「池袋とセゾン文化を考える」 | ☆ Pingtung Archives ☆

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60代おばちゃんの徒然です。映画やドラマ、本、受験(過去)、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。ブログのきっかけは戦前の台湾生まれ(湾生)の母の故郷、台湾・屏東(Pingtung)訪問記です。♬マークは音楽付き。

本日の日経 The Style/Culture の記事です。

 

セブン&アイホールディングス傘下に入っていた西武百貨店がついに売りに出され、アメリカの投資ファンドとヨドバシの連合に買われてしまいました。

 

結果、西武池袋本店内にヨドバシが出店するということに。

 

これが「百貨店としての店のあり方」「文化の街」を目指す池袋の将来を危うくすると言うひとたちがいるらしいのです。

 

(西武百貨店webより)

 

そうね・・・

 

バブル前に就職期を迎え、バブルの初めから終わり(そして今も続く敗戦処理)までたっぷりと堪能させていただいた世代として、「西武」というブランドには一定の思い入れがあります。


広告研に所属していたこともあり、糸井重里のコピーに代表される一連の西武の広告に時代を感じ、西武がプロデュースする”セゾン文化”にどっぷり浴したものです。

 

 

思い出す限りでも

 

音楽(レコード・CD) WAVE

書籍 リブロ

生活雑貨 ロフト HABITAT 無印良品

家具 CONRAN’S

ホテル ホテル西洋銀座(鉄道とホテルグループとは別系列として)

 

など、”セゾン文化”には、日本橋や新宿の老舗百貨店にはない、時代の最先端を行く目利き力があると当時は感じていました。

 

時は流れて・・・

 

バブルは崩壊すべくして崩壊し、人々のお財布がやせ細り、子供の夢は「正社員になること」となった平成。

 

もう「おいしい生活」どころではない日本人。

そんな時代が30年以上も続いたのです。

今さら池袋に”セゾン文化”もないでしょう。

 

 

ヨドバシ出店反対派の人たちの言い分は

「西武1階の好立地にルイ・ヴィトンがあるが、もしヨドバシがこの場所を占有することになると文化的な街ではなくなる」

 

だそうです。

 

ルイ・ヴィトンぐらいで「文化的な街」を守れると思っていること自体、アウトですね。

 

ヨドバシ上等!

ヨドバシから再出発した先に、(もし再生があるとすれば)独自のカルチャーが芽吹くのではないかしら。

セゾン文化とは、ルイ・ヴィトンなんかを超越したところにある、つかみどころのないものと思っています。

 

一世を風靡したポスター

(画像はお借りしました)

 

昔の西武百貨店のコピーを時系列に並べてみます。

 

1980年
じぶん、新発見
1981年
不思議、大好き
1982年
おいしい生活
1983年
おいしい生活
1984年
うれしいね、サッちゃん
1985年
情熱発電所
1986年
元禄ルネッサンス
1987年
じゃない
1988年
ほしいものが、ほしいわ
1989年
より道主義だ

 

いつの日か、こんな余裕のあるニッポンが復活するといいな。