こども園の息子の担当(加配)のタナカ先生に
「おかあさん、大丈夫ですか?」
と私のメンタルを心配されてから2日後。

運動会が終わるまでは、こども園の誰にも気持ちを明かさないと心に決めていたのですが、声を掛けて下さったタナカ先生にどう向き合えばいいのか迷い、2日も経ってしまいました。

もちろん、何も言わなくても良かったのですが、タナカ先生は私が精神的に限界に近いことにおそらく気がついています。

迷って、悩んで、ようやくタナカ先生に声を掛けることにしました。

教室にお迎えに行った時、タナカ先生はおやつのワゴンを給食室に返しに行っており、教室にはいませんでした。
別の担任の先生が息子の帰り支度を手伝って下さり、すぐに戻ってきたタナカ先生と一緒に息子が廊下に出てきました。
雰囲気的にはもう「さようなら」と言う感じキョロキョロ

えっと…どうしようかな…別に私は急ぎの用事ではない…アセアセ
でも、今のタイミングを逃すと、きっとまた話せなくなると思う。
なので、深呼吸して、タナカ先生に声を掛けました。

「タナカ先生…今ちょっとお時間ありますか?」

私から声を掛けられるのを待っていたわけじゃないとは思いますが、少し緊張したような、でも少しホッとしたような表情になり、
「息子くん、教室で待ってもらった方がいいですよね?」
と、息子を教室にいる先生に再び託しました。

改まって別室で、ということはなく、廊下で立ち話でした。

「えっと…あの…この前、先生が心配して声を掛けてくれたんですが…私、声を掛けられるとは思っていなくて、何も言えなくて…。」
と私が言うと、
「先週のおかあさんの様子が、今まで見たこともないくらい、落ち込んでいるという感じだったので、私も、声を掛けるべきか、そっとしておくべきか迷ったんです。」
とタナカ先生が返してくれました。

私「運動会が近づいて、やっぱりいろいろと考え込んでしまうことが多くて…9月はまだ大丈夫だったんですが、10月になって、先生方が忙しそうに準備されていたり、子ども達が練習を頑張っていたり。園全体が運動会に向けて盛り上がっている中でだんだん気持ちがしんどくなってしまいました。前向きに考えようと思っているんですが、ダメで、ここでは話せないくらいネガティブな気持ちがどんどん出てくるんです。誰にも話すつもりはなかったんですが、先生から声を掛けてもらったので…少しだけ話したいなと思って。」

タナカ先生「おかあさんのそういうお気持ちは、おうちでおとうさん(夫)に話したりはされないんですよね?」

私「しないです。家に持ち込みたくないと思っているし、それにお姉ちゃんももう5年生なので、家で話すと分かっちゃいますしね。家では話しません。」

うまく説明できたか分かりませんが、私の正直な気持ちを話しました。

ブルー音符  ブルー音符  ブルー音符

きっと周りの人は、息子が発達ゆっくりで、人よりできないことが多いから、そういう姿を見て辛いと思っていると思われがちなんですが、それは全然違うんです。
私は息子ができないこと、全く気にしていないんです。周りの子があんなことできるんだ、とか驚く気持ちはありますが、別に比べているわけじゃなくて、単純にこのくらいの年齢だとここまでできるんだ、という驚きだけです、すごいなーって。 

私も息子の成長を見て嬉しい気持ちがあるし、先生方が息子の成長を喜んでくれることもとても嬉しく思います。
「頑張ったね」「上手にできてましたね」と先生方も声を掛けて下さることが多いと思うんです。
その時は私も素直にとても嬉しく思います。
でも、後から喜びだけじゃない気持ちになるんです。
できることが増えると、「あ、運動制限が近づいているんだな」とか「いつかできなくなる日がくるんだな」とか考えて、うーん、と思ってしまうんです。
息子ができない姿を見る方が安心するというか…でも、そう思うのって親としてどうなんだろう。
息子はもっと頑張りたいと思っているかもしれないのに、私は「そんなに頑張らなくていいよ」と言ってしまう。
子どもに期待してない親ってどうなのかなと思って。もちろん期待するのがいいことばかりじゃないとも思いますけど。

運動会にしても、保育参観にしても、親が思っているよりずっと成長した子どもの姿が見られるので、とても嬉しいんですが、やっぱり複雑な気持ちになります。
そんなことをいつも考えているので、考えすぎて、いつも気持ちが不安定になってしまうんです。。

ブルー音符  ブルー音符  ブルー音符

もっともっとたくさんの話をしました。
内容は私がブログに常に書いていることばかりだし、同じ話の繰り返しになるので、ここには書きませんが、私の話を聞いたタナカ先生の反応はすごく自然でした。

「そんな風に考えているとは、全然分かりませんでした。これからも時々こうやって立ち話でもいいので、おかあさんのお話も聞かせて下さい。分かります、なんて簡単に言うことはできないけれど、こうやって話すだけで気持ちが軽くなることがあるなら、それだけでもいいと思います。」

たぶん、子どもの成長を見るのが不安、と思っている人はほとんどいないと思うし、それを先生に伝える人はきっとかなり少ないと思います。
だから、タナカ先生は私がそう思うことについて、とても意外そうに思っていたみたいだけど、病気の背景や息子の未来図に触れると、少しは納得がいく、という感じかな。

私の考えをただ単に知りたい、と言うよりも、私の思いをどう息子の保育に反映させていくか、ということをタナカ先生は考えているんだと思います。

タナカ先生は普段自分の考えを積極的に述べる人ではないので、私こそ「話さないと分からないな」と思いました。
タナカ先生は本当に勘の良い先生で、私が2言ったら、5くらいまでは理解してくれる感じがあります。
それでも、普通に育っていく子ども達とはタイプの違う息子、そしてその保護者の私。
どうすればいいのか迷うことは多いんだと思います。

タナカ先生は言いました。
「今は運動制限が何も無い状態なので、私達としても息子くんが今できることをなるべくさせてあげたいなと思っています。それでも、だから何でもやっていいわけじゃないし、その辺りが難しいなとは思っています。」

私が迷っているから、ややこしくなる部分もあるんじゃないかな泣き笑い

今まで深く掘り下げて話すことが無かったけれど、この先生にならば、もっと話して、時には意見を戦わせてもいいのかもしれない。

この日、私は話を聞いてもらうことがメインだったけれど、タナカ先生が自分の思いを伝えて下さったことが嬉しかったラブラブ

正直、運動会への不安が完全に払拭されたわけじゃありません。
それでも、誰にも何も話さないまま、あと1週間とかは私の精神力が持たなかったんじゃないかな、と思っています。

声を掛けてもらえて、すごく嬉しかったです。
とても救われました。