認められてるからです。

宙組の人材育成の無駄遣いの原因は、
宝塚の負の部分を背負う運命を受け入れているからだと私は思っています。


では、歴代トップスターから見た組長とは、一体どんな存在だったのでしょう。

凰稀かなめさんの退団公演
『百夜の誓い』
大国ロシアの顔色を伺い乗り換えようとする反乱者役。

朝夏まなとさんの退団公演
『神々の土地』
大国ロシアを守るという名目で、民衆目線の危険な崇拝者に取り込まれた身体の弱い孫より、条件が良く味方につけられそうな甥の国王就任を狙う反乱者。



トップスターの退団公演はトップスターの考え方や思いや生きざまを反映してるというのは宝塚ファン周知のとおりです。

組長はいずれも、国を守るという発想を持ちつつも自身の立場を気にするあまりクーデターを起こす側でした。
そしてクーデターはいずれも失敗します。


組長は組の予算取りの為に都合良く立ち回ることになり、
結果宙組生は自分が成長するより先に他組から来たスターを気持ち良く受け入れ、
(朝夏さん言うところの“ニューヨークみたい”)
本当の意味での組のプライドを育てる段階まで成長出来ていない訳です。


凰稀かなめさんは、
そんな宙組の意識改革をしようとしてたと思います。
結果は思うようにいかず終わってしまったようですが、組子に対して要求が厳しく、
組の実力は上がってたと思います。


そこを引き継いだ朝夏まなとさんは宙組に再び“人気”をもたらしました。
組から『太陽のような存在』と慕われましたが、先代の教訓もあり厳しさをもって接してたとは言えず、朝夏さん退団後の宙組生は厳しい状況におかれています。


宙組生え抜きトップを目指していた愛月ひかるさんには、
生え抜きしかできない仕事を期待されてたと思います。
『組子への厳しさ』…組を育てる
『リーダーシップ』…組を団結しまとめる
『脅威をもたらす』…番手を引き締める



トップスターの条件にファンクラブ人数が実はあまり関係無いのは2014年以降番手がついた、またはトップスター就任した人を見てれば分かります。


求められたのは、
生え抜きスターに出来る事を全うする事だったのではないでしょうか。

移籍組には出来ない厳しい組子への指導や、
生え抜きならではの信頼を勝ち得て組をまとめて一致団結させる力、
そして自らがハイクオリティでないにしても皆の力を合わせて番手スターが気張って仕事をする意識を持たせる脅威の存在になること。
愛ちゃんにはできたはずです。


でも出来なかった、
という判断を下されたのでしょう。
残念です。


愛宝会野菊賞を渡されて、
過去に倣い専科異動が決まったようです。

ちなみに2016年受賞の美弥さんに過去通例該当しません。
他受賞者との兼ね合いですね。



『エリザベート』のルキーニは皆トップスター就任という点ですが、
過去に公演した『エリザベート』と2016年は決定的に違う事があります。

小池修一郎演出ではない事です。
それは過去の『エリザベート』とは扱いが違うのではないでしょうか。

故に『ルキーニ』の トップスター就任ジンクスに愛ちゃんは該当しないと考えたほうがいいと思います。




そもそも、
宙組の人材育成がしっかり出来ていれば、
20周年迄には生え抜きのトップスター就任が出来た筈です。
早いうちから実力を磨き、人望を集め、本当の意味でのプライドを持ったスターがいれば出来た筈です。


人事が様々な事情で決まることは普通の企業でも起きる為、不思議なことでは有りません。
ただ、ここまで候補者がいながら誰一人育てられなかったことを、
まずは宙組が最も真面目に反省すべきなのではないでしょうか。


組長がコロコロ変わる月組を見習えとは言いませんが、
月組は百周年以降、
必要な人事異動を繰り返して弱体化や癒着を避ける体質が出来つつあります。


今の宝塚に求められているのは
『新しい挑戦』です。

宙組は現状を打破しないと、
いつまでも『出向先』を脱出する事は出来ないのではないでしょうか。

何よりも宙組生が可哀想です。
20年前はこんな状況ではなかった筈です。

まさか
『30周年目指して頑張ります』
とは言わないですよね?
急務なんじゃないでしょうか?