その昔、民主党が政権をとって、どんどん円高が進んだ頃、
1ドル=95円で少し米ドルを買っておいた。
1ドル=80円を上から切った頃、雑談で「95円のドル、持ってんねん」と言ったら、
「松井さん、損しましたね」
と熱心に「あーせいこーせい」とアドバイスしてくださった方が居た。
「1ドル=110円を下から切ったから、売却したんだ」
1ドル=120円をつけた頃にそんな雑談していたら、また、
「松井さん、損しましたね」
と言われた。
私自身は少しも損してない。95円で買って、110円で売ったのだから、むしろこの件では儲かった。
でも、「損しましたね」と熱心に言ってくれる人がいる。
私は自分の実力を知っている。
円高や円安がどこまですすむか当てるほど賢くはない。
そんなのが分かったら、大金持ちになってます。
ひとつ心がけているのは、「自分で決めて行動する」ということだけ。
95円で買ったら、「110円になったら売ろう」と決めて、そうする。「ひょっとして、120円とか130円とかになるかも」とアドバイスされても、売ると決めたら売る。
こんな簡単なことで、私、投資で本当に損したこと、ほとんどない。(ただ、あまり多額をやらないので、莫大に儲かってないから、たからないようにw)
この「損しましたね」というのは、何なのでしょう。
「恐怖をあおって壺を売る」ような人もいるのでしょうが、それとは別に、世の中には他人に「損しましたね」と言わずにはおれない人が一定数生息している。これ、最近の学びであり、確信。
他人のメンタルを落として、自分のメンタルや優位性を維持する。これで不安を解消する。この方法しか、幸せになる方法を知らない。だから、息を吸ったり吐いたりするように「損しましたね」といい、そうして生きていくしかないので、悪気はない。むしろ、言う方は相手のためとさえ思い込んでいる。いじめ嫌がらせやDVも同じような構造で起こるのですが、私たちは別にこんな人達を相手にしなくてもいい。
「そうですねん、損してばっかりで」と適当に返事して、アタマでもかいてればいいです。
思い当たるところありませんか?商工会の集まりで、ゴルフ場で、懇親会の席で、「税務署ですか、あぁ、そらひどい目にあいましたな」「そんなことしてたら、社員に訴えられますわ」「そんな社員、置いとくだけ損でっせ」とニコニコしながら、言ってくる人。
あれは、「息を吸ったり、吐いたり」してはるだけだから、あまり深く気に病まないことです。「はい、そうですな」と返事しておいて、得をする方法は「自分で決めて、行動する」・・・でしたよね。
究極、あなたの人生、喜びも悲しみもあなただけのものだからね。