マジックアワーとは日の出と日没の前後40分くらいの時間帯に見られる空や雲の色の変化の事です。この写真は佐世保の針尾電波塔に沈む夕日を撮りに行った時のもので、太陽が沈んだ後の写真はあまり気にせず4,5年放置していた未発表のものです。
日の出や日没時は昼間よりも太陽からの距離が長くなります。そこで波長の短い青い光は散乱して目に届きにくくなりますが、波長の長い赤い光は散乱しにくく目に届き易くなります。
そこで、太陽が高い位置(目への到達距離が短い)の時は青い光が優位ですが、日が沈んで行くと、目に届くまでの距離が長くなり黄色からオレンジ色の光が優位となり目に届きます。
更に沈むと目までの距離が更に遠くなり、波長の最も長い赤い光が生き残り、空が赤みがかって行きます。
沈む夕日の光を直接遮る雲が無く、一方、高い空の方に雲があると、その雲に反射して雲の色も黄色やオレンジ色、赤色に変化します。
また雲がピンク色の見える事もあります。日が沈んだ空に薄い雲があと、赤みが強くなりますが上空にはブルー濃い青い光が残っており、2つの光が混ざるとピンクになるそうです。
雲の密度や高さの違いにより赤みが強かったり、紫色に変化したりします。
ここでは赤みが強いピンク色の雲が見られます。
全体に薄い雲がかかると、雲の中で色々な光が散乱して混ざり合い「すりガラス状」になります。
高い位置の空の色が昼間の空の青さよりも濃い青色へ変化していますが、これをブルーモーメント(ブルーアワー)と呼びます。昼間の空は青以外の光も散乱しているので白っぽい青です。
これもブルーモーメントの青い空ですが、薄い雲との境が直線的でビームの様に見えます。
太陽柱(サンピラー)は12月30日、冬の寒い日の日没時に見られました。沈む直前の太陽から炎の様に上方に登る光は空気中の氷の結晶に太陽の光が反射して見えるのだそうです。
サンセットロードの写真を撮る場合、夕日がどこに沈むのか、周囲の景色との関係性、きちんと太陽が見えるのかが気になっていました。しかしながら日没の前後の40分ぐらいのマジックアワーの空、雲の色にも魅力が一杯詰まっていると思い、今までの写真を見直して見ると、思いがけず素敵な写真がたくさん埋もれていました。多くは「ながさきサンセットロード」にある軍艦島、リンゴ岩、神楽島、ゴジラ岩などと共に撮った写真ですが、No8、10,11,12,15は我が家から撮ったもので、岩屋山の向こうに日が沈んだ後に見られたものでした。















