オペラ好きの友人に誘われて行ってみました。
ニーノ・ロータのオペラと言われても、普段ならピンと来なかったと思います。
なのに行ってみようと思った理由は、今月の日経新聞「私の履歴書」。
ニーノ・ロータ、いま楽しみに読んでいるリッカルド・ムーティによる「私の履歴書」に登場したのです。
日経新聞「私の履歴書」より
そこへ小柄で先生らしい人物がやってきた。刺すような鋭さのある眼をしていた。
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「君には最高点をあげるけれど、それは今の君にではなく、将来の君に対してだ」
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「君には才能がある。音楽院できちんとした教育を受けるべきだ」。果たして父が許してくれるだろうか。即答はできず、私は家族に相談することにした。
祖父も加わった家族会議が開かれ、バーリ音楽院へ通う許しが出た。
バーリ音楽院の学長だったニーノ・ロータは、こうしてリッカルド・ムーティという才能を発掘したのでした。
ニーノ・ロータ、映画音楽では有名です。
ゴッドファーザーとか、フェデリコ・フェリーニの一連の作品とか。
私の中では、ひと世代前のジョン・ウィリアムスみたいな存在でした。
でも、ロータ自身は「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」言っていたそうです。
さて、その本業の作品であるオペラ「内気な二人」。
ざっくり言えば、すれちがいの恋のお話です。愛し合っているのに、たがいに内気なので告白することができないまま、それぞれ別の相手と結婚することになってしまう男女の話で、舞台は集合住宅。もともとラジオ・オペラとして書かれた作品で、語り手の靴屋による状況説明が劇にサスペンス的な色を添えています。
ピアノ2台と歌だけで、たしかにオペラになってました。
監修のウバルド・ファッブリのピアノも抒情的でよかったのですが、個人的にはどうみても喜劇的な台本なのにオチが弱いなと感じてしまいました。
喜劇的なのに笑いを誘ってくれない・・・
歌手の方々の美声に、笑っちゃいけないのかな・・・と黙って観てました
あ、スンマセン吉本じゃあるまいし、オーディエンス失格ですね
オペラの全編にニーノ・ロータのメロディーが詰まってはいました。
ホール入り口になぜかマーケット情報が・・・
株価でも頭に叩き込んで音楽鑑賞せよって?
終演後の外はクリスマスイルミネーション
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リッカルド・ムーティ指揮、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー楽団によるゴッドファーザーの美しい劇中曲たち
映画「道」