託児所もいるけど、「託ジィ所」も作ってくれないかなぁ | 小さい会社にしかできない労務管理のことを話そう

小さい会社にしかできない労務管理のことを話そう

労働エッセイストの松井一恵です。小さい会社には小さい会社にしかできない労務管理の方法があります。
丸17年社会保険労務士として生きてきて、みんなに知ってほしいこと、未来に残したいことを書き残そうと思います。

あっという間に10月も中盤。今年も残すところあと80日余り。

突然選挙も始まって、人間の本性がいろいろ見えて、ええ勉強になりますねぇ。ありがとう。「何をどうしたら、人の心が離れていくのか」よくわかります。

この時期が一番私たちの地位が上がります。真贋見極めて、投票せねばと思っております。

 

そういえば、あと100日もすると松井、50歳になります。ハーフセンチュリーであります。楽しみであります。年齢階層ごとに見える風景も変わってまいりました。

年齢階層といえば、いつもよく出てくる「女性の年齢階層別就業率の変化」グラフです。

 

M字」型になるといわれていますね。

新卒で就職し、1度目のピークを迎えて、結婚出産で谷ができ、子どもの手が離れたら再就職で2回目のピークを迎える。そこから緩やかにくだっていって「M字」か。なんとなく「そうか」と、納得しそうになります。

が、ちょっと待て。松井50歳、2回目のピークの世代です。やっと脂の乗った働き手になったと思うのです。なのに、50代から就業率が下がりはじめるっておかしい。定年は60歳のはず、男性は50代で下がったりしないのです。

子どもが学校を卒業して、稼ぎ手になったから一区切りっていうのもあると思うけど、親の介護(世話)が主な理由じゃないかなぁと思うのです。親世代といえば、後期高齢者世代に差し掛かります。体の不調・認知症が出る世代です。松井の周りのリアルとしては、自分の両親もですが、夫の両親も同時に面倒見ている、「1人で4人介護」の50代の友人が複数います。夫の面倒も「ついでに」みて、1人で5人を相手にしたら、その上働けって言われたって、時間も気力も残っておりません。

でもね、

そもそも、私たちの世代は、パワーがあるんでです。子どものころは高度成長期。今日より明日、明日より明後日が良くなる予感の中で育ちました。花も嵐も踏み越えて、男女雇用機会均等法施行前後に就職、20代にバブルを体験し、その後の「失われた10年」を生き抜いてきた世代。正直、根性ありますよ。だから、本当に良く働くし、同世代で話すと「余暇もいいけど勉強したい」「もっと働きたい」とよく聞きます。実際、資格試験講座で講師をしていても、50代女性は間違いなく熱心に質問してきます。

 

グラフの話に戻ると、徐々に子育て支援が拡充して、「M字の谷」が浅くなりつつあるのが見てとれるでしょう。なんだかんだケチをつけても、施策を打てばいくらか結果は出るということです。

育児休業給付が最長2年延びましたけど、介護休業給付がたった93日って、いかがなもんでしょう。せめて、2年ぐらいに延ばしてもらいたいです。あと、「託ジィ所」作りませんか?「介護保険」では微妙だけど、一人にしておくと心配だとか、フルタイム就労していると介護保険の枠ではちょっと足りないとか、夜ゆっくり眠りたいから、夜に介護枠使いたいのよとか、いろいろあるんだと思うのね。

働いてる人の親を預かる施設、考えてみてくれないかなぁ。余裕がある事業所は事業所併設で、小さい企業には国が助成金をつけて推奨するのです。

そしたら、フィフティーズ、ええ仕事しまっせ。

だめ?だめじゃないと思うよ。

 

などなどを踏まえて、衆議院議員選挙は必ず投票にいきましょうね。