映画『TAR』 ♬ショスタコーヴィチ交響曲5番 第4楽章 | ☆ Pingtung Archives ☆

☆ Pingtung Archives ☆

60代おばちゃんの徒然です。映画やドラマ、本、受験(過去)、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。ブログのきっかけは戦前の台湾生まれ(湾生)の母の故郷、台湾・屏東(Pingtung)訪問記です。♬マークは音楽付き。

友人に誘われて観てきました。

友人は2回目。

もう一度、誰かと観て語りたい、というので残り少なくなった上映館を探して日比谷まで行ってきました。

ケイト・ブランシェットの美しさと鬼気迫る演技に打たれました。

画像はお借りしました。

 

概要

TÁR(2022 アメリカ)
監督/脚本    :トッド・フィールド
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
出演:ケイト・ブランシェット、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス、ゾフィー・カウアー、ジュリアン・グローヴァー、アラン・コーデュナー、マーク・ストロング、シルヴィア・フローテ、アダム・ゴプニク

 

あらすじ(ネタバレあり)

ドイツのベルリン・フィルで女性初の首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的な能力であらゆる名誉を築いてきた彼女だったが、新曲であるマーラーの交響曲第5番の演奏の創作に苦しんでした。そんな中、かつて彼女が指導した教え子の訃報が入り、ある疑惑を掛けられた彼女の精神は追い詰められていく。ある疑惑とは、ターからポジンションと引き換えに性的強要を受けていたというものだった。

 

ベルリンフィルを舞台に、マーラーの交響曲5番に取り組む主人公を軸にストーリーが展開しますが、中心は音楽ではなく、あくまでも音楽にとりつかれた人物の物語。

音楽の世界でのしあがるために、本能の赴くまま、ある意味打算的(transactional)な人間関係に身をゆだねた天才の末路、といったところでしょうか。

 

救いは、何もかも失ったTARが、それでもアジアの辺境にまで出かけて行って、ベルリンフィルじゃない舞台で、マーラーでもバッハでもない、ゲーム音楽(モンスターハンターだそうです)のコンサートで人々を魅了するラストでしょうか。

 

テーマが多元的(音楽、同性愛、人種差別、女性蔑視、パワハラ、セクハラ・・・)で、観る人によって「何の映画なのか」が変わりそうです。

ワセオケOGで、カラヤンの指揮で演奏したこともある友人は、この映画のディテールがいちいち響くらしく、マーラーやショスタコーヴィチの交響曲についてもっと語りたそうでしたが、わたくしでは役不足でしたニヤリニヤリニヤリ

 

 

 

 

映画の中で目覚まし代わりのラジオから流れる曲