行きつけの小さなお肉屋さん。
ご主人と奥さんで切り盛りしている。
美味しくて値段も良心的なお肉におかみさんの作る家庭的なお惣菜。
外食がままならないコロナ禍で頼りっ放しのお店。
そこのご夫婦が珍しく物価の実情をぼやいた。
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まず油。
巷で話題になっているのは燃料の油の高騰だけれど、燃料が上がるとあらゆるものに波及して食用の油も上がるのだという。
結果、採算スレスレのこの店の人気商品「キャベツメンチかつ」(税込み108円)は(値上げしなければ)採算割れ濃厚となる。
「電話で何十個も注文して遠くから買いに来てくれたりするんだけど、あんまり作ると赤字が膨らむの・・・」と泣き笑いのおかみさん。
さらに・・・ご主人が言う。
「牛タンの値段が跳ね上がっちゃってすごいんだよ。今まで牛タンなんて食べるのは日本人ぐらいのもんだったのに、中国人が食べるようななっちゃってさ。値段つりあげられちゃうのよ」
なんでも、日本に旅行に来た中国人が牛タンの味をしめて帰り、おカネにものを言わせて買い占めているらしい。
「14億人のうち金持ちが一割としても日本の人口ぐらいはあるでしょ。需要がハンパないのよ。で、カネに糸目をつけないから値段あがっちゃう。ここらへんのマンションだって安い安いって中国人が買ってるらしいよ」
・・・中国め
しかし、カネにものを言わせて何でも買い漁る姿は30年ほど前の某国を彷彿とさせます。
そもそも原油価格上昇だってもとはと言えば中国が天然ガスを買い占めて価格を釣り上げたから。
ご主人の話の迫真ぶりに打たれて、いよいよ物価が上がるのかしら・・・とつぶやくと、
ご主人、目をきらんとさせて断言した。
「うん、上がるね。外圧よ外圧。日本はいつだって外圧で動かされるんだから」
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なんか、経済ジャーナリストと話してるみたいな気分だった。
原油価格は1バレル84ドルをつけた。(画像お借りしました)
燃料費高騰の局面で嫌~な感じの円安。
これで余計に物価が上がる。
為替相場がいよいよ金利差以外の要因(国家の信用力)で動く日が近いような気がしてならない。
あれほど望んだ物価上昇だったけれど、それは3%なんていう生ぬるい水準をあっさり超えて、ハイパーインフレという最悪の形で達成されるかもしれない。
ひきがねは、大きな地震や噴火などの天災か?
日本列島のあちこちで起こる地震や中央構造線上の阿蘇山の噴火は不気味。
赤が中央構造線(wikipediaより) オレンジはフォッサマグナ
コロナが既にひきがねをひいている可能性もある。
そういう災禍で財政がさらに悪化したある日、坂をころげる巨大な債務の雪だるまに気づいた諸外国は、いっきに円という資産から逃げ出す。
日本の対GDP比債務残高は先進国で最悪。イタリアの倍です。
イタリアは過去に何度も(ついこの間も)、債務危機で国債暴落の洗礼を受けました。
そのイタリアの倍悪い状況にあるのがわがニッポン。
債務残高の対GDP比 (財務省資料)
MMT(Modern Monetary Theory)は理解できない。
20年外れ続けた藤巻健史氏の予言が絵空事でないように感じられる今日この頃です。