屏東つながりで曾祖母の足跡をぽつぽつ調べています。明治から大正にかけての長崎外国人居留地のことで、なかなか面白い。背景の物語を知りたいなと思っていたら
「孤島の騎士」という小説を見つけました。↓の文庫の中に収録されています。
直木賞作家白石一文の父君でやはり直木賞作家の白石一郎の作品です。江戸の昔、まだ出島が存在していた頃の話で、ヘンドリック・ドゥーフというオランダ商館長を主人公にしたお話です。詳細は割愛しますが、史実に基づきながら人間の本質を描いた短編で、ちょっとした経済小説っぽくもあります。江戸時代の話だけどテーマはコンテンポラリーで、政策とは言え情報を遮断された極東の島国の脆さが露呈するラストなど、今と似ているかも、と思ったりします。
明治大正の長崎外国人居留地の様子がわかる古書もみつけました。
「長崎異人街誌」
浜崎国男 というこの地(大浦外人居留地)の出身で通訳の経験もある著者が、当時週刊で発行されていた「NAGASAKI EXPRESS」という英字新聞を丹念に読み解きながらまとめられた資料で、長崎港の当時の輸入・輸出の品目、数量、金額や風俗、文化、歴史、人物などが紹介されています。それらを読むと当時の長崎の隆盛ぶりや居留地の暮らしが目に浮かびます。例えば、明治33年フランスボルト(ボルドー?)産のブドウ酒4号(720ml)瓶詰1本が28銭。米一升(1.8kg)が11銭の時代なので今より割安、と感じますね。
大浦外人居留地、今はもう一部しか残ってないのでしょうけど行ってみたいです。
東山手、南山手、大浦海岸通りを歩いて曾祖母の足跡をたどってみたいな。
オランダ坂 travel.jpより
「絵はがき坂」がリリースされたのは1976年。この歌の中で
活水あたりはまだ 絵はがき通りの坂
という歌詞があるのですが、41年目経った今はどうなってるのかな。活水あたり、まだ絵はがき通りでしょうか。早く行かなきゃ。
絵はがき坂 (さだまさし)
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