『家政婦は見た』1stシーズン | ☆ Pingtung Archives ☆

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もとは(湾生の母にまつわる)戦前の台湾・屏東(Pingtung)や引揚げ、さらに2016年の屏東訪問の記録。今は思い付きの日記で、映画やドラマ、本、受験、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。♬マークは音楽付き。

『家政婦のミタゾノ』ではありません。

あの、市原悦子主演の二時間ドラマシリーズの『家政婦は見た』です。

 

アマゾンプライム(無料)に登場していて、何気なく観たら、これが面白い!

 

シリーズの概要(Wikipediaより)

市原悦子演じる石崎秋子が「大沢家政婦紹介所」の家政婦として上流階級の華やかな暮らしぶりの家庭に派遣され、そこで繰り広げられる陰謀・騒動・醜聞を覗き見し、最後に自分が見聞した事柄を家族全員が集まる席で洗いざらいぶちまけて去っていくというのがおおまかなストーリーである。秋子が派遣される先の一家は放映当時の時事ネタ・スキャンダルをモデルにし、当時の世相に対する風刺とすることもある

 

筋書きは上記概要そのものなのですが、放映当時の世相が反映されていて、時代考証ネタ満載です。

 

まず、1984年当時の家政婦の日当6300円

 

 

それが1985年には6700円。 1年で6.34%上昇!

今の日本から見たら夢のような昇給ペース

 

1986年頃のタクシー初乗り料金 470円

今は500円! ほぼ変わってないやん・・・

 

 

1985年頃、政治家が支持者に配るお弁当の値段 2500円

40年経って、インフレ下の今だってこんなもんでしょう。

 

昔はお金持ちだったなあ。

 

そして1988年放映の第5話は不動産バブルのお話。

裸一貫から始めて、ブームに乗って成り上がった不動産屋が、西新宿戦争やマンハッタンビル争奪戦で大手と競り合う中、華族出身の嫁の裏切りで西新宿でもマンハッタンでも負けるというお話。

 

地上げのために雇っている会社

 

地上げ戦争の陣取り地図

 

家政婦もNYに行きます。

 

マンハッタンの陣に(雇い主の不動産屋が)敗れ、セントラルパークで物思いにふける家政婦

 

1987年の第4話と1988年の第5話の間に、家政婦の身なりがすごく変わりました。

衣装さんがおばちゃん風のいで立ちを演出してるはずなのですが、質の良さがいちいち伝わってきます。

日本中に豊かさが沁みわたってました。

市原悦子をはじめ、女優さんもみんな素敵。

余裕があります。

 

第5話の終盤、雇い主の(マンハッタン)敗戦を家政婦仲間に説明する市原悦子の言葉が当時の日本人の感覚を象徴しています。

三友地所が5億9千(万ドル)だっていうから会長さんは6億ドルで買うって言ったのに6億1千(万ドル)で向こうに落ちちゃったのよ。

 

それっていくら?

 

900億円

 

わ~

 

それでもあーた、東京の土地買おうと思えば安い値段だよ。情報源は三友の逆スパイだったのさ

 

なんだかアメリカとソビエトの戦争みたいじゃない

 

そして最後、家政婦紹介所にも地上げ屋がやってきて、立ち退きを拒否したために(ユンボで?)建物を壊されます。
 

 

すごい時代でした。